「中指立て」で試合出場停止3年~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#141

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先週、世界のゴルフ界を騒がせた出来事のひとつに、韓国ツアーにおけるキム・ビオのギャラリーに向けた「中指立て」と一連の態度に対し、同ツアーが下した厳罰がありました。

この処罰には世界中から「重過ぎる」との声が挙がっていますが、そもそもの発端は日本ツアーにも無縁ではない問題でした。

発端はギャラリーが立てたシャッター音

ゴルフファンなら騒動の経緯はおおむねご存じでしょう。

先週、9月29日に行われた韓国ツアー「DGB金融グループ・ボルヴィック大邱慶北オープン」最終日の16番ティーでのこと。

1打リードでトップを走っていたキム・ビオはティーショットの際、ギャラリーの間から鳴ったスマートフォンのカメラのシャッター音に驚き、ショットを大きく乱してしまいます。

腹を立てたキムは、鳴らしたギャラリーのほうを睨(にら)みつけると同時に、中指を立てるジェスチャー。さらに何か言いたそうにしますが、それは口に出さず、代わりにドライバーを強く地面に叩きつけました。

それでもキムはリードを守り続け、何とか優勝を果たします。

しかし、試合後、同ツアーはキムに対し、「不適切な振る舞いで、ゴルファーの尊厳を傷つけた」として、「3年間の試合出場停止」と「1000万ウォン(約90万円)の罰金」という厳しい処分を科したのでした。

キムのどの行為を重く見たのかは不明ですが、「中指立て」ならば、私個人はギャラリーに向けて大声を放つよりはずっと自制の効いた、見苦しくない行為に思うのですが……。

彼我では、文化や倫理上、受け止め方に違いがあるのでしょう。

世界中から「厳し過ぎる」の声

世界中から「厳し過ぎる」の声

getty

しかし、この処分には世界中のゴルフメディアやプロゴルファーに限らず、ファンの間からも「重過ぎる」という声がすぐに挙がりました。

私のSNSにも「中指より、音を立てたギャラリーのほうが悪い」という意見がたくさん寄せられています。

実際、この厳罰で「得」をする人は誰もいません。

キム・ビオはもちろん、人気・実力のある同選手を失うツアーも、そのプレーが見られなくなるファンも……。

でも、見方を変えると、これだけの厳罰だから世界的な話題になったのであり、これにより今後韓国国内ではそもそもの発端となったギャラリーの観戦マナー違反にも批判の矛先が向けられ、結果的に観戦マナーが喚起されるいいきっかけになるのでは? と思っています。

そして、キムの処罰もいずれ軽減される、と。

ところで、シャッター音の問題は日本ツアーも無縁ではありません。

それどころか、このところの“渋野フィーバー”の中で悪化、顕在化しているようです。

日本でも後味の悪い事件が起こる前に、今回の騒動が「他山の石」になればと思います。

中指立てアラカルト

話題はガラリと変わります。

選手の「中指立て」ですが、欧米ツアーでは品性を欠く行為として暗黙のうちに禁止されていますが、それでもときどきメディアによってとらえられています。

トップの画像は今年の「マスターズ」3日目、13番グリーンでのトミー・フリートウッドです。

また、上掲の動画は同じく今年の「ザ・ノーザントラスト」2日目、9番グリーンでのエミリオ・グリージョです。

ともにカップに沈んでくれないボールに向けられたジェスチャーです。

そして下掲は、2012年「マスターズ」の記者会見でセルヒオ・ガルシアが記者に向けて行った「中指立て」。いかにも“悪童”のガルシアらしい振る舞いですが……。

実はこれ、記者から「手をケガしたとのことですが、どの指ですか?」との質問に答え、示したもの。

これには記者たちは大爆笑。

最後は、とっても笑える「中指立て」でした。

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こせきよういち

かれこれ30年もフリーランスのライター稼業をやっています。活動のフィールドはゴルフ雑誌がメインですが、ゴーストライターとして単行本を執筆したり、某出版社の運営を手伝ったり、テレビ・ラジオのスポーツ番組の構成を手掛けたり……。昨年(2016年)はトランプ大統領をテーマにした単行本の一部執筆もしました(笑)。でも、目下一番忙しいのは、日々SNSにアップしているゴルフ関連の話題を収集する作業かな。ゴルフ界、スポーツ界がもっと元気になれるように、との視点から有益な、あるいは面白い情報を集め、発信しています。 Twitter: https://twitter.com/kohe46

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