ゴルフスイング
あやの
【バンプって何?】ダウンスイングで腰をバンプするとは?
こんにちは! ライターのあやのです。
スイングマニアの皆様お待たせしました!
今回は2回にわたるシリーズで、トップポジション以降の腰の使い方について、【バンプ】と【ローテーション】の2種類に分けてお話します。
腰をスライドするか、ターンするかでスイングの仕組みはガラッと変わってきちゃうんですね。
この記事は【バンプ編】です。
スイングの仕組みやメリット、具体的なやり方、注意点などなど、詳し〜くお話しするよ!
バンプを取り入れたスイングをしている方は、ぜひこの記事を読んでさらに極めちゃってください!!
目次
まず初めに
今回と次回の2回にわたって、トップからの切り返しで腰をどう使うかに焦点を当て、わたし的見解で「バンプ」と「ローテーション」の2つに分けて比べてお話ししたいと思います。
皆さんには、ゴルフスイングのさまざまなアクションにはプラスマイナスでゼロになるように、相性がある! ということを一緒に学んでいただきたいです!!
このバランスと相性を学ぶことは、皆さん自身のゴルフIQを高める上でとても重要なんですよ。
それでは【バンプスイング編】行ってみよー。
バンプスイング(Bump Swing)って何?
まずこの【バンプ】とは、上の画像のように、トップから切り返しの初動で腰を中心に左サイドに押し出す動きのことを言います。
英語で“Bump”は、“Lateral Movement”(水平の動き)と定義されています。
左壁を作って打つ打ち方と言えばわかりやすいかな? と思います。
このバンプを用いたスイングは比較的、ちょっと古いけどオーソドックスなダウンスイング方法と言えます。
人によってこのバンプの表現はさまざまで、「左側のお尻を後ろに引くように横に動かす」や「インパクトで体がCの字になるように」などがありますが、共通して言えることは、トップから左腰をさらに左へスライドさせる動きを指します。
2006~2008年頃のタイガー・ウッズや、2012年頃のリッキ・ーファウラー(トップの写真)、現在ではクリス・ウッド、ルーク・ドナルド(前の段落の写真)などが、分かりやすくバンプするスイングをしています。
バンプスイングの仕組みについて
一般的にこのバンプスイングは、トップの切り返しで左腰を左へとスライドさせることで肩と腰の捻転差をギリギリまでキープし、一気にインパクトへ向かってリリースすることでパワーを産むことができると言われています。
また、トップからのシャローイングで徐々にクラブを後ろへ倒す(寝かせる)動きを、腰をバンプさせることにより、上体がしっかりそのシャローイングをサポートすると言われています。
切り返しから、頭が後ろに残り腰がターゲット方向へ動くことによって、ダウンスイングで左腕がしっかり伸び、背骨が後ろへ傾きます。
そのため、クラブヘッドの回転運動方向がより効率よくインパクトに向かってリリースできるのです。
このバンプするダウンスイングは、スタック&ティルトスイング、Aスイングなどに用いられ、習得はローテーションスイングに比べると簡単です。
2008年以降のタイガー・ウッズの調子が振るわなかったときは、このバンプする動き(Lateral Motion)が多すぎたためと言われていました。
ちなみにタイガー・ウッズは、トップをレイドオフにすることで、このバンプに必要な切り返しからのプルダウン(手を引き下ろす動作)を上手く緩和していました。
これがタイガーがスイングのバランスを取っていた一つの方法です☆
ここで、タイガーウッズの2006年と2013年のスイング比較を下に貼り付けました。バンプについて2分40秒ころから説明してます。
ぜひ見てみてください。
アドバイスをしっかり見分けよう
ここで、バンプスイングによくあるアドバイスを挙げてみます。
「腰をスライドし手を落とす」
「ボールを地面に叩きつけるように」
「裏拳のように腕を使う」
「フォローで腕とクラブが重なって一直線になるように」
「骨盤のシーソー」
「ダウンスイングで右膝を伸ばす」
「P6までクラブフェースをニュートラルポジションに保ち、そこからリストターンで打つ」
などなどが、共通してバンプスイングで用いられるアドバイスではないでしょうか。
※P6…ダウンスイングでシャフトと地面が平行になるインパクト手前のポジション。
ゴルフスイングはバックスイングとダウンスイングのバランス、そしてそれぞれの動きの相性が大切です。
これらのアドバイスは、バンプスイングの理にかなうアドバイスなので、逆にローテーションスイングの人の役には立ちませんので、参考にしないように気をつけてくださいね。
バンプのメリット、デメリットを考えてみた
メリットは、
⚪︎ヘッドスピードが速くないゴルファーでもダウンブローで打てる。
⚪︎シンプルで誰でも取り入れやすい。
⚪︎運動神経に関係なく習得できる。
⚪︎インサイドアウトに振りやすい。
⚪︎日本でメジャーなスイング方法のため、お手本にできるプレーヤーが日本のツアープロに多い。
一方でデメリットは、
⚪︎比較的アタックアングルがスティープ(鋭角)になりやすい(ドライバーなど含め)。
⚪︎回転運動が少なく腕のプルダウンに頼るスイングになる(腕を使いすぎる)。
⚪︎腕が体より速くなるので詰まりやすい。
⚪︎インパクト付近でのフェースローテーションが一瞬なので方向性のコントロールが難しい(インサイドアウトに振りやすい分、フェースコントロールをミスると左右両方のミスが出る)。
⚪︎リストターンが多くなるので手首を痛めやすい。
⚪︎腰に負担がかかる動きなので腰を痛めやすい。
などなどが、考えられます。
実際に、腰を痛めた後、ローテーションスイングやハイブリッドスイングにシフトチェンジしているプロがとても多いです。
ターゲット方向にただ腰を突き出すだけのスイングは左腰を壊すだけですので、バンプをしている皆さんは、腰をスライドさせる量や方向やタイミングに気をつけてくださいね。
最後に意外なポイント!!
