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松山英樹の優勝パター【TP COLLECTION MULLEN】をチェック

松山英樹がPGAツアーで5勝目をあげた2017年WGCブリヂストン招待選手権。

松山選手が使っているパターはスコッティキャメロンが有名ですが、この試合ではテーラーメイドのTP COLLECTION MULLEN(プロトタイプ)を投入していました。

最終日も「61」という圧倒的なスコアで4位タイからの逆転優勝を果たした松山選手の活躍の裏には、このパターがあったんですね。

どんなパターなのかチェックしてみましょう。

TP COLLECTION MULLENのスペックは?

TP COLLECTIONはマレットタイプ2種類とブレードタイプ1種類の計3種類のラインナップで、今回松山選手が使っていたパターはマレットタイプの一つになります。

モデル名:TP COLLECTION MULLEN
ロフト角:3.5度
ライ角:70度
長さ:33、34インチ
シャフト:ショートスラント

スペックそのものに昨今のパターと比較しても大きな違いは見られません。

松山選手が使っているプロトタイプの詳細な情報は出てきていませんが、市販のMULLENパターのバランスはトウヒールバランスです。

TP COLLECTION MULLEN、市販品とプロトタイプの違いは?

松山選手が脇に抱えているパターを見るとネック形状が市販のものと異なることがわかります。

市販品はショートスラントタイプなのに対して、プロトタイプではベンドネックが採用されています。

パターの重心を低く作ることができるのがベンドネックで、松山選手の好みもあったのでしょうか。

またこのパターには、ボールに順回転を与えてスムーズな転がりを補助するというインサートがフェース面に施されているという特長があります。

いろいろと試打をしていく中で、バランスをとりながら調整して今のプロトタイプの形へとなったのでしょう。

TP COLLECTIONの特長を紹介!

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このパターの最大の売りでもあるのがそのインサート、“PURE ROLL”。

これはヘッドの表面にあるソフトポリマー部分がインパクトでつぶれて、インパクトでフェースの溝が現れます。

するとボールの表面にがっちり食いついてボールに順回転を与えるというものです。

フェースで弾くというより、フェースでボールをとらえて優しく転がすといったようなイメージのパッティングができるようになっています。

打ち出しがソフトになることで、インパクト時にボールがスリップしたり不要なキャリーが出たりする、プレイヤーにとって不測の挙動を最大まで抑えていることも「転がりの良さ」と「方向性の良さ」の実現に一役買っています。

松山選手の平均パットが実力を物語る

2017年WGCブリヂストン招待選手権では、4日間通して松山選手は好調なパッティングをキープしていました。

スコッティキャメロンとTP COLLECTION MULLEN、どちらを使うか注目されていましたが、結局MULLENを選び4日間の平均パットは1.6台とかなり安定したパッティング成績でした。

このことも、このパターの実力を物語っている数字とも言えるでしょう。

この松山選手が使っているプロトタイプは市販では手に入りませんが、同じ流れを汲んだパターですから転がりと方向性を高いレベルで実現したパターと言えそうですよね。

パターを変えて試行錯誤しているゴルファーも多いと聞きます。

それでもなかなか「しっくりこない」「エースパターが決まらない」という“パター難民”もいることでしょう。

松山選手の活躍により一躍脚光を浴びているようで品薄状態が続いているようです。

もし店頭で見かけたら今が「買い」かもしれませんね。