初心者
keiman
スコアアップに悩んだら、基本のコースマネジメントでレベルアップ↑
初めはまったくのゴルフ初心者であっても、基本のスイングを身に付け、練習やラウンドを繰り返していくと、徐々に経験値が蓄積されてスコアアップをしていきます。
しかし、ある程度のところまでいくと頭打ちになり、伸び悩んでしまったという経験を持つ人も多いのではないでしょうか。
実はスコアの伸び悩みは、「ここからは技術だけでなく、コースマネジメントが必要」と言われているサインかもしれません。
いままでは、「ピンしか見えていない」という状態でプレーをしていたかもしれませんが、その意識を変えていくことで、自分のゴルフが変わり、スコアが変わります。
コースマネジメントの基本を知って、スコアアップのため、自身のゴルフに取り入れていきましょう。
目次
コースマネジメントとは?
コースマネジメントとは、そのコースをどのように攻略していくのかを様々な情報を加味しながら、考えて実践していくことです。
様々な情報とは、ティーイングエリアからグリーンまでのレイアウト、途中に存在するハザード、カップの位置などの視覚的なことから始まり、身体で感じられる風の向きや強さ、また、自分自身のその日の調子やスキルなどが挙げられます。
これらの要素に焦点を合わせた上で、次はどの番手を持ってどのように打つか、さらに、ボールを次に打ちやすい場所に置くためにはどうしたら良いかをしっかりと考えましょう。
たとえば、ピンだけを狙って打っていくと、アゴの高いバンカーにつかまってしまうかもしれません。
しかし、バンカーを避けるコースマネジメントをすることで、1、2打少なく上がることができる可能性も出てきます。
少ないスコアで上がるために攻略方法を考えること。これが、コースマネジメントです。
コースマネジメントの基本は大きなミスを減らすこと
コースマネジメントの基本は、「大きなミスを減らすこと」です。
そのためにプレーヤーがするべきことは、コースに潜むリスクを知ること。これが、第一にすることと言えるでしょう。
仮に、自分がバンカーが苦手という自覚があれば、徹底的にバンカーを避けること。
パー5の2打目で、フェアウェイウッドをナイスショットすれば池を越えるけど、ナイスショットする確率が70パーセント以下なら池越えを狙わないこと、などです。
この考え方に自分のスキルを合わせて考え、リスクの低い戦略を考えることが基本です。
そのため、自分の実力を過大評価することなく、よく理解しておくこともコースマネジメントには欠かせません。
ドライバーでナイスショットすればあのバンカーは越えられるはずだと思って打ったところ、ナイスショットしたけれども越えられなかったというような人は、残念ながら、自分自身のスキルを把握していないと言わざるを得ません。
場面ごとのコースマネジメント
ゴルフは、ティーショットを打って、セカンドショットを打って、それが乗らなければアプローチ、最後にパターを使ってボールをカップインさせます。
コースマネジメントの基本である「大きなミスを減らすこと」を頭に置きつつ、各場面に応じたコースマネジメントを見ていきましょう。
それぞれのホールではコースレイアウトとピン位置を確認
まずは、それぞれのホールのティーショットに入る前に、コースレイアウトとピン位置の確認を行います。
ゴルフは、ティーイングエリアから、ピンに向かって真っすぐ打てば良いというものではありません。
簡単にそのコースをクリアさせないために、要所要所に、ハザードと呼ばれる障害物が設置されています。それは、バンカーであったり池であったり木であったり、いろいろです。
コースレイアウトでハザードの位置を確認し、そこにボールを入れないために、次打を打ちやすくするために、どこに打っていくと良いのかを考えましょう。
同時に、ピン位置を確認することで、同じコースでも、右から攻めるのが良いか、左から攻めるのが良いか、はたまた手前からか奥からかなど、必ず攻め方を頭に描いてからティーイングエリアに立ちましょう。
ティーショット
ショートホール以外のティーショットでは、ほとんどの場合、ドライバーを使うという人が多いでしょう。
ティーショットの最大の目的は、「フェアウェイキープ」です。
ドライバーはヘッドも大きくシャフトも長いため、ほかのクラブに比べて、当たればしっかりと飛んでいきます。
それを無理に飛ばそうとするから、必要以上に力が入り、ダフリやトップなどのミスショットになってしまうのです。
ティーショットは、「より遠くへ飛ばす」という意識をなくし、フェアウェイキープに努めましょう。
コースレイアウトを見て、左右にぶれてしまうとすぐにOBになったり池に入ったりというリスクのあるホールでは、ドライバーではなく、曲がりにくいフェアウェイウッドでティーショットを行うという方法もコースマネジメントの1つです。