バンプをする上で重要なポイントは、
ズバリ! 正面から見たときの【骨盤の中心と胸骨】の位置関係です。
この縦の位置関係はスイング全体のバランスを取り、パワーを効率よくボールへ伝えるために、正しく理解する必要があります。
バンプとは腰をターゲット方向へスライドさせるだけの単純な動きではありません。
文章だけ読んでいても何のこっちゃなので、上にYouTubeで見つけた素晴らしい動画を貼り付けました。
この動画は3Dモーションキャプチャーを使ったスイング解析ソフト「GEARS」を使って、プロとアマのスイングの決定的違い「横のずれ」について説明しています。
上の静止画を見てもわかるように、アマとプロでは、同じバンプを用いたスイングでも上半身と下半身の横のずれが目に見えて違います。
左側がプロ、右側がアマです。
この動画では1分25秒から1分39秒までアマのスイングについて、1分40秒から1分54秒までプロのスイングについて、最後に2分45秒からアマとプロ横並びで比較しています。
一目瞭然なので、英語はシカトで動画だけでも、しっかり見ていただきたいです。
アマのスイングは、アドレスからフィニッシュまで骨盤が常にターゲット方向へスライドしていて胸骨と垂直になることはありません。
一方プロのスイングは、アドレスからインパクト前の、シャフトと地面が平行になるポジション(P6)まで骨盤の中心と胸骨が垂直になっています。
そしてこのP6から上半身が後ろに残り、インパクト、そして骨盤の中心を突き出すようにフィニッシュへ向かっていきます。
この縦位置を垂直にキープするためには、セットアップから垂直にバランスを取るのはもちろんですが、切り返し後の初動で左骨盤を下げることがカギになります。
動画でもしっかり確認できますが、切り返し後、アマは左腰が高く、プロはレベル(水平)です。
この左腰、左サイドが高くなる動作は、いろいろな良くない動きにつながるだけでなく、結果としてヘッドスピードが落ちます。
続編のローテーションスイングでこの左骨盤を下げる動きについて詳しくお話ししますので、今回はサラッと触れるだけにしますね。
最後に、動画をもう一度見て、アマとプロの初動の腰の角度の違いを確認してみてね(◍ ´꒳` ◍)b
わたし達アマチュアゴルファーは、身体能力的にツアープロのようにスイングできないので、彼らのスイングからでも参考になる動きと、そうでない動きがあります。
ですが、この動画を見てわかるように、アドレスからP6まで、そこからフィニシュまでの「骨盤の中心と胸骨のバランス」はアマでもすぐにでも取り入れられるポイントですよね。
バンプを用いたスイングをしている方は、動画を参考にぜひ鏡の前などで、クラブを持たずにシャドースイングして、自分が実際にできているか確認してみてください☆
おわりに
今回は少し難しい話になってしまいましたが、バンプを用いたスイングについての詳細を、わたしの曇りなきまなこで解説してみました。
次回はわたしが個人的に激推しの「ローテーションスイング」についてお話しします。
ヘッドスピードを上げるなら、絶対にローテーションスイングですよ!(個人的な感想ですw)
お楽しみに!
質問やメッセージ、こんな記事を書いてくださいなどなど、みなさんの感想お待ちしてます!
わたしのインスタグラムのコメント、またはDMまでお願いします。
以上、あやのがお届けしました ꒰。•`ェ´•。꒱۶