ゴルフスイング
Gridge編集部
パッティング解析“CAPTO”を体験!いったい何がわかるの?
こんにちは、Gridge編集長のじゅんやあくです。
一人暮らしをしていた頃は、大小二つのカップがあるパターマットで、大20連続、小20連続の計40連続でカップインするまで寝ないという苦行を約2年間、ほぼ毎日続けていました。
おかげで現在は、そこそこパッティングが得意な人を標榜しております。
ちなみに一人暮らしじゃなくなってからは、家の中にパターマットを敷く・敷かないで小さな争いが日々行われております。
さて、そんなパッティングの腕に覚えのある私が、パッティング解析「CAPTO(キャプト)」を体験してきました! 目からウロコがボロボロと落ちました!
取材協力:ヒルズゴルフアカデミー(東京都港区)
目次
16項目の測定でパッティングが丸裸に!
CAPTOで測定できるのは上の写真の16項目です。
フェース:インパクト時のフェース向き
シャフト:インパクト時のシャフトの傾き
ライ:インパクト時のライ角
角度変化:ストローク中の上記3項目の変化
軌道Track(水平面):上から見たストローク軌道
軌道Arc(垂直面):正面から見たストローク軌道
軌道に対するフェース向き:上記2項目のフェース向き
3D Motion:インパクト前後5cmの円運動の半径と支点を解析
打ち出しLaunch:ボールの打ち出し角
エネルギーEnergy:インパクト時のエネルギー損失の割合
インパクトポジション:インパクト時のクラブの動き、エネルギー損失の割合
Putter Rail:グリップエンドとパターヘッドの動き
ハンドリング:手の操作の大小
トレンブリング:手の震えの程度
加速度/速度:パッティング時の加速度
テンポ:パッティングのテンポ
特に大事な項目についてヒルズゴルフアカデミーの橋本真和パッティングコーチに聞くと、「パッティングの方向性は、フェースの向きが8割、ストロークの軌道が2割です。3メートル先のカップに対して1度打ち出しの方向がずれると、カップインしません」とのこと。
ちなみにフェース向きのずれをストローク軌道で相殺ということも考えられ、たとえば、フェース向きが1度フック(左)で、ストローク軌道が4度インサイドアウト(右)なら、
(1×0.8)+(-4×0.2)=0
となり、計算上は真っすぐ転がっていくことになります。
いずれにせよ、フェース面の向きが重要なことに違いはありませんが、スイング軌道が極端にインサイドアウトという人は、フェースを閉じて構えやすいパター(アウトサイドインならその逆)を選ぶといいということは言えます。
また、「フェースの芯から1センチずれると2%エネルギーがロスすると言われています。つまり、5メートルのつもりで打った場合、10センチショートします。さらに、1センチずれると0.57度フェースが開閉します。トウ側に外したらフェースが開き、ヒール側に外したらフェースが閉じるわけです」。
つまり、目標に対してスクエアに構えることと、芯で打つことがパッティングでは大事なようです。
そして、上記を実現するためにどこを直せばいいのか、どこに問題があるのかを可視化するのが、このCAPTOということになります。
まず、真っすぐ見えるポジションを見つける!
パターに測定器具を装着し、いよいよ診断を開始します!
……と、その前に、現在どのようなアドレスをしているのかを調べます。
上の写真は、真っすぐなライン上にボールを二つ並べた状態です。
一つはカップの手前1メートルに置き、カップから3~4メートル離れたもう一つのボールに対してアドレスをします。
この時、自分の目から見て二つのボールとカップが一直線に見えればOKです。
実際には一直線に並んでいるのに、ボールから離れて立つと真ん中のボールが左に、近づいて立つと右にずれて見えます。
まずは、これが一直線に見える場所を探すのです。
これは、利き目がどちらかによっても変わります。
フェースの向きは問題なし!
