ゴルフクラブ
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単品ウェッジの選び方、ロフト、バウンス……教えます!
アプローチウェッジやサンドウェッジ。
アイアンと同じモデルのウェッジよりも、単品のウェッジを選ぼう!
アイアンと同モデルと単品ウェッジの違い、メリット、デメリットの考え方をお伝えします。
目次
アイアンセットを買っちゃった。ウェッジをどうしよう?
最近のアイアンセットは5番~ピッチングウェッジ(PW)の6本組で販売されているモデルがほとんどです。
飛び系のアイアンセットでは4本組の物もありますが、ピッチングウェッジ以降のクラブを別に購入することがほとんどだと思います。
そこで選び方ですが、アイアンセットと同じモデルのウェッジで揃えるべきか? 単品のウェッジを購入するべき?
ウェッジ選びの基準がわからなくて、同じモデルと単品ウェッジと何がどう違うのか?
どちらを選ぶべきなのか悩んでしまうこともありますよね。
ウェッジに求められる性能
ウェッジに求められる性能は……ズバリ、スピン性能!!
この一言につきます。
ウェッジを使うシチュエーションを考えてみると、アプローチ、バンカーに特化しています。
どちらもスピンを効かせてピンに絡めたい時に使うクラブということになります。
プロのクラブセッティングを見る限り、アイアンと同モデルのウェッジを使用しているプロはほとんど見当たりません。
このことは、単品ウェッジのほうがスピン性能において優れているということを意味します。
ヘッド形状に現れるスピン性能
アイアンと同モデルのウェッジと単品ウェッジのヘッド形状で一目みてわかる違いは、「ネックが長い」ことです。
これは誰が見てもわかると思います。
なぜ単品ウェッジはネックが長いのでしょう?
それは重心高さを高くするためです。
重心が高くなるとボールにコンタクトした時に重心が前(ロフトが立つ方向)に動こうとするためにギア効果でスピンが増える効果があるのです。
ネックを長くする以外にも、たとえばフォーティーンのウェッジにはヘッドのトップラインを分厚くして重心高を上げ、スピン性能を上げるという工夫が施されたモデルがあります。
スコアライン(溝)にも違いが見られます。
ルールにより角溝は規制されていますが、それでもアイアン同モデルのウェッジよりも溝は深く、角は立っています。
その他にもフェース面のざらつき(ミルド加工)やノーメッキ、スコアラインの間隔や長さ等、スピン性能を上げるために、さまざまな加工や工夫がなされているのです。
では、アイアンと同モデルのウェッジにいいことはないのか?
アイアン同モデルウェッジにもメリットはあるのですが、スピン性能に特化して考えるなら……。
メリットはありません(笑)。
言い切ります!!
しかしスピン性能以外も考慮するならメリットはあるのです。
特にカーボンシャフトのアイアンモデルを使っている場合、重量フロー(アイアンセットの重さの流れ)が完璧にそろっているため、振り心地がそろいます。
単品ウェッジのほとんどはスチールシャフトなので重くなってしまいます。
またメーカーがアイアンの流れで専用に設計しているウェッジなので、打感、ロフトピッチ、ヘッドの顔の流れがそろっています。
つまり、何も考えなくても買えば間違いないということです。
このことがアイアンと同モデルのウェッジを選ぶ最大のメリットとなります。
ただし、ウェッジの命とも言えるスピン性能は単品ウェッジに軍配が上がります。
単品ウェッジの選び方 ロフト
スピン性能が命で、スピン性能が高い単品ウェッジを選ぶのは理解できたが、どういう基準で選べばいいのかわからないですよね。
じゃあ考え方についてですが、自分が使っているピッチングウェッジのロフト角が何度なのか? これは絶対に外せません。
最近のアイアンセットはストロングロフト化が進んでいるため、ピッチングウェッジのロフトはアスリート向けのモデルでも46度前後が多いと思います。
アベレージ向けのキャビティアイアンでは、45度以下のものも珍しくありません。
