ゴルフクラブ
ロマン派ゴルフ作家の篠原
新・貧打爆裂レポート『GLIDE 3.0 ウェッジ WS』
今回の新・貧打爆裂レポートは、2019年9月6日発売のピン『GLIDE(グライド)3.0 ウェッジ WS』です。
いつものようにコースに持ち込んで打ってきました。
ピンが気合いを入れまくっている『GLIDE 3.0 ウェッジ WS』の秘密は? 動画も含めて試打レポートします。
機能満載の王道のウェッジ!
『GLIDE 3.0 ウェッジ WS』は、2019年9月6日に発売です。
ピンが、かなり気合いを入れて作ったウェッジであることは4つのソールタイプがあることと、そのうちの一つが伝説の「EYE2 ウェッジ」の復刻版みたいになっていることでも明らかです。
4つの種類の中で、最も一般向けだと説明されているのが『GLIDE 3.0 ウェッジ WS』、つまり、ワイドソールなのです。
ワイドソールは、2019年時点で、ウェッジのソールのトレンドです。
抜けと跳ねのバランスさえ整えば、ソールは厚いほうがウェッジの基本性能が高くなるからです。
個人的にも、「WS」が最も気に入っていたので、ラウンドしてみました。
改めて、『GLIDE 3.0 ウェッジ WS』をじっくりと観察します。
最初にわかるのは、つや消しの表面加工です。ピンのアイアンは、基本的にサンドブラストされていますが、この質感が良いです。
バッグから選んだ番手を抜くときに、ヘッドを触りますが、この手触りが独特の優しさがあって、良いのです。
この加工の巧みさだけで、ピンのアイアンにしても良いかなぁ、と考えてしまうほどです。
そして、構えた感じは、オーソドックスです。丸形とティアドロップの中間というか、良いとこ取りというか、良い感じです。クセがないのです。
ソールはお見事です。ワイドソールですが、ただワイドなだけではなく、不要な部分は削って落としてあります。
これが、打つ前からわかるぐらい巧みなんです。
開いて構えても、邪魔にならないようになっていて、ハンドレイトに構えるときのバウンスの効きも計算されています。
試打したクラブは、ロフト58度、シャフトは「N.S.PRO 950GH neo」のSフレックスです。
ツアーでも通じる性能を持ったウェッジ!
動画を見てください。
『GLIDE 3.0 ウェッジ WS』は、打音が良いのです。
ウェッジは打音が命というこだわりがあるゴルファーがいますが、とにかく、ビックリするほど打音が良いです。
音質はいわゆるアイアンの音として理想的で、美しい高音です。そして、音量が良いのです。強く打てば大きく、弱く打てば小さく。このバランスが良いのです。
バックフェースがキャビィティ構造になると、多くの場合で、打音と打ち応えにギャップが生まれるものです。
『GLIDE 3.0 ウェッジ WS』は、キャビィティ構造なのですけど、こんなに打音が良いウェッジは初めてでした。
『GLIDE 3.0 ウェッジ WS』で気になる最初のチェックポイントは、フルショットでの飛距離です。
ワイドソールのウェッジは、アプローチを優先して、フルショットで飛距離がばらついてしまうクラブがあるからです。
『GLIDE 3.0 ウェッジ WS』は、フルショットでワイドソールを感じることはありません。しっかりと距離も打てますし、ボールをコントロールもできます。
続いてアプローチですが、ボールが少し上がりやすいという特徴があります。
これは、ダフったときでもボールをそこそこの所まで飛ばすというワイドソールの機能の一つと連動していると思いました。
低めのボールを打とうとして、失敗すれば、ソールが救ってくれるとはいってもギャップは大きくなりますが、高めのボールで狙っていれば、ギャップは小さくて済むのです。
『GLIDE 3.0 ウェッジ WS』は、フルショットでも、アプローチでも、バカみたいなバックスピンはかかりません。その場で止まるのが目的というような感じで、適切なスピン量です。
これこそがツアーの現場のリクエストで作られたウェッジの証です。
『GLIDE 3.0 ウェッジ WS』は、ツアー系のウェッジが欲しいけど、ダフるミスが出やすいからなぁ、と悩んでいるゴルファーにオススメです。
また、高い球を基準にしてアプローチをするゴルファーにもオススメします。
ある意味で、王道のウェッジの中では、間違いなくやさしいウェッジになります。ダフりに強いので、バンカーショットなどでも使いやすいウェッジです。
ツアー系のウェッジは、ワイドソールでも敏感なクラブがたくさんあります。
『GLIDE 3.0 ウェッジ WS』は、敏感な部分もありますが、基本的にはオートマチックに同じボールを打ってもらうための工夫に溢れています。
使いやすいツアー系のウェッジとして、やさしくゴルフをしたいゴルファーにオススメしたいと思います。