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ゴルフスイング

オリオット

アイアンはレベルブローとダウンブローで飛距離はどのくらい違う?

アイアンはヘッド重心がフェース面近くにあり、他のクラブに比べて操作性がいいため(ヘッド重心軌道をボール重心に合わせるという意味で)、いろんな打ち方ができるクラブです。

そこで、レベルブローやダウンブロー、あるいはアッパーブローで打った場合の違いについて考察してみます。

打ち出し角はレベルブローとダウンブローで10度以上も違う

ロフトが26度のアイアン(7~8番相当)で、スイングが変わるとインパクトロフト(打ち出し角)がどう変化するかを絵にしてみました。

レベルブローの場合は、インパクト時のロフトがクラブロフトと同じで、芯に当たれば(ボールの重心がクラブの重心軌道上にある)、打ち出し角度も26度ぐらいになると考えられます。

一方、ダウンブローの場合は、ハンドファーストになるので、クラブシャフトが傾いた分だけロフトは立ちます。

絵の場合、シャフトが12度傾いていますのでインパクトロフトは26-12=14度になり、打ち出し角も14度になると考えられます。

ダウンブローの程度にもよりますが、レベルブローに比べるとインパクトロフト(打ち出し角)は10度以上の差が出てきます。

ダウンブローは、レベルブローに比べて、飛距離が10ヤード以上伸びる

レベルブローとダウンブローでどのくらい飛距離に差が出るかを計算してみました。

実際にはスピン量などによる影響もありますが、計算を簡単にするために、三角形の弾道モデルを使います。

このモデルでは、初速が同じであれば打ち出し角が変わっても、打ち出し方向(斜面)の飛距離は同じとします。

そうすると、レベルブローで水平方向150ヤードの飛距離は、ダウンブローでは162ヤードになり、水平方向の飛距離が12ヤードアップします。

ボールの初速が上がり(ヘッドスピードアップ)、レベルブローで水平方向200ヤードの飛距離が出たとすると、ダウンブローでは216ヤードになり水平方向の飛距離が16ヤードアップします。

打ち方によって弾道と飛距離をコントロールする!?

ショートホール(パー3)のティーショットでは、アッパーブローで打つことも可能です。

絵のようなアッパーブローでは、インパクトロフト(打ち出し角)はレベルブローより最大6度大きくなり、最大32度になります。

そうすると、弾道は高くなりますが飛距離はレベルブローに比べて~6ヤード、ダウンブローに比べると~18ヤードほど落ちます。

このように、打ち方を変えることによって、同じ番手のアイアンで弾道や飛距離をコントロールすることも可能です。

コースに出るとさまざまなシチュエーションでショットする必要があるので、インパクトロフト(打ち出し角)と飛距離の関係を理解しておくと、より正確にグリーンをとらえることに役立つのではないかと思います。

参考にしてみてください。