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ゴルフスイング

レッスンプロ・クラフトマン 河野

左手親指の付け根を痛めベースボールグリップに変更した話

左手親指の付け根を傷めるプロは少なくありません。

これは、そこを痛めてから試合に復帰するまでの私の経験です。

発症から試合復帰まで約4年かかりました。

左手親指の付け根に激痛が走った

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ゴルファーの多くが痛める左手親指の付け根の事をお話ししたいと思います。

丸山茂樹、松山英樹、パク・インビ、リディア・コ、アン・ソンジュ、最近では、三浦桃香など、たくさんのプロがここを痛めています。

私がこの部分を痛めたのは7年程前になります。

ある試合での事です。

ティーショットを打ったところ、左親指の付け根に激痛が走りました。

その前から少し痛む時がありましたが、何の処置もせず「その内に治るだろう」と思っていました。

しかし、残念ながら最悪の事態になってしまい、スコアどころではなくなってしまいました。

この当時は飛ばす事に専念していましたので、腰も痛めていて満身創痍の状態になってしまいました。

痛みをこらえながらの練習やラウンドですから良い結果は出ません。

友人のプロにしばらく治療に専念するので試合には出ない旨を伝えました(自分の中では復帰は無理だと思っていました)。

ベースボールグリップへの転向を決意

2ヶ月程、練習もせず安静にしながら、どうしたものかと対策を考えました。

仕事がゴルフショップの経営とレッスンプロですから、ゴルフをしない訳にはいきません。

お医者様にも、「これ以上負担が掛からないように大事に使いなさい」と言われていました。

できるだけ親指の付け根に負担の掛からないスイングを作るしかない事と、もう試合には復帰できないだろうという絶望感がありました。

いろいろ試す中で、グリップをベースボールグリップにしてワッグルをして見たところ、痛みは余り感じませんでした。

これならできるかなと思い、ベースボールグリップにして打ってみましたが、ヘッドの動きに今までより遊びが出る感じでタイミングが合いません。

とても、これで打てる気がしません。

しかし、スイングしても痛みは出ますが、激痛という程ではなくなりましたので、わずかですが希望が持てる気がしました。

決断は早いほうがいい!

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結論から言います。

ベースボールグリップで打つしかないと決意するのに1年掛かりました。

ベースボールグリップを練習して、ほぼ自分の物にするのに2年掛かりました。

私は、半信半疑で練習をしたので2年掛かりましたが、もっと真剣に取り組めば半分の時間で会得できると思います。

それでもグリーン周りでは、不安から左の親指を伸ばした従来のグリップで対処しましたが、とても痛みました。

そして、4年掛かりましたがすべてのショットをベースボールグリップで打てるようになりました。

激痛が発症してから4年近く掛りましたが、問題なくベースボールグリップでラウンドできるようになりました。

4年振りに出場した、私の所属するインストラクタープロ会のプロアマでは、優勝タイのスコアでしたが、マッチングで2位になる事ができました。

4年掛りましたが、あきらめていた試合に復帰できたのです。

まして入賞ですから大変うれしかったです。

この親指の付け根を痛めた場合、その場所は回復しません。プレーを続ければ続ける程悪化していきます。

そのため、右肩下がりに調子が悪くなります。

現在は、飛距離も戻り体に負担の少ない打法にしましたので、腰痛もありません。

左手親指の付け根の痛みの対処方法としては、「ベースボールグリップにする事を早く決断する」。

これに尽きると思います。

レッスンプロ・クラフトマンの河野でした。