初心者
おっ3
アドレスとフィニッシュは常にチェックしよう!
世界アマチュアランキング1位(2019年12月2日現在)で、三井住友VISA太平洋マスターズを制した金谷拓実アマ。
身長170センチと平均的な日本男性と変わらない体格ですが、飛距離・方向性ともに申し分のないスイングで、プロを差し置いて優勝しました。
若々しいスイングをそのまま真似るのは無理がありますが、写真のようなフィニッシュに近付ける努力はしたいものです。
アドレスやフィニッシュは、止まった状態のためチェックもしやすいと思います。
また、このアドレスとフィニッシュの乱れは、様々なミスの原因となる重要なポイントでもあります。
それでは、アドレスとフィニッシュのチェックポイントをおさらいしましょう。
飛球線方向に真っすぐ立つ!
簡単なようで難しいのが、飛ばしたい方向に真っすぐに正対して立つことと思います。
右打ちのアマチュアに最も多いミスは、肩・膝・両足を結んだラインがすべて右を向いてしまい、ボールの打ち出し方向とクロスしてしまうことと思います。
こうなると、右にプッシュアウトするか、それを嫌ってスライスしてしまうか、はたまた引っ掛けか、いずれにしてもグッドショットの望みは薄いと思います(チェ・ホソンプロは例外中の例外です)。
では、飛球線方向に真っすぐに立つためにはどんなトレーニングが良いのでしょう?
これには多くのアイディアがあります。
真っすぐに立つトレーニング!
それでは、飛球線方向に真っすぐに立つトレーニングについて考えてみましょう。
【日常】
・例えば、机の向こう縁にボールがあって、それに正対するつもりで肩のラインを揃えてみましょう。
その肩のラインが、机の手前の縁と平行になっていればOKです。会社でやる場合は、くれぐれも周囲に気付かれませんように(笑)。
・人混みはラッシュの時を避けて、タイルが敷いている歩道などで、タイルの縁を利用して飛球線方向と、肩・膝・両足を結んだラインを確認してみましょう。
【練習場】
・真っすぐに立つ感覚を磨くためには、絶好の環境です。ボールの打ち出し方向と平行なラインは、マットの縁、クラブのシャフトなどで理想的なラインを作ることができます。
『おっ3』のおススメは、好調時に飛球線と両足のかかとを結んだ線との距離を計測しておくことです。
そしてさらに、その距離を計測しながらグッドショットの確率も計算してみてください。
自分にとって最適なボールとの距離も併せて明確になると思います。ただし、アドレスを取った状態の時に、飛球線後方から見て両腕が地面と垂直になっていることが前提となります。
ポスチャー(セットアップした姿勢)
猫背、棒立ち、かかと体重などのポスチャーからは良いスイングは生まれ難いですね。対して、トッププロのポスチャーは、とてもバランスが良く美しいと思います。
せっかく取り組むわけですから、我々もグッドショットを予感するようなポスチャーを身につけましょう。
では、目指すポスチャーとは何を目的にするものでしょうか?
『美しさ』は結果であって目的ではありません。
『おっ3』が考える良いポスチャーは、『バランス良く振り切ることができるための準備が完璧なもの!』と思います。
それが『美しさ』につながります。
ポスチャーを作るのは、足元からです。
ちょっと概念的になりますが、ボールに合わせて立つのではなく、自分の間合いにボールがあるような感じを作ってみてください。
『構えたところにボールがある』感覚です。
そのために、足裏は少しだけ前方に配分を多くしながらも、全体に体重を分散させるようにします。
膝を曲げ過ぎるのはいけません。もちろん棒立ちもNGです。
1~2段の階段から飛び降りた時に、ショックを柔らげるために膝を曲げると思います。
その程度の曲がりが良いと思います。
骨盤を前傾させるようにして、股関節で上半身の重みを受け止めます。
ちょっと変な表現かもしれませんが、お尻の穴が下を向くような重心の落とし方はいけません。
かと言って、でっ尻にして背中を反らせてしまうのもいけません。腰を痛めてしまいます。
胸椎から尾てい骨までが一直線になるような形が理想です。
その姿勢ができたら、足で踏ん張り、お尻を勢いよく回せるかどうかチェックしてみてください。
それができたら、ポスチャーは整ったと思います。
腕と肩の形
首、肩、腕、指からは力感を取りましょう。
写真のベン・ホーガンのように、上半身は姿勢を整えたままでリラックスしましょう。
指に力を入れると、手首も肘も固くなってしまいます。
首が少し長く見えるように肩を脱力したまま、両肘が下を向くように、そして両脇が軽く胸につくようにすると、両肩とグリップで逆三角形ができます。
この三角形をゆったりとキレイに作れる方と、腕と肩をガチガチ固めてしまう方がいます。
ベン・ホーガンのような上半身のリラックス感を作るためには、意識も重心もおへそから下に向けましょう。
それでほとんど方は、上半身からは力みが消えて、両肩とグリップでキレイな逆三角形ができると思います。
3つ数えられるフィニッシュの姿勢を身につけましょう。
ベン・ホーガンのスイングは、どこを切り取っても美しいですね。
この一枚は、スイングの流れに沿った、ナチュラルでスムーズなフィニッシュです。
これとは反対に、練習場でよくお見掛けするのは、『無理矢理作った後付けフィニッシュ』です。
お気持ちはよくわかります。しかし、フィニッシュは『作るもの』ではなく、『できるもの』です。
前段でしつこいまでに綴ったアドレスから、軸を保ったスイングの結果として生まれるフィニッシュは、バランスが保たれているため、『ピタッ』と収まると思います。
反対に、『ピタッ』と収まらない場合は、どこかに無理が生じてバランスを崩していると思います。
練習の方法は、難しくありません。
左足に9割以上の体重を乗せて、完全に振り切った理想の形で3つ数えてください。
そこから逆にトップに持っていき、そのままスイングして先ほどと同じフィニッシュを取るようにしてください。
この動きを繰り返しているうちに、『自分の形』として身体が記憶すると思います。
隙のないアドレスと、『ピタッ』と決まるフィニッシュを目指しましょう!