アイアンセットの番手間ロフトピッチは、下の番手になれば5度、6度というモデルもありますが、基本は4度ピッチになります(4度差で10ヤードの距離を打ち分けることができる設計)。
ウェッジを2本組で考えるか3本組で考えるかで変わってきますが、推奨ロフトは下記になります。
(ピッチングウェッジのロフトが46度の場合)
ウェッジ2本組セッティングの場合
50度 or 52度 + 56度 or 58度
ウェッジ3本組セッティングの場合
50度 + 54度 + 56度 or 58度
最近のウェッジでは60度や65度のウェッジもありますが、あまりお勧めしません。
理由はミスする確率が高くなるからです。
ここまでロフトが寝ていると、ダルマ落としのミスが出やすく、打点がシビアになり過ぎます。
結果、思った距離を毎回打つことが難しいということになります。
もし60度や65度のウェッジの高さが必要なボールを打たなければならない(実際のラウンドではアプローチ、バンカー共に必要になることはほとんどない)場合は、ボール位置やフェースの開きを工夫すればいいだけです。
単品ウェッジの選び方 バウンス角
ウェッジのバウンス角とはソールの出っ張りの角度のことをいいます。
標準で10度とされ、それより少ないものをローバウンス、多いものをハイバウンスといいます。
バウンス角のおすすめとしては、標準からハイバウンスです。
理由は、ミスに寛容でスピン性能が高くなるからです。
石川遼プロのアプローチウェッジもバウンス角は12度だったと記憶しています。
ハイバウンスウェッジの場合、少しぐらい手前に噛んだショットでもバウンスが滑ってくれるため、ザックリのミスが出にくくなります。
またインパクト時にバウンスが地面に当たることにより、フェースが立つ方向に力がかかります。
これにより、ギア効果でスピンをさらに増やす効果があります。
ローバウンスのウェッジをお勧めしない理由は、難しく、ミスが出やすいからです。
ローバウンスウェッジの優位性としては、ライが悪いベアグランドと砂が固いバンカーという特殊な状況でのみ使いやすい点です。
ハイバウンスウェッジでも、ボールの位置、フェースの開きを工夫することで、問題なく対応できます。
単品ウエッジの選び方 ソールグラインド(削り方)
ウェッジのソールには、削り方を工夫しているメーカーが多いです。
このグラインドにはどういう効果があるのか?
通常のショットであれば、どんな削られ方のウェッジでも関係はありません。
削られ方によって効果があるのは、フェースを開いて使うショットの場合です。
ハイバウンスのウェッジの場合、フェースを開くとリーディングエッジと地面の距離が大きくなってしまいます(リーディングエッジが地面から浮いてしまう)。
しっかりダウンブローで打てるプレーヤーは問題ないのですが、リーディングエッジが浮くとトップのミスが出やすくなるのです。
ハイバウンスのウェッジを開いた場合でもリーディングエッジが浮かないように、ソールのヒール側を削りトップのミスが出にくくするように工夫されているウェッジもよく見かけます。
ソールの削り方の概念は理解していただけたと思いますが、グラインドの仕方にも種類がありますので、自分でしっくりくるものを選べばよいと思います。
単品ウェッジの選び方 FP(フェースプログレッション)値
FP(フェースプログレッション)値とは、俗にいう出っ歯具合のことです。
シャフトの中心線の延長線上からリーディングエッジまでの距離をいいます。
出っ歯のウェッジはFP値が大きく、出っ歯具合が少ないウェッジはFP値が小さいウェッジといいます。
お勧めはFP値の大きい出っ歯ウェッジです。
FP値が大きいと顔がすっきりして見えるのと、ボールの下にリーディングエッジを入れやすいイメージがあるからです。
そして、FP値が大きいとストレートネックの形状になり、引っかかりにくくなります。
対してFP値が小さいウェッジはグースネック傾向にあり、つかまりがよくなります。
ウェッジはもともと左に引っかかりやすい構造になっているため、少しでも引っかかりにくいクラブを使ったほうがミスが出にくいと思います。
いかがでしたか?
ロフト、バウンスなどを考えてベストなクラブセッティングを目指してベストスコアを更新しましょう。