それから、アドレス時のフェースの向きを調べます。
「3メートル先のあのカップに向かっていつものようにアドレスしてください」と言われてアドレスし、フェース面から真っすぐにレーザー光線を射出したのが上の写真!
レーザー光線が、ほぼカップのセンターに向いていました!
「これはすごいです」と橋本さんに褒められた私、上機嫌です!
そうして10球ほどカップに向かってパッティングし、その平均を見ながら診断します。
重大な問題が発覚!
実際に診断してもらったところ、フェースの向きや軌道など、ほとんどの項目は問題がなかったのですが、1ヵ所重大な欠点が発覚しました!
それが「インパクトポジション」。
写真はストローク中のフェース向きを表したものですが、インパクト直後に大きくフェースが開いているのがわかります。
これは、パターの芯よりトウ側で打ったためにフェースが回転し、結果開いたということになります。
また、芯を外して打てば当然エネルギーはロスします。
そのエネルギーロスが8%もあるので、5メートルのパットなら、40センチもショートする計算になりますし、インパクト時にフェースが開くため、仮にオーバー目のタッチで打っても、カップの右に外すことになります。
実際、過去に12回パーオンしてバーディパットが12回ショートしたことがあるくらいパッティングがショートしがちな私ですが、なるほど、ここに原因があったようです。
問題の解消法その1:パターを変える!
このような場合に取るべき解決策としては二つあります、と橋本コーチ。
一つは、ネオマレット型と呼ばれるような、慣性モーメント(MOI)の大きなパターを使うこと。
私のエースパターはピンタイプなので、慣性モーメントとしてはそれほど大きくありません。
つまり、芯を外してもフェースがぐらつかないような慣性モーメントの大きなパターを使うということが一つの解決策だそうです。
ちなみに、スタジオにあった大慣性モーメントのパターで打った結果が上の写真。
エネルギーロスが1%と劇的に改善し、フェース面のブレも許容範囲とされる円の中に収まりました。
問題の解消法その2:打点を変える!
10球の試打結果を見てみると、ほとんど同じくらいトウ側に外していた私。
これを見た橋本さん、パターをつるして、ボールでパターのフェース面を叩いていきます。
「なるほど。芯がヒール側にありますね」
!!
つまり、いままで私が芯だと思って打っていた場所は、最初から芯よりトウ側だったようです。
試しにヒール側で打ってみると……手にも振動が来ず、柔らかい打感を味わえました。ここが実際の芯だったのか!
パターにも個体差があるので、必ずしもフェースのセンターやアライメントライン上に芯があるとは限らないようです。
フェース面をボールでコツンコツンと叩いてみて、フェース面がブレない場所(=芯)を探してみましょう。
ちなみに、パターの芯で打つ練習方法としては、下の写真のように輪ゴムや割りばしを使って芯の場所に当たらないとちゃんと転がらないようにして打つ練習が効果的だそうです。
おなじみのやつですね
パッティング技術の向上はスコアアップに直結!
いまさら言うことでもないのですが、パット数はレベルを問わずスコアの約4割を占めていると言われています。
スコアが100の人なら40パット、80の人なら32パットというわけですね。
これは持論なのですが、手先を使わないでしっかりと体幹を意識したパッティングの練習を続けていれば、アプローチも向上するし、ひいてはショットも向上すると思っています。
なので、パットの練習は、上達したい人には欠かせないものだと思っています。
橋本コーチは「『パットに型なし』と言います。実際、理想的な打ち出しさえ実現できればなんでも良くて、グリップやスタンスなどはどんな形でも関係ないのです。ただ、そのためには現在の自分のパッティングがどうなっているのかを知る必要があります」と言っています。
というわけで、「練習しているけどパッティングがなかなか上達しない」とか、「自分のパッティングがなぜ入らないのかわからない」という人は、ぜひヒルズゴルフアカデミーでCAPTOのパッティング解析を受けてみてください!
自分のパッティングの欠点が明らかになって、改善すべき点が明確になりますよ!