ゴルフクラブ
李牧
地クラブメーカー必見!ラビシェアで口コミ拡散とダイレクトマーケティングを効率化できる!?
ゴルフ用品の新しいシェアリングサービスである“ラビシェア”について記事にしたところ、大きな反響がありました。
前回はゴルファー目線で解説を行い、手軽にゴルフクラブを借りることができること、使っていないゴルフクラブを貸し出せること、貸し手が希望すれば借りたクラブをそのまま買い取れることを中心に説明しました。
今回は一般クラブメーカー、地クラブメーカー、シャフトメーカ-といったゴルフ関連メーカーによる活用方法を中心に紹介したいと思います。
なぜメーカーがシェアリングをする必要があるのか、どう活用するのか
一般的にシェアリングサービスと言えば、個人間で使わないものを融通し合うサービスを指すため、上流に位置するメーカーには一見関係がないように思われます。
むしろシェアリングサービスができることによって新品購入が減るとさえ思われるのではないでしょうか。この点をラビシェア責任者の菅原氏へ聞きました。
「メーカーとしての活用方法としては主に2つあると思っています。1つ目は口コミの周知、2つ目はダイレクトマーケティングです」
まずは1つ目の口コミの周知について聞いてみました。
口コミの周知とは?
「口コミの周知は、すべてのメーカーにとって重要であると認識していますが、たとえば地クラブメーカーを例に取るとわかりやすいと思います。
ラビシェアはゴルフ用品をレンタルして試したい人が集うプラットフォームです。自社製品をレンタルすることで口コミ(レビュー)を獲得することができます。
たとえば地クラブの場合、品質にこだわる反面価格が高くなることがあります。一方、大手メーカーほどプロモーションにコストをかけることができなかったり、小売店に場所を確保してもらえないことから認知がなく、試してもらうこともできない。
つまり元々口コミが非常に重要な営業要素であったと思われますが、ラビシェアではレビューを通じて地クラブに興味を持ってもらい、なおかつそのままレンタルで試してもらい販売までできます」
確かに品質も良く、バリューチェーンを最適化することで価格も抑えた優れた地クラブメーカーでさえ、限られたチャネルとプロモーションにより苦戦を強いられているケースがあります。
口コミがプラットフォームに蓄積されることで認知の向上に加えてメーカーとしての信用も確立できるようになるのではないでしょうか。
ダイレクトマーケティングとは?
「2つ目のダイレクトマーケティングとは、ゴルフクラブをレンタルする際に、利用者へ詳細なアンケートに対応してもらうことができるということです。
レンタル料を安くしたり利用者へなんらかのメリットを付けてあげるのが良いと思いますが、例えば現在の使用クラブ、実力、悩み、スイング動画などを提供してもらうことを条件にレンタルをすることができます。
さらに、レンタル終了後そのままクラブを買い取るか買わないかもわかるため、例えばクラブをすごく褒めても買わない人の意見と買った人の意見を区別することもできます」
マーケティング情報といえば、多くの場合、匿名に近くクラブの感想に対する根拠まで追えていなかったり、集計時に「丸められた情報」になってしまうことが多いはず。これはメーカー全般に有益な機能になるかもしれません。
「モノづくりというよりは販売に近いお話になりますが、レンタルすることを通じてシャフトもお試し販売ができると思います。スリーブ付きシャフトのクラブを持つ人もかなり増えてきました。自分の持っているクラブに他のシャフトをつけて打ち比べたいという層は多いと思います。
メーカーも、登録は無料なので、ぜひいろいろな使い方を試してもらいたいと思っています」
まとめ
シェアリングサービスに参加するということは、ユーザーと直接やりとりができるということになります。
一方、メーカーとしてはモノづくりに専念できるようにユーザー接点は原則代理店が担ってきた部分が大きいと思います。
口コミの周知とダイレクトマーケティングを強化したいメーカーには、ラビシェアを試してみる価値はあるのではないでしょうか。