セカンドショット
ティーショットでフェアウェイキープできたら、次はセカンドショットです。
ロングホール(パー5)のセカンドショットは、3打目でグリーンをとらえられれば良いので、気楽に、これもフェアウェイを確実にキープできるよう、フェアウェイウッドやユーティリティだけではなく、アイアンなど距離に応じたクラブを使用して打っていくことも考慮しましょう。
ミドルホール(パー4)のセカンドショットでは、グリーンを狙える位置にボールが来ていれば、積極的に狙っていくことも考えます。
ただしそれは、ボールとピンの間にハザードがない場合です。
もしもピンが、ガードバンカーを越えてすぐという位置に切られている場合、距離が足りなければバンカーに入ってトラブルになってしまう可能性も。
同様にグリーン手前のピンの側に池がある場合、ピンを直接狙っていくことで池ポチャのリスクが高まります。
ピンから離れていても、確実にハザードを避けながら、あわよくばグリーンに乗っていくような方向にボールを打っていきたいですね。
ハザードの位置によっては、グリーンに届くクラブではなく、ハザードまで届かないクラブで刻んで、アプローチで勝負するといった方法も有効です。
アプローチショット
練習場では上げて寄せる練習をしている人が多いアプローチショット。
ボールを上手く上げる技術があれば、クラブフェースを開いてボールを上げて、ピン横にピタリとつける「ロブショット」や、グリーン面にキャリーで落としてランで寄せる「ピッチ&ラン」という種類のアプローチを打つことができます。
しかし、ゴルフ初心者には、もっとも簡単な、「ランニングアプローチ」がおすすめ。
ピッチングウェッジや9番アイアンを使い、パターのように打ち、ボールを転がしてピンに寄せていくアプローチです。
チッパーという、グリーン周り専用のクラブを使う人もいます。
グリーン前にクリークやバンカーがある場合は使えませんが、障害物がない状況では、上手く打てばチップインの可能性もあり、ミスになる可能性が少ないため、距離感さえ身に付けておけば、非常に有効な寄せの武器となることでしょう。
プロゴルファーを連想させる、ふわりと上げるアプローチもかっこ良いですが、いかにミスを減らすかという考え方に基づき、コースマネジメントとして転がしのアプローチを選択肢に入れられるよう、普段から練習しておきましょう。
パッティング
「パットイズマネー」と言われるくらい、パット数は、スコアに影響します。全体のスコアの約4割がパットで占められているため、パット数を減らすことは、スコアアップすることと同意義なのです。
パット数を減らすためには、まずは3パットを減らすことを目標にしてみましょう。
常に2パットを頭に置きながらプレーをしていくと、18ホール中、何度かはアプローチが寄って1パットで入るということもありますので、結果的に、1ラウンドあたりの平均パット数が36を切ります。
ピンとボールの距離が1メートル~1.5メートルのショートパットは、「入れ頃外し頃」と言う人も多く、入れていきたいパットです。
しかし、ここで無理に狙ってしまうと、1パット目がピンを素通りして離れてしまい、2パット目の返しが入らず、結果3パットになってしまうということにもなりかねません。
1パットで入れたい欲を抑え、常に2パットを狙うこともコースマネジメントです。
狙って1パットで入れることはとても気持ち良いですが、上がってスコアアップしているほうが、きっともっと気持ち良いですよ。
ゴルフ初心者が特に覚えておきたいコースマネジメント
コースマネジメントはプレーをするゴルファー全員に共通するものですが、特に初心者が覚えておきたいコースマネジメント3つをご紹介します。
ピンだけを見て打っていっては、トラブルの元。1打でも少なく上がるために、あえてピンを狙わないことも大切です。
深いラフからは無理に狙わない
フェアウェイを外した時に待ち受けているラフ。ゴルフ場の刈り具合にもよりますが、中にはボールが見えないほど深いラフも存在します。
そのようなラフにボールが入ってしまった時は、あえてグリーンを狙わず、アプローチの打ちやすい場所にボールを運ぶというコースマネジメントが必要になることがあります。
多くの初心者は、残りの距離だけで番手を選びがちですが、深いラフからはロフトの立った(長い距離が打てる)番手で打つことは難しいと思ってください。
深いラフで長い番手を持ってしまうと、ボールにヘッドが届かず、数ヤード程度しか飛ばないということも珍しくありません。
ラフの程度によりますが、深いラフでは8番以下のショートアイアンを選択し、まずはアプローチのしやすい場所に向けて、しっかりと振り抜いていきましょう。
バンカーは出すだけを目標に
グリーン周りのバンカーにボールが入ってしまうと、「バンカーに入らなければ寄っていた」などの想いから、「バンカーショットを寄せて良いスコアで上がろう」という考えが出てきてしまいます。
