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ゴルフスイング

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現代の大型ヘッドを操るカギ!“シャットスイング”とは?

“シャット”、“シャットフェース”という用語は聞いたことがあっても、それが具体的にどのような状態で、スイングにおいてどのように作用するかわからないという方は意外と多いのではないでしょうか。

シャットとはどのような状態なのか、メリット・デメリット、練習方法までをまとめてみました。

1.シャットフェースってどんな状態?

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シャットとは、スイングの際のゴルフクラブのフェースの向き・状態を表す言葉です。

フェースが閉じた状態を指すため、“クローズ”とほぼ同じ意味だと思って差し支えありません。

バックスイングでフェースをかぶせ気味にクラブを上げることを「シャットに上げる」というような使い方をします。

バックスイングの際、シャフトが地面と水平になった(ハーフウェイバック)時に、後方から見てクラブフェースが11時の方向より閉じて(下を向いて)いればシャット、トップでは、フェースが左腕よりも上向きならばシャットです。

これがハーフウェイバックでのシャットな状態です。

これがトップでのシャットな状態です。


↓シャットスイングの代表選手、ダスティン・ジョンソンのスイング動画(画像はYouTubeよりお借りしました)

2.シャットフェースのメリット・デメリットは

シャットフェースでボールを打つと、引っ掛けやすくなるというデメリットがあるため、シャットに打つことをあまり推奨していない入門書もあります。

しかしそれは、ドライバーのヘッドがまだ小さかった頃に有効だったスイング理論と言ってもいいでしょう。

最近の大型ヘッドのドライバーを使用している方には、シャットフェースで打つ技術を身に付けるメリットのほうが大きいのです。

大型ヘッドの場合、通常のヘッドよりも重心距離が長くなります。

重心距離が長いヘッドには、一度フェースが開くと、なかなか閉じにくいという性質があります。

つまり、以前のようなフェースを開閉するスイングで打とうとした場合、フェースがインパクトまでに閉じ切らずに、プッシュアウトやスライスになってしまうのです。

そこで、できるだけフェースを開閉しないで打つ「シャットフェース」の技術があると、ボールをより真っすぐ飛ばしやすくなるのです。

3.シャットフェースの練習法(1)

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シャットに上げるための簡単な練習方法をご紹介します。

(1)まず、ゴルフクラブを持たずに、両方の手のひらに雑誌を挟んでアドレスしましょう(もちろん、ゴルフ雑誌じゃなくてもオーケーです)。左手に表紙、右手に背表紙が当たるように挟みます。

(2)アドレスが取れたら、ボールを打つ想像をしながらゆっくりとテークバック。このとき、雑誌の表紙側が地面を向いていくようにします。

(3)右腰あたりまでグリップがきたら、雑誌がどちらを向いているかチェックしましょう。

表紙が地面に向いていれば、シャットに上げられた状態。右手首は甲側、左手首は少し手のひら側に折れているのが正解です。

4.シャットフェースの練習法(2)

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トップでシャットフェースを作る練習には、キャビティアイアンやピン型パターなどのクラブで以下のようなシャドースイングを行うのが有効です。

(1)テークバックを始めたら、ハーフウェイバックまで、バックフェースにボールを乗せているイメージで上げます。ハーフウェイバック時に、バックフェースが空を向いていればOK。

(2)ハーフウェイバックから先は、バックフェースに乗せたボールを背中越しに飛球線方向へ向かって飛ばすイメージを作りましょう。フェースを縦回転させるように返すことができるのが理想です。


いかがでしたか。

長年フェースを開閉するスイングが染み付いている人には難しいかもしれませんが、シャットに上げるスイングは、地道に練習を重ねれば自然にできるようになるはずです。

ハーフウェイバックやトップの時のフェースの向きを、写真や動画で確認しながら練習を続けるといいでしょう。

今よりも技術的にステップアップしたいなら、挑戦して損はありません。

ぜひ参考にしてみてください。