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ライフスタイル

レッスンプロ・クラフトマン 河野

記憶に残る生徒様~明治の大砲スイングのnn様(その2)

こんにちは。

レッスンプロ・クラフトマンの河野です。

明治の大砲を治した練習方法と、一筋縄では行かないワンマン社長のnn様のお話です。

明治の大砲。

明治の大砲の現象としては、フォローで体重が右足に残り、後方によろけてしまったり、すくい打ちに見えたりします。

格好悪いスイングの一つです。

明治の大砲になってしまう原因は、スイングの軸が右足で、右腕主導で振る事です。

右足を軸にして右腕が前に、体の左側が後ろに回り明治の大砲スイングのでき上がりです。

明治の大砲を治すためには、まず、右足が軸になるのではなく、左足を軸にしてクラブを振るという事を実感していただく必要があります。

そのためのドリルは、左足を前に右足をできるだけ後ろに引いて打つことです(写真)。

左足体重で打つ。

左足に全体重を掛け、左足が動かないようにして、クラブを振る練習をします。

nn様は、初めの内は大人しく言った通りに打っていますが、3、4発も打つと、フルスイングが始まります。

そのたびに、「今は、体に動きを覚えさせる練習ですから、ユックリと正しい動きをお願いします」と言うのですが、また3、4発打つとフルスイングになります。

ワンマン経営者様は、なかなか言う事を聞いてくれません。

再度、今は体に染み付いた悪い動きを忘れるための練習ですから、ユックリと正しい動きをしてくれるようにと、お願いします。

何度も同じ事を言わされますが、同じ事を言うと、くどくなりますので言い方を変えながら言います。

早く、結果を出したいのでしょうが、レッスンに取っては動きを覚える段階でのフルスイングはマイナスです。

どんな練習をしても、nn様はその方式で、少しできるようになるとすぐフルスイングをしようとします。

そのため、私が前に座りボールをティーアップして一球一球注意をしながら行ってもらいました。

それでも、2ヶ月も一連のドリルを行っていると、右腕が左耳の下辺りに巻き付くスイングになってきました。

決してフルスイングしない。

振るスピードも、フルスイングの7割から8割くらいのスピードで振れるようになってきました。

相変わらず、私が前に座り一球一球注意する部分を言いながら、繰り返し行いました。

急なラウンドが決まりました。

nn様「来週仲間とゴルフに行く事になっちゃたんですけど、大丈夫ですかね?」

私「今は、スイング変更が7割ほど形になってきていますので、本来は良い事ではありませんが、そうも言ってられないので、フルスイングをしないようにして最後まで振り切る方法なら良いと思います」

それから、本番を想定したスイングの練習をしました。

●少しクローズスタンスにする。
●7割から8割の力で振る。
●左耳の下に右腕が巻き付くように最後まで振り抜く。

そのフォームを録画してお見せすると。

nn様「格好いいですね」

私「このように振れれば、お仲間はビックリしますよ。しかしフルショットしたらこうなりませんよ」

nn様「わかりました、フルショット禁止にします」

その練習を本番までに2度ほど練習をしました。
 
本番翌日、nn様が来店されました。

nn様「先生、うれしい報告です。98で回って仲間で2番でした。仲間に少し『クローズが変だけど、良いスイングになったよ』と言われました」

私「クローズスタンスは今回苦肉の策ですから、次回からは普通のスタンスで構えられるように練習をしましょう」

nn様「そうですね、お願いします」

この後、スクエアスタンスでも普通に打てるように練習をしました。

しかし、練習の時は私が前に座り、フルスイングしないように一球一球丁寧に練習をしていただきました。

nn様には、会社を立ち上げて成功させる方のパワフルさを見せていただきました。

レッスンプロ・クラフトマンの河野でした。