ゴルフスイング
Nick Jagger
フェースを開いてカットに打てば、誰だってバンカーから一発脱出できるはず!
バンカーショットが苦手というアマチュアゴルファーが多いのはなぜでしょう?
毎回OKのベタピンに寄せるのは大変なことですが、一発でバンカーから脱出させることは、それほど難しいことではありません。
苦手ということは、どのくらい寄せるかが問題なのでなく、出るかどうかが不安ということですよね。
とりあえずやってみなければわからない。
ザックリもあればトップも出る、だからバンカーショットが嫌いということではないでしょうか?
サンドウェッジのソールから入れてやること
しかし、その原因ははっきりしています。
バンカーショット、つまりエクスプロージョンショットをしていないからです。
あらためて言うまでもなく、砂を爆発させてボールを出すのがバンカーショットなのです。
砂を爆発させるにはどうすればいいかというと、サンドウェッジのソール(バウンス)から入れるのです。
クラブによって多少の形状の違いはありますが、広くて丸くなっているソール、そこを使うのです。
バンカーショットが他のショットと異なるのはここです。
ソールが使えるかどうかが、バンカーショットのすべてといっていいでしょう。
では、バンカーショットをしていないアマチュアゴルファーはどうしているのかといいますと、ソールではなくリーディングエッジ(刃)から入れているのです。
水面を打って、水の飛び方を知りましょう
リーディンエッジから入れてしまいますと、クラブは砂の中に潜っていくだけです。
クラブが潜る時の衝撃はありますが、とてもボールを上げて、前へ進めるだけのエネルギーはありません。
スイング自体はサンドウェッジでアプローチショットをする時と同じイメージでいいですが、クラブのセットの仕方が違います。
リーディングエッジではなく、ソールから着地させるには、フェースを開くしかないのです。
サンドウェッジを普通に構えてフェースを開くと、リーディングエッジと砂との間に隙間ができます。
ソールを接地させるようにセットしますと、リーディングエッジは浮いてくるというわけです。
バンカー恐怖症というゴルファーは、まず思い切りクラブフェースを開きましょう。
「それは開き過ぎでしょう」と言われるくらい開くのです。
開いたつもりでも、それでもまだ不十分というケースが多いからです。
とにかく、ソールから入れる感覚がつかめないと、バンカー恐怖症は永遠に治りません。
どうしてサンドウェッジのソールが厚くて丸いかを理解することです。
それには水面を叩いてみるのが一番です。
タライに水を入れて、普通に構えて振り下ろせば、「ジャボ」という音がして、あまり水は跳ねません。
ところが、フェースを開いてソールを落とすと、「バチャ」と水が辺り一面に飛び散ります。
クラブヘッドが水の中に潜らず、むしろ弾き返される感覚がつかめるはずです。
スタンスに沿って、飛球線をカットする
サンドウェッジのソールを使うためにフェースは開くのです。そうすると、フェース面は当然右を向きます。
右を向くということは、使えるフェース面が少なくなるということです。
飛球線に対して直角に置いて、フェースを開きますと、トウ寄りのフェース面しか使えないことがわかります。
フェース面が右を向いていても、飛球線に沿ってソールから入れればバンカーショットはできます。
ただし、フェース面を半分しか使わないから爆発力が弱くなり、ボールは出にくくなります。
そこで、ソールから入れるにしても、フェース面は目標、打ちたい方向に向けておくほうが自然です。
次の手順を踏んでください。
まず、クラブフェースを開く。次に右を向いたフェース面が目標に向くように、スタンスをオープンにする。
アプローチショットでは、バンカーショットほどフェースを開くことは少ないので、バンカーショットのアドレスのほうが、アプローチのアドレス以上にオープンに立つことになります。
目標に手を出すと、回転が止まってしまう
ソールを使うセットアップができましたら、バンカーショットはほぼ成功したようなものです。
後は体の向きに沿ってスイングするだけです。
「バンカーショットのバックスイングは外に上げるのか?」とか「カットに打つにはどうすればいいのか?」など考え始めるから難しくなるのです。
クラブフェースは目標、体は開いているのですから、構えた向きにクラブを振れば、必然的に飛球線をカットするようになります。
左を向いているのに、手を目標に出していくことはNGです。押すだけで上体の回転がなくなってしまうからです。
スタンスの方向へ振れば、回転もスムーズになります。
回転を止めるような動きをするから結果がまちまちで、どうしていいのかわからなくなるのです。
フェースを開きソールから入れると、クラブは潜っていかずにインパクトがゾーンになりますから、クラブヘッドが思った場所よりも後方に入っても大丈夫です。
スピンのかかり方へ影響がありますが、それは出る、出ないを左右する問題ではないのです。
目標の左へ振っていければ、回転がスムーズになり、間違いなく一発脱出できるはずです。