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6インチプレースの本当の意味!頼らないことがゴルフメンタルを強くする!

ゴルフコンペなどに参加するとよくあるルールですが、「6インチプレースOK」というのがあります。要はディボット跡や打ちにくいライであれば少し横にずらしてもいいよ、という「アレ」です。

確かに打ちやすいライにすれば当然より良い結果になりやすいですが、これに頼り過ぎてしまうというのも考えものです。

例えばプライベートで練習ラウンドするときなど、6インチプレースとどのように向き合えばいいのかについて考えてみましょう。

ちなみに「6インチリプレース」という人もいますが「リプレース」は「元の場所に置き直す」という意味なので、正しくは「6インチプレース」となります。

原則6インチプレースは使用しない

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そもそもですが、プロのトーナメントになると当然ですが6インチプレースというルールは存在しません(悪天候などでライが悪い場合を除く)。

あるがままの状態で打つことがルールですし、もし動かすことになるとアンプレアブルの救済を受けることになります。

だからこそ、プロはよりシビアなトラブルを乗り越えていく必要があると言えるでしょう。

しかし、我々アマチュアの場合、6インチもそうですが、例えば木の後ろにあるボールであれば少し動かしていい、茂みに入っていたらそこから出してもいいなど同伴者のOKがあれば割と何をしてもいい感がありますよね。

確かにプライベートのラウンドやコンペであればそういったことである意味「楽しく」ゴルフができるかもしれませんが、それは上達にはつながらないとも言えます。

というのも、6インチを使用するということは、悪いライからのショットは一切経験しないということになってしまいます。

例えば、ディボット跡に入ってしまったボール。これは思っている以上にミスショットにつながりやすいでしょう。

しかし何度も経験することでそれなりのショットが打てるようになります。例えば、少し長いクラブを選択して、低い弾道でよりダウンブローに打っていくなど、自分なりの対応策が経験から導き出されるからです。

これがいわゆるゴルフの上達ですし、実際ディボット跡からショットするという経験は打ちっ放しでは決して経験することができないものです。

それを6インチプレースを使用していいライから打っていくとなると、自分で自分の経験値を得る機会を失っているということになります。

ディボット跡以外にも、例えば排水口付近のボールをショットする、落ち葉にまみれたフカフカの地面からショットするなどのケースも同じです。

要は、「どうすればこの危機から最低限の脱出ができるのか」という問いに対する答えが見つからないままゴルフをプレーしていくことになるのです。

そういった観点から考えても、原則6インチプレースは使用しないほうがいいと言えるでしょう。

常にライが気になってしまう

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また、6インチプレースを使用するデメリットとしては、技術面だけではなくメンタル面にも存在します。

それは、「常にいいライでなく感じられてしまう」ということです。

実際、6インチを使用する時は、先述の通り厳密に測って6インチを動かすケースのほうが少ないでしょう。

つまり「最寄りの一番いいライにプレースして」というのが暗黙の了解のようなルールだと言えます。

そのルールで毎度プレースしていると、常に「いいライ」を探してしまうことになりますし、自分のライが常に「悪いライ」だと考えてしまうことになります。

ゴルフは精神的なプレッシャーがかかるとなかなかいい結果に結びつかないスポーツ。

だからこそ、普段からあるがままにショットをしていれば、フェアウェイに打っていく重要性がより理解できるようになりますし、たとえフェアウェイに打ったにもかかわらずディボット跡に入ったり、左足下がりになったりなど、多少のライの悪さがあってもそこまで気にならなくなるものです。

しかし、常に6インチプレースを行うクセがついてしまうと、そういった微細なライの悪さがすごく気になるようになってしまいます。

さらに、先述の通りそういったライでの対応策がないわけですから、結果的にいいショットが打てなくなってしまう、というわけです。

筆者はライの悪さというよりも、例えば木の根っこが土の上に出てしまっていて、ショットするとクラブが損傷しそうといった状況でのみ6インチプレースを使用するようにしています。

ライの改善ということは打ちやすさという意味ではメリットがあるでしょうが、それ以外にもデメリットがあるのだということを覚えておくといいでしょう。

将来自分が上手くなるために

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何度も述べましたが、悪いライのトラブルショットを克服する、またはできるようになることで確実にゴルフは上達しますし、様々な意味で引き出しが増えることになります。

確かに6インチプレースを使用することで一時的なスコアアップは望めるかもしれません。

ですが、それは本当のあなたの実力ではないのです。

ある程度技術が上達してきたら、クラブ会員になり、月例会などの公式戦に臨むといったゴルフの楽しみ方もあります。

その時、6インチプレースは使用できないとなれば、きっと今までのゴルフを後悔してしまうでしょう。

自分の将来のためにも、今は様々な困難と闘うべきではないでしょうか。