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ゴルフスイング

Nick Jagger

アップヒル、ダウンヒル、サイドヒル。3種類の傾斜からの基本の打ち方を覚えよう

練習場でのナイスショットが、いざコースに出ると全然出ない。それどころか左右に大きく曲がってしまうなんていうゴルファーはとても多いはずです。

その原因の大半は、ゴルフコースの傾斜に対応ができていないからではないでしょうか?

練習場はスタンスもボールのライもフラットです。

ところが、ゴルフコースでは、ティーイングエリア以外はほとんど大なり小なり傾斜地と言っていいでしょう(厳密に言えば、ティーイングエリアにもわずかに傾斜はあります)。

傾斜は大きく分けてアップヒル(上り傾斜)、ダウンヒル(下り傾斜)、サイドヒル(前上がり、前下がり)の3つです。

これらの傾斜に合った打ち方ができなければ、いつまで経ってもスコアアップは望めませんよ。

アップヒルは斜面に沿ってアッパーに打つ

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アップヒルでのロングショットは、フェアウェイウッドでもユーティリティークラブを選んでも構いません。

斜面に逆らわずに直角に立ち、クラブを傾斜に沿って振り抜きます。ボールは通常よりも左足寄りに置きます。

打球は高い弾道になり、左方向に飛んでいく傾向があることを頭に入れておきます。

アベレージゴルファーにとっては、若干上り斜面のライが一番打ちやすいのではないでしょうか?

この種のライはスライスボールが出にくく、ボールは高い弾道で飛んでいきます。

ところが、プロや上級レベルのゴルファーにとっては逆で、大きなフックボールが出る恐れがあるライなのです。

だから、アップヒルからのショットは、ボールが左方向に飛ぶことを想定して、少し右方向を狙うというのがセオリーです。

5番アイアンからウェッジまでのアイアンショットの場合は、左足に体重をかけて、斜面に逆らって垂直に立ち、まずボールをヒットして、続いてディボットを取るパンチショットをするのが一番やさしい打ち方です。

ダウンスイングで左にスウェーする感じで振り抜けば、ボールは普通の弾道で飛びます。

右側に体重が残るような打ち方をすれば、ボールは左方向に飛んでいきます。

アップヒルでは、常に大きめの番手を選びます。その理由はボールが高く上がり、距離が出ないからです。

ただし砲台グリーンへ打ち上げる場合は、ボールが垂直に落下せず、まだ前方に飛んでいる途中で着弾するので、ランが多いことを覚えておきましょう。

ですから、砲台グリーンは曲者で、ボールが上がり切らずに斜面を転がり落ちて戻ってしまうか、グリーンに落下しても奥にこぼれてしまうことが多いのです。

だからといって、小さ目の番手を選ぶのはよくありません。多少グリーンの奥にいっても仕方がないと思って打つことです。

アップヒルからのアプローチはショットは、ボールが高く上がってショートするケースが多いはずです。

これは斜面によってクラブのロフトが、実際よりも大きくなるからです。

ピンをオーバーするくらいの気持ちで、サンドウェッジの代わりにピッチングウェッジや9番アイアンを使って、サンドウェッジと同じ高さに打ち上げるといいでしょう。

ダウンヒルはロフトのある番手を選ぶ

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ダウンヒルが難しいのは、ボール後方の地面がバックスイングとダウンスイングの邪魔になり、クラブが持つロフトの効果が小さくなるからです。

ロングショットでは、ボールの弾道は通常よりも低くなり、たいてい右に曲がっていきます。

ですから、いつもよりもロフトの大きいクラブを選びます。

たとえば、飛距離的には5番アイアンで打つところを7番アイアンというようにして、目標をずっと左に取ります。

斜面に対して直角になるように立って、左足に体重をかけ、ボールを右足寄りに置きます。

ダウンスイング中はボールから目を離さないようにします。

ボールは低い弾道で飛んでいきます。

ダウンヒルのライからは長いクラブは使用しないほうがいいでしょう。傾斜にもよりますが、アベレージクラスであれば、ウッドは使わないほうが無難です。

ロフトが少ないうえに、傾斜によってさらにロフトが立ち、ボールがまったく上がらなくなるからです。

アプローチショットでは十分にロフトのあるクラブ、例えばサンドウェッジを選びます。

アプローチでも低い弾道で飛び、ランも多くなります。

左足に全体重をかけるくらい斜面にほぼ直角に立って、アドレスでは右肩を高く上げます。

クラブを斜面に沿って振り上げ、振り下ろします。インパクト後もクラブを下方へ送り出すようにします。

地面がスイングの邪魔をしないように、両足を広く開け、ボールは右足寄りに置きます。

ボールは落下後にランが多くなることも忘れないでください。

サイドヒルからは斜面の上の方向を狙う

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ボールが自分の足の高さよりも低い位置にある場合、つまり前下がりのライでは、スライスやシャンクのクセのあるゴルファーは、最悪のスイングをしてしまう恐れがあります。

いつもより前傾が大きくなり、スイングが高くアップライトになって、ボールが右に飛んでしまうからです。

スイングがアップライトになるのは仕方ないですから、ボールをクラブヘッドのトウ側にセットするようにします。

ダウンスイングでは体を沈めてバランスを保ち、ボールから目を離さないようにします。

ボールは右へスライスしますから、十分に左を狙わなくてはいけません。

足の高さよりも高い位置にボールがある、つまり前上がりのライの場合、フック、あるいは引っ掛け癖がある人は、ますますそれがひどくなります。

コントロールをよくするために、クラブは1~2インチ短く持ち、フラットで体を十分回したスイングを心がけます

ボールを左に引っ掛ける傾向がありますから、フックが持ち球の人は要注意です。

着弾地点が左下がりであれば、さらに左に曲がるので、このショットは十分右を狙う必要があります。

ボールがどちらかへ行くのかは、空中でも地上でも同じであることを覚えておくといいでしょう。

前下がりは空中でも地上でも右へ曲り、前上がりは空中でも地上でも左に曲がります。

だから、サイドヒルのショットは、斜面のかなり上の方向を狙うのです。