しかし、特にピンがバンカー寄りに切られていた場合、寄せるための距離感を出すのに精密なコントロールショットが必要となり、結果的に、バンカーから1打で脱出できず、スコアを重ねてしまうことも。
バンカーに入ってしまったら、ボギーで上がることを目標に、出すだけを考えてショットしていきましょう。
寄せる必要がないので、気も楽になり、力まずに良いショットが打てるはずです。
OB・池やクリークは徹底的に避ける
打ったボールがOB(アウトオブバウンズ)エリア、またはペナルティエリアに入ってしまうと、救済を受けプレーを再開させることになります。
ペナルティエリアに代表されるのが池やクリークですが、OBエリアやこれらペナルティエリアにボールを打ち込んでしまうことは、非常にもったいないと考え、できるだけ避けることが望ましいです。
セカンドショットの項でも説明しましたが、例えば、グリーン右手前に池があり、ピンも右側に切られている場合、ピンから離れても、左側を狙います。
また、クリーク越えができるか微妙な距離の時は、クリーク手前に刻むことや、右がOB、左が斜面という場合には、左の斜面を狙って打つなどのマネジメントが求められます。
これらのマネジメントを行うことで、ペナルティが加算されず、その分助かる可能性があるのです。
池やクリークを越えるショットを狙うことに関しては、自身のスキルが向上して自信がついた時に、初めて挑戦することをおすすめします。
目標スコアを達成するための考え方
場面ごとのコースマネジメントをお伝えしましたが、最後に、自分の目標スコアを達成するためにはどうすれば良いのか、そのための考え方を見ていきましょう。
この考え方が身に付けば、ラウンド中にミスをしてしまったとしても、あわてず騒がず目標スコアに向けてプレーをすることができますよ。
100切り
ゴルフを始めてスコアを意識してきた時に、最初に考えることが「100切り」です。
ある調査では、ゴルフをしていて100切りできていないゴルファーは、全体の7割にも及ぶと言われています。
しかし、ゴルフで100を切ることは、そんなに難しいことではありません。実はパーが取れなくても、100が切れてしまうのです。
まずは、基本のスコアを「ダブルボギー」に設定します。
すべてのホールでダブルボギーであれば、スコアは108点。この中で、半分ボギーを取れれば、99点となり、100切りは達成です。
ダブルボギーを目指してプレーをしている中で、ボギーが取れれば気分も上がりますし、パーが取れればもっとうれしいですよね。
このように、自分の中で規定打数を変えることで、気持ち良くプレーができ、100切りを達成することが気楽に考えられます。
90切り
90を切り、80台を出す人は、すでに中級者~上級者と言えます。
この場合も、考え方は同じ。規定打数を変更することで、気楽にプレーを行うことが可能です。
90切りの場合は、規定打数を「ボギー」に設定しましょう。
パーオンしなくても、ボギーオンをして2パットでカップインできれば、ボギーを取ることができます。
そのためには、パット数がとても重要。アプローチで乗った位置がピンから離れている場合でも、1パットで寄せて、2パットで沈める意識を持ちましょう。
100切りの場合もそうですが、パット数を縮めることは、スコアアップに大きく貢献してくれます。
80切り
80を切って70台で回る人は、全体の2%程度とも言われており、非常に少ない割合です。
しかし、練習を重ねてコースマネジメントを行えば、達成できない数字ではありません。
70台は、パーが必須となります。しかし、パーを意識し過ぎて、ボギーを叩いてしまったからと落ち込む必要はないのです。
仮にボギーを7つ打ってしまっても、残りのホールをパーで上がれれば、79。80切り達成ですよね。
ホールを3ホールごとに区切り、3ホールに一度、ボギーを打っても良いと自分に許可するだけでも、心持ちが変わってきます。
100切りでも、90切り、80切りでも、考え方はメンタルに直結します。
メンタルを楽にしてあげることで、いままで練習してきた成果を発揮しやすくなります。
目標スコアを達成するために、ぜひ、これらの考え方を身に付けていきましょう。
まとめ
ゴルフスイングの基礎を身に付けたあとは、実際のコースを攻略し、良いスコアで上がるため、コースマネジメントを身に付けましょう。
考え方を変え、戦略を変えることで、技術に変化がなくても、ゴルフが変わり、スコアが変わります。
どのクラブを持つか迷った時には、コースマネジメントに基づいてクラブ選択を行うと吉。
ピンを一直線に狙っていくゴルフから卒業し、コースマネジメントを考えながら少しでも良いスコアで上がることを意識することで、自然とレベルアップができていくことでしょう。