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アビ
脳は「No」を理解できない!マイナスなイメージは実現しやすい!
今回は、スイングやコースマネジメント、ギアなどについてではなく、脳がゴルフに与える影響についてのお話です。
脳は「No」を理解できない
人間の脳は、人間が考えている以上に良くできていて、いろいろな情報を瞬時に把握して、情報処理できるほど優れています。
しかしながら、脳には否定という概念がないという特徴があります。
「やるな」「するな」「してはいけない」といった言葉を理解できません。
ひとつ、実験をしてみます。
『ピンク色をイメージしないでください!』
もう一度言います。
『ピンク色をイメージしないでください!』
最後にもう一度言います。
『ピンク色をイメージしないでください!』
どうでしょうか?
イメージしないでと言われても、頭の中に、ピンク色がイメージされていませんか?
これからやることだけに集中しましょう
ティーグラウンドに立つ前に、ホールのレイアウト図を見て、最初に確認することはOBゾーンやペナルティゾーン、そしてハザードの場所などだと思います。
キャディさんや、コースに詳しい同伴者がいた場合も、恐らくアドバイスとして、そのことをまず伝えることでしょう。
しかしながら、その情報を事前に頭に入れたとしても、実際にアドレスに入る時点では「やること」だけにフォーカスしてからショットに臨みましょう。
「右サイドはOB」という考えを持ったままアドレスに入ってしまうと、右サイドということだけが強調されてしまうので、結果として、ボールは右へ消える……という結果につながりかねません。
この場合、「狙いはフェアウェイ左サイド」という風に、やることだけにフォーカスしてからショットに臨みましょう。
脳は安心したがる
脳のもうひとつの特徴として、事前の予測に対して、安心したがるという傾向があります。
「このホール、いつも左に引っ掛けちゃうんだよな」
「なんか、このライだと、ザックリしそうだな……」
「手前のバンカーに入れちゃいそう……」
「うわー、3パットしそうだな……」
事前にそんなことを思い浮かべてしまっていませんか?
脳は、そんな予測を叶えてあげようとします。
そして、「やっぱり予想通りになった」という結果を出して安心したがります。
例えば、今まで一度も100切りをしたことがない方が、前半を45で回ったとします。
後半は54で回れば、つまり前半よりも9打も多く打てる状況で、晴れて100切りという状況です。
にもかかわらず、後半崩れて……みたいな経験はありませんか?
これも、実は安心したがる脳の特徴そのものです。
何か壁を乗り越えようとしても、今まで通りな状態を作り上げてしまいます。
脳にとって最も快適な状況とは?
脳にとって最も快適な状況は現状維持と言われています。
一般的に言われる5月病だったり、ダイエット後のリバウンドも、この現状維持メカニズムですべて説明できてしまいます。
自己ベスト更新、そして大台を突破するという状況は、「いつも通りの快適さ、ではない状態」を創り出してしまうことになるため、脳にとっては不快そのものです。
そのため、本人がいくら自己ベスト更新を強く願っていても、それが実現されないということになってしまいます。
脳は何かを意識をしてしまうと、それを叶えようとしますし、現状維持メカニズムに人間の想いは抗えません。
余計なこと(残り3ホールですべてボギーなら自己ベストだ、など)は意識から消し去り、その瞬間でやるべきことを淡々とやっていれば、100切りなんて簡単に達成できるはずです。
一度、その壁さえ超えてしまえば、そのメンタルブロックは崩れるので、以降は今までの苦労が嘘みたいに、なりますよ。