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飛ばすことより曲げないことのほうがスコアアップにつながる!?

1ヤードでもボールを遠くに飛ばしたいと思うのがゴルファーの心理ですよね。

グリーンを狙うショットの精度を考えると、グリーンに近い方が圧倒的に有利に働くはずです。

しかし、遠くに飛ばしてもボールを曲げてラフにつかまったりすると、パーオン率を下げる要因になります。

その辺のマネジメントが難しいですよね。

フジサンケイレディスクラシックの2日目、渡邉彩香プロ、武尾咲希プロ、岡山絵里プロの組に18ホール同行しました。

トータルドライビングとボールストライキングというスタッツを使いながら、その辺のマネジメントについて考察してみます。

写真は、同大会で優勝した永峰咲希選手です。

飛距離で有利な渡邉彩香プロと岡山絵里プロと、グリーンを狙うショット精度が強味の武尾咲希プロ、対決の結果は?

トータルドライビングとは、ドライビングディスタンス順位とフェアウェイキープ率順位を合算したランキングです。

より遠くへ正確にボールを飛ばせれば、ランキングが上がります。

ボールストライキングとは、トータルドライビング順位とパーオン率順位を合算したランキングです。

より遠くへ正確にボールを飛ばし、グリーンに乗せる率が高いほど、ランキングが上がります。

トータルドライビングのランキングが高くても、パーオン率が低いと、ボールストライキングは下がってしまいます。

飛距離で有利な渡邉彩香プロと岡山絵里プロは、ボールストライキングでは武尾咲希プロより優位です。

しかし、パーオン率を考慮したボールストライキングでは、順位が逆転してしまいます。

最終的な結果は岡山絵里プロは予選落ち、渡邉彩香プリは62位タイ、武尾咲希プロは14位タイとなりました。

3人のプロともに、2日目は+2オーバーでスタートしたのですが、結果的には飛距離では劣位でも、パーオン率で優位な武尾咲希プロに軍配が上がりました。

武尾咲希プロは、グリーンまで距離があるときでも、フェアウェイ/ユーティリティで正確にグリーンをとらえていました。

上位入賞者をボールストライキングとパット数順位を合算した総合ポイントでリランキングしてみた

ドライバーで正確に遠くに飛ばし、グリーンを狙うショット精度が高く、少ないパット数で上がる、これらが噛み合うとストローク数で上位に入ってきます。

そこでこれらのランキングを合計し、総合ポイントとして計算してみました。

総合ポイントのランキングでは、葭葉ルミプロがトップ、成田美寿々プロ、上田桃子プロ、永峰咲希プロ、チャン ウェイウェイプロと続きます。

初優勝した永峰咲希プロは、ドライバーの飛距離順位は中レベルですが、パーオン率とパットで優勝を勝ち取ったと言えるでしょう。

鈴木愛プロはこの大会には出ていませんでしたが、永峰咲希プロと同じく、ドライバーの飛距離よりパーオン率とパットの正確さが強味です。

ここで注目すべきは、チャン ウェイウェイプロ。パットの精度が上がってくれば、確実に優勝を狙える実力を備えています。

チャン ウェイウェイプロは、中国出身の現役女子大生プロゴルファー

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チャン ウェイウェイプロは中国出身の現役女子大生プロゴルファー、21歳。

2017年のステップアップツアー「Skyレディース ABC杯」で優勝し注目を浴びました。

今年からTP単年登録者としてLPGAツアーに参戦しています。

TP単年登録者は、LPGAの正会員ではありませんが、優勝するか、3年連続で賞金シードを獲得すれば、プロテストに合格しなくてもLPGA正会員になれる制度です。

川奈ホテルゴルフコース(富士コース)の名物ホール17番でホールインワンを達成した幡野夏生プロもTP単年登録者ですね。

ハングリー精神に溢れた若い力に期待したいです。