ゴルフスイング
飛太郎
ゴルフにおける「飛ばし」、その本当の意味とは?
こんにちは、飛太郎です。
相変わらず「飛ばし」について語ってばかりですいません。
さて皆さん、ゴルフにおける「飛ばし屋」と聞いて思い浮かべるのはどんなイメージ、あるいはどんな選手ですか?
最近では写真のダスティン・ジョンソン選手やバッバ・ワトソン選手などがその代表格かとは思います。
ただ、考えてみてください。
例えば、「俺はバッバ・ワトソンと同じヘッドスピードなんだぜ!」という声をよく耳にします。
それはそれで素晴らしいことだとは思いますが……はたして、世界のトップで覇を競う彼らが見せるドライバーショット、あれってマンブリなんでしょうか?
そもそも「ロングドライブ」の意味はなんでしょう?
「ゴルフは、ただ飛ばせばいいってものじゃないんだよ」なんてことは、誰かに言われなくてもわかり切っていることです。
「飛ばして、きっちりフェアウェイに入れること」、今も昔もゴルフにはそういう確固たる命題が存在します。
「次打以降、より有利になる地点を確保する」、それが実現できてこそ、ロングドライブには意味が与えられるのですから。
近年ではスイング理論、そして道具でさえも、日進月歩で進化を続けています。
一般のゴルファーでも、まるでプロゴルファーのような飛距離を得ることができる時代になりました。
ただし、先ほども申しましたが、「ロングドライブ」の本当の意味には、まだ先の次元が存在します。
150ヤード先をアイアンで狙うような成功率で、ドライバーでも同じように、より遠くの有利な地点に飛ばすことができるかどうか、という次元です。
世界のトッププロになればなるほど、そこに無謀な賭けは持ち込みません。
彼らは決してティーショットで、いわゆる「マンブリ」はしないのです。
これが、世界ランキング1位の本気
「飛ばし屋」の呼び声高いダスティン・ジョンソン選手の、この動画をご覧ください。
2018年1月のPGAツアー、セントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズ最終日の12番ホールです。
なんと433ヤードのパー4で、1打目をベタピンに寄せ、イーグルを達成しています。
この時の彼のショットは、通常のティーショットよりも飛ばしにかかっています。
しかしながら、決して「マンブリ」ではありません。
何より世界ランキング1位の彼が、イチかバチかの無謀なドライバーショットを敢行するわけがないのです。
確証がなければ、決して得られなかった結果です。
もちろんそれはピンソバを仕留める確証があった、というのではなく、イーグルを狙いにいったのは明々白々だということ。
ドライバーショットに絶対の確信と自負を持つ彼ならでは、と言えるでしょう。
通常であれば、ヘッドスピード54メートル/秒(m/s)前後の彼が見せたこのショット、それでもヘッドスピードが60m/sを超えることはないでしょう。
しかし、彼のような飛ばし屋が、いつでも本気でフルスイングしてヘッドスピード54m/s前後、というわけではないということが、この動画から垣間見えるのではないでしょうか?
スコアメイクに貢献してこその「ロングドライブ」。
この動画の一幕は、まさにそれを体現するかのような出来事です。
いつでも出せるヘッドスピード、飛距離こそが重要
とは言え、大きな飛距離を出す技量を身に付けるのは、容易なことではありません。
僕の師匠の口癖でもありますが、「飛距離にはある程度のセンスが必要だ」というのも頷けるところだと考えています。
その「センス」については、また別記事にてお話ししたいと思います。
重視すべきなのは、ご自身が「いつでも出せる、無理なく出せる」飛距離やヘッドスピードを、頭でも身体でも知っておくことだと僕は思っています。
どこに飛ぶかわからないけど、思いっ切り振ればダスティン・ジョンソン選手くらいの「スピード」でスイングできる……。
それでは、ラウンドではなかなか使えない代物と言えるでしょう。
何より、先に申しましたが、彼ら世界の飛ばし屋たちは、普段はあれでも「セーブ」して振っています。
言うなれば、あれが彼らの「普通」なのです。
そんな彼らが本気でイチかバチかのマンブリをしちゃうと、どうなるのでしょうね。
想像しただけでもワクワクしますが、彼らは決してそれをしないでしょう。
なぜなら、彼らは誰よりもスコアを追う「プロゴルファー」なのですから。
飛距離は途轍(とてつ)もない武器になります。
しかしながら、300ヤードドライブも1メートルのパットも、同じ1打。
何を武器に昇華させるかは、十人十色で良いと僕は思いますね。
ちなみに僕の武器は7鉄です(笑)。
それではまた。飛太郎でした。