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世界の松山も使ったキャロウェイのグレートビッグバーサを試打【動画あり】

日本が世界に誇るトッププロ松山英樹が使って一時中古市場で爆発的に人気になった、キャロウェイのグレートビッグバーサ。

最近は価格も落ち着いてきて在庫も出回っているので試打してみました。

松山英樹が使ったのは発売して一年も後

キャロウェイのグレートビッグバーサ。発売したのは2015年10月16日。

その前の年に発売したビッグバーサから採用されたペリメーターウェイティングを搭載しています。

それまで松山英樹が使用していたスリクソンのZR30から比べるとあまりにも性格は対照的なモデルです。

ZR30のような小ぶりでしっかり叩けるヘッドだと、当時キャロウェイではXR PROドライバーがあったのですが、彼はこのグレートビッグバーサを選択しました。

余談ですが、元々松山がアマチュア時代から長く使っていたZR30、ザ・メモリアルの最終日、18番でティーショットを打った直後に振り下ろしたドライバーがティーグラウンド上の鉄の棒に当たり、シャフトが折れてしまったことはかなり有名な話ですよね。

これ以降ドライバー選びでかなり苦戦していたようで、グレートビッグバーサ以降もテーラーメイドのヘッドを中心に頻繁にクラブを入れ替えていました。

そして2020年BMW選手権で、遂に契約先であるスリクソンのZXシリーズを使ってビッグドライブを放ち好感触を得ていることは記憶に新しいですね。

クラブの性能をおさらい

前作のビッグバーサドライバーから踏襲しているペリメーターウェイトをさらに2.5グラム増量し、慣性モーメントを高くしました。

ドローバイアスを強化したと記載があるように、アスリートモデル中ではやややさしいモデルと位置付けられていると思われます。

ウェイト位置でかなり性格が変わる

ウェイトがニュートラルポジションでクラブ後方とヒールのちょうど中間くらい。

そこからフェードポジションで若干トウ側、ドローポジションでヒールギリギリまで移動可能です。

ウェイトをニュートラル、フェード、ドローと移動したときの重心位置に

・ニュートラルポジション
重心距離 38.9mm
重心深度 37.5mm
重心高  32.8mm

・フェードポジション
重心距離 40.1mm
重心深度 39.0mm
重心高  32.5mm

・ドローポジション
重心距離 37.4mm
重心深度 36.5mm
重心高  31.8mm

というデータがあります。

最近のクラブ傾向として、重心位置と重心距離が40mm付近というのがあるので、現代のクラブと照らし合わせるとフェードポジションのほうがクラブ性能をフルに発揮しやすいかもしれません。

まずはニュートラルポジションで打ってみた

試打スペックは

ロフト9度
純正純正シャフト(BIG BERTHA)Sフレックス 45インチ

打ってみるとスピンが少なく非常に伸びのある弾道となりました。

キャロウェイのハードヒッターモデルである「プロ」や「サブゼロ」とモデル名についたものに比べると、圧倒的にやさしいクラブという印象です。

しかし難点が純正シャフトにありました。

純正シャフトのSフレックスで硬さの目安となる振動数は240cpm。

この数値は、カスタムシャフトなら50グラム台のSRフレックス付近だと思われます。

この硬さに当時の純正シャフトのコシのなさだと、本当に言うこと聞いてくれません。

どうしても硬いシャフトが無理な場合は、最低でも先端が締まっているタイプのシャフトを使わないと暴れやすい可能性があります。

続いてドローポジション

ウェイトをヒールギリッギリまで移動して打ってみました。

結論から言うとこのポジションは余りお勧めできません。

異様にヘッドが軽く感じ、スイング中どこにヘッドがあるかわからないくらいにスカスカした感じになってしまい、まったく打球がまとまりませんでした。

過去キャロウェイの公式YouTubeで、重永亜斗夢プロと藤田光里プロもプロモーション動画でドローポジションを打っていましたが、引っ掛けを打ってしまっていました。

一押しのフェードポジション

そして最後に一押しのフェード側のポジション。

試打動画中の弾道でも一番重く棒球が出ておりました。

これだけの弾道が出るのであれば、最新モデルに負けず劣らずの勝負が十分できると確信できるような感じがしました。

またヘッドの挙動もかなり安定しており、この純正シャフトでもそれなりに楽に振り抜けたのでユピテル(簡易弾道測定器)での数値もかなり高水準の値になり、ヘッド性能の高さがうかがえます。

お薦めするウェイトポジションは標準の位置よりもフェード気味の「GREAT BIG BERTHA」のロゴ辺りにセットするとかなり良い弾道が見込めるかと思われます。

松山英樹プロもフェードポジション

getty

過去松山英樹プロがこのクラブを使っていた時の画像がありますが、かなりウェイトがフェード寄りになっています。

もちろん試合によって多少位置の変化はありますが、標準位置よりドロー気味のポジションにすることはなかったと思われます。

試打動画をどうぞ

では最後の自分のアップした試打動画をご覧ください。

動画内ではユピテルでヘッドスピード50メートル毎秒(m/s)くらいで統一して打っております。

シャフトに合わせるのに少し苦労していますが、標準ポジションとフェードポジションでそれなりに良い球が打てて、ドローポジションではかなり球が散ってしまっているのがわかるかと思います。

一時は中古市場でもプレミア級でしたが、今は中古市場で検索しても1万円前半から入手可能となってます。

このヘッドは「力のある人ご用達」ってほどハードなモデルではなく、ヘッドスピード42m/sくらいの人でも10.5度を使うと、アスリートモデルの中では比較的やさしいクラブになります。

今でも比較的人気の中古クラブの一つなのでぜひチェックしてみてください!