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ゴルフスイング

あやの

左サイドを低くするローテーションのバイオメカニクス!その2・上半身編

こんにちは! ライターのあやのです!

今回は前回に引き続きスイング中のローテーションの動きをバイオメカニクス的にお話ししようと思います。

それでは行ってみましょう(◍ ´꒳` ◍)b

その2、ダウンスイングの前半・上半身編です。

左サイドを低くの仕方【その1】より

まず前回までのおさらいです。

上の画像のように切り返しで左サイドを低くしながらローテーションするとは、どのパーツをどのように動かせば良いのかということをお話しましたよね?

骨盤の前傾+骨盤の左傾斜+腰の反りキープ+仙骨回転+上半身の右側屈からの〜右肘を使い、左肩甲挙筋を使ってスイングするというお話でした。

初めましての方は下記のリンクから前回の記事を読んでみてくださいね♪

今回も前回に引き続き、敬愛する【ケルビン・ミヤヒラ】さんの理論を基にわたし的解釈でお話していきます。

対側性と同側性の力について

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「対側性」とは対角線上のパーツが運動を行うことを言います。

「同側性」はその逆で同じサイドにあるパーツが運動を行うことを言います。

ゴルフスイングは同側性だという意見もあります。ですが私はゴルフスイングの中での対側性の動きがとても重要だと思います。

同側性だと考える方達は、バックスイングで左/右の片側を軸にして、右半身/左半身を回転させながらバックスイングして行き、ダウンスイングで左側を軸にし右半身を回転して行くんだよ〜というシンプルな考え方です。

では私が愛してやまないケルビンさんの考える「対側性」とは一体どういう動きなのでしょうか?

ダウンスイングの初動は対側性が重要

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もうお気づきの方もいると思いますが、【その1】でお話した左サイドを低くするための体の動きは、この対側性のパワーを生み出すための動きなのです。

ダウンスイング初動の左サイドを低くする/左骨盤を下げる動きは、左お尻の屈曲を生みます。

そしてこの動きは腰の胸腰筋膜を通して、右広背筋を引っ張る動きをします。

ここが胸腰筋膜です。

この一連の流れが切り返しでの対側性と、ダウンスイングに必要不可欠な上半身の右側屈を生み出すんですね(◍ ´꒳` ◍)b

左サイドを下げる動きと右肘の関係

切り返しで左サイドを下げる動きと、そこから派生する腰の回転につられるように、右肩の内転と右肘の外旋は同時に行われます。

つまり、右上腕を下げる動き(肩の内転)と、右肘を外側から内側へ入れる動き(右肘の外旋からの内旋)を同時にやるということです。

このときの右肩肘の動きは、右サイドの筋肉(胸筋、鋸筋)を使って行いましょう。

ややこしいのですが、この肩肘の動きを左へ回転していく力に任せて行ってしまうと、手元がアウトから入り過ぎたり、早く胸が開き過ぎてしまうオーバーザトップ系のミスになりやすくなってしまいます。

この動きがしっかりできると、切り返しで右サイドにトルクを生む感覚が感じられるかな? と思います。

体のパーツは右肘→右胸筋/右鋸筋/右広背筋→左肩→左胸筋/胸郭と連動して動いていきます。

上半身のローテーション

そして、上の画像の背中中央上部の左サイドの筋肉(僧帽筋や上後鋸筋)が胸郭をパワフルに回転させるポイントになります。

これらの筋肉が背骨自体のローテーションをサポートするためよりパワフルに、そして肩も一緒に回転でさせることがきるんですね。

インパクト前のポジション、P6(※)から、これらの筋肉に引っ張られ、上半身、そして右お尻もターゲット方向へさらに回転して行きます。

※スイング全体を10カ所のポジションに分けたとき、インパクト前のポジションが6番目のポジションになる。P1がアドレス、P10がフィニッシュ

このとき、ここの筋肉の動きばかり気にしてしまうと、忘れてしまいがちのが右側屈と前傾角度です。

先ほどの肩肘の動きと合わせて、スムーズにローテーションできるように、鏡の前で練習してみましょう。

胸筋と腹斜筋のコンボ

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ダウンスイングでローテーションする動きとよく比べられる動きがジャンプする動きですよね。

ジャンプかローテーションかといった動きの違いは、ダウンスイングの途中でどのように腹部を使うか/意識するかに分かれます。ポジションナンバーで言うとP5(※)とP6の間です。

※ダウンスイングで左腕が地面と平行になったポジション

胸筋と腹斜筋(上画像のオレンジ部)のコンボでスイングできると、体全体をローテーションすることができます。

ですが胸筋と腹直筋(上画像のオレンジの間の青い部分)のコンボでスイングすると地面への力が早い段階で強く出てしまい、肩と腕の動きが強く体のローテーションがスローダウンするスイングになります。

この結果がジャンプする動きにつながってしまうということです。

上半身をローテーションしようとすると、脊柱起立筋(主に棘筋)はローテーションするために背骨を伸展させようとします。

ですが、この背中側の伸びる力は、お腹側の力で相殺、緩和することができます。

このお腹側の筋肉を上手く使えると、スイング中の前傾角度や腰のアーチ部をサポートできるので、ローテーション中の上半身はグッと安定します。

ローテーションでパワーを出したい人は、胸筋→腹斜筋→大腿筋膜張筋→脛骨筋と一連の流れを感じられるといいですね。

胸筋と腹斜筋のコンボは青矢印の交差がポイントです。

肩甲骨と首回りの動き

上の画像をご覧ください。

私の記事ではおなじみのローテーションスイングを愛するアメリカ人ティーチングプロのマイクです。ただのティーチングプロにしては、彼のスイングは変態の域です。

左から、切り返し、ハーフウェイダウン、その直後とコマ割りしています。

このとき、右肩甲骨は下制し、そして左肩甲骨は内転し挙上していき、一緒に首や頭もローテーションします。

ここでのポイントは、頭もローテーションさせるということです。

頭を残すという動作は首回りの筋肉の動きを制限し、ローテーションをも制限してしまうのでやめましょう。

もちろん頭の前後左右のブレは最小限に抑えたいですが、ボールを見続ける必要はまったくないです。

個人的には左肩甲骨が内転しながら挙上していくということがポイントでした。

自分の場合、外転させるように挙上させてしまっていたので大きな発見でした꒰ ×͈௰×͈̣ㆀ꒱՞

この肩甲骨と首回りの動きは上半身の右側屈、そして胸をローテーションさせるための重要な動きになります。

おわりに

こんな感じで、【バイオメカニクス・その2】でした。

バイオメカニクスにもいろいろなものがあり、常に議論されています。

提唱している人がどんなスイングを好むかによって内容もガラッと変わります。横の動きなのか、回転の動きなのか、下への動きなのかなどなど。

私が紹介しているものは、ケルビン・ミヤヒラさんの提唱しているもので、「スイングのエンジンはローテーションだよ」ってものです。

それと彼はご自身のブログで、何でも大袈裟にやり過ぎるんじゃないよともおっしゃっていましたw

まあ、さじ加減は自分で調節しろってことですね。

ということで、次回がバイオメカニクス・その3【下半身編】で、このシリーズの最後になります。

それでは、また次回お会いしましょう〜꒰(๑´•.̫ • `๑)꒱