ゴルフクラブ
Quattro
サンドウェッジ、ハイバウンスとローバウンスはどうやって選ぶ?
皆さんこんにちは。ライターのQuatroです。
皆さん、バンカーは得意ですか?
プロや上級者の方は「ラフよりもバンカーのほうが計算できる」という方もいらっしゃいますが、やっぱり一般アマチュアにとってはバンカーは厄介な“ハザード”ですよね。
本稿はライ(砂質)のジャッジとウェッジの選び方によって、少しでもバンカーからの脱出を楽にしよう! という内容です。
ぜひ最後までお付き合いください。
目次
バンカーにおけるクラブ選択の重要性
そもそもですが、皆さんはバンカーでのウェッジの選択はどのように行っていますか?
バンカー巧者の中でも、「距離によって番手を変える」という方もいれば「バンカーはサンドウェッジ1本で勝負や!」という方もいて、本当に考え方は様々です。
ただ、個人的にはバンカーショットにおいて一番重要なことは“ライ(砂質)の見極め”と“ソール(バウンス)の当たり方”だと思っています。
では、どんなソールがどんなライに合っているのか、以下詳しく解説してみたいと思います~。
取扱説明書1:ハイバウンスウェッジ
一般的には、ハイバウンスのウェッジはバンカーにおいてその効力を発揮しやすいと言われています。
そもそもバンカーショットにおけるバウンスの機能は、クラブヘッドが砂に潜り過ぎるのを防ぎ、適切に砂からクラブヘッドを抜けさせて砂を前に飛ばすこと。
ウェッジそのものに付いているバウンス量が大きければ、ボールの手前にダフらせるだけでソールが適切に抜けやすく、バンカーの脱出がやさしいという理屈になります。
また、砂質の観点から見れば、砂が柔らかければ柔らかいほど、クラブヘッドは砂の中に潜りやすくなります。
この際、当てるバウンスの量も伴って大きくしていく必要がありますので、このようなライにおいてもハイバウンスのウェッジはその能力を活かしやすくなります。
取扱説明書2:ローバウンスウェッジ
上述したように、一般的にはバウンスが大きいウェッジのほうがバンカーにおいて優位性が高いと言われていますし、私もほとんどのシチュエーションにおいてはその理論は間違っていないと思います。
ただし、ハイバウンスのウェッジが苦手とするバンカーのライも少なからず存在します。
特に、砂の量が少ないバンカーや雨で砂が締まっているバンカーなど、いわゆる「砂が固いバンカー」では、バウンスが大きいとインパクトの際にソールが跳ねてしまい、ミスを引き起こしてしまう可能性が高まりますので、ローバウンスのウェッジのほうが優位性が高いと言えるでしょう。
しかしある程度の柔らかさがある砂質の場合、ローバウンスのウェッジをそのままスクエアに構えて使ってしまうと砂に当たるバウンス量が少なく、ヘッドが砂に潜ってしまい上手くクラブが抜けないというミスが起こりやすくなります。
このようなライでローバウンスのウェッジを使う時には、実際に砂に当たるバウンス量を増やすため、フェースを開く必要があります。
このフェースを開いてアドレスするということが違和感なくできるタイプの人は問題ありませんが、どうしても視覚的に気持ち悪い(上手くコンタクトできるイメージが湧かない)という方にとっては、ローバウンスのウェッジはバンカーにおいて使いづらいクラブとなってしまうでしょう。
【ハイ&ロー】異なるバウンスタイプのウェッジをクラブセッティングに加えるのもアリ!?
さて、ここまで読んでいただいた読者の皆様の中には、自分のサンドウェッジのバウンス角を大きいものにするか小さいものにするかを考えた方も多いかと思います。
もちろん自分のプレースタイルやスイングに合わせてどちらのバウンスタイプを採用するかという選択をするのもアリですが、ここで私が提案したいのは第3の選択肢。
そう、私が皆さんにご検討していただきたいのは、ズバリ、「ローバウンスとハイバウンスのウェッジをセッティングの中に両方加えてしまう」という選択肢です!
シンプルな話ですが、ローバウンスとハイバウンスのウェッジが両方あれば、上記のバンカー問題はすべて解決です。
従来のスタンダードであったピッチングウェッジを含めたウェッジ3本体制から、1本増やして4本体制(もしくはそれ以上)に移行するにあたり、ロフトバリエーションとともにどうせならバウンスのバリエーションも増やしてしまえというのが僕の考えです。
そして、バンカー以外でもウェッジの本数を増やすことのメリットは数多くあります。その辺りについては以前にも記事を書いておりますので、詳しくは下記リンクを参照してみてください。
ロフトとバウンスの組み合わせ
ロフトとバウンスの組み合わせに関しては様々なパターンが考えられますが、よりロフトが大きいものにより小さいバウンスを組み合わせていくのが王道かと思います。
ハイロフト・ローバウンスのウェッジは、砂が硬くてアゴが高いという難度最高クラスのバンカーへの対応力が高く、アプローチにおいても「ボールを上げる」という役割に特化させやすいからです。
このタイプのウェッジはフルショットでの距離感が作りにくいので、完全にグリーン周りでの使用に限定するものとして割り切っていくことが、余計なミスを生まないようにするポイントになります。
まとめ
本稿では、バウンスの違いにおけるバンカーでのウェッジの使い勝手について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
バウンスの特性を知ることは、バンカーだけでなく、すべてのライに対する対応力を上げることにつながります。
バウンスの違うウェッジを、特性を活かすように使い分けることによって、グリーン周りでの寄せワンや砂イチをグッと増やしていきましょう!!