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ゴルフスイング

飛太郎

スイングにおいて「動かさない」ことを意識する重要性!

こんにちは! 飛太郎です。

ゴルフは回転運動だ! とか、とにかく肩を素早く回すんだ! とか。

地面を蹴って! 腰を切って! 一気にフォローまで振って! とか。

初心者の頃、飛太郎は思いました。「ゴルフスイングって忙しいんだなぁ」って(笑)。

でも実はそうじゃないですよね。

スイングには明確に、「動かさない」ように意識する部位が存在します。

そうすることで生まれる、大きなトルク(瞬間的な力)がゴルフスイングのカギを握るからです。

今回はゴルフスイングにおいて、その「動かさない」意識のほうが、実は重要であることをテーマにお話ししていきます!

「動かさない」部位、それはどこ?

日本国内で、飛距離の出せる選手と言えば、やはりこの人。

石川遼選手ですね。

過去にL-1グランプリ(ドライバーの飛距離を競う、ドライビング・ディスタンス)にも参加し、380ヤードオーバーの飛距離を叩き出した経歴もお持ちです。

とっても良い動画を見つけたので、今回の「動かさない意識」と併せて、ここでご紹介します。

スローモーションで何度も観れますのでぜひじっくりご覧いただきたいのですが、お気付きになりましたか?

明らかに「動かすまい」と働いている部位が、いくつか存在することに。

そしてその最たるものが「右ヒザ」であると僕は考察しています。

その理由と僕の理論は、次の段落以降でお伝えします。

動かす部位と、動かさない部位。それぞれに存在する理由と役割

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石川遼選手の柔軟性が突出しているのは有名な話です。

そんな彼ですが、ご紹介した動画の中でその柔軟性をフル稼働させ、テークバック時に思い切り身体を捻転させているように見えましたか?

むしろその逆ではなかったですか?

実際、上体はレイドオフくらいで止めており、さらに股関節の捻転角は45度程度です。

ここで僕は、世間の「捻転力」という言葉に対する勘違いが、鮮明に浮き彫りになると考えています。

捻転とは「ねじれる・ひねる」ことであり、相互に抗う力が作用するから起きる現象です。

ゴルフスイング、特にテークバック時には、上半身と下半身が互い違いに引き合うから、抗い合うからこそ生まれる力です。

もしもそこで右ヒザが割れたり、下半身が流れたりしていると、上半身が派手に回転しているように見えたとしても、それは「捻転」ではないことがおわかりいただけるかと思います。

それはただ「回っている」だけで、何の力も生まれません。

雑巾を絞る時、左右の手でそれぞれ逆方向に捻るからこそ水気が切れるのだし、ゴムが大きな力を生み出すのも、同じ原理で「捻じれる」からですものね。

前段落で、石川選手の「右ヒザ」に着目したのは、そこを動かさないことによって上述した適正な「捻転力」が、最小限の動きで発生するからだと考えたからです。

わずかな動きの差が勝敗の命運を大きく左右する、精密さを求められるツアーの世界。

で、あるにも関わらず、大きな飛距離を生み出すことも時として迫られる、シビアな世界。

その中で、彼を含めたツアープロたちは、大きな力を最小・最適な動きで生み出す工夫に心血を注いでいるのです。

ゴルフスイングのトルクを司る「エックス・ファクター」

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動かさない部位と動く部位が、互いに引き合うからこそ発揮できる「捻転力」。

特にテークバック時に生じる、肩と腰の捻転角の差は「エックス・ファクター」と呼ばれ、重要視されています。

なぜならそのエックス・ファクターこそが、冒頭でお話ししたゴルフスイングの「トルク」を生み出す重要な要素だからです。

そして同じく大切なことは、「柔軟性」とは何もただ柔らかいことを言うのではないという点。

そのエックス・ファクターを元に生み出された爆発的なトルクを、ボールに伝えた上で衝撃に耐え抜く頑強さも含めて「柔軟性」と呼ぶのだと僕は思います。

動かさないことの重要性、そしてその意味。

それらを適正に活用するために必要な柔軟性。

ぜひご一考いただき、皆様のゴルフスイングに取り入れてみてはいかがでしょうか?

もちろん、無理・無茶のないようにお願いします。

それではまた! 飛太郎でした。