ゴルフスイング
宮下芳雄@プロゴルファー
ダフリを直す。原因、コツ、練習方法、抑制できるクラブなどを横断的に紹介!
「アイアンののダフリがひどい……。ドライバーは良くなったんだけどアイアンのダフリが止まらない」
そんなお悩みを解決できる記事を書きました。
この記事を書いている私はゴルフ歴34年、2000年にプロテスト合格、ラウンド/コースレッスン開催数3500回(たぶん日本一)ほどです。
【本記事の目次】
・ダフリの主な原因
・短期的にダフリを直すコツ
・本質的にダフリを直す練習方法
・脱力をしてダフリを抑制する
・ダフらないクラブフィット
ではさっそくご覧ください。
ダフリの主な原因とは
ダフりの主な原因は3つあります。
1.スウェー
バックスイングで体が右へズレてしまうスイングエラーです。
右にズレたままでボールを打ってしまうと、当然ボールの手前を打ってしまいダフりのミスを起こしてしまうのです。
右股関節が硬かったり、体重移動を過剰に意識すると、このスイングエラーを起こしやすくなります。
2.キャスティング
バックスイングでできた手首のコッキングが、ダウンスイングで早くほどけてしまうスイングエラーです。
ダウンスイングの切り返しを手から行ったり、腕に力が入ってしまうとこのエラーを起こしやすくなります。
3.ハンギングバック
ダウンスイングからインパクトにかけて右足に体重が残ってしまうミスです。
左股関節の可動域に制限があったり、ボールを上げようと過剰に意識した時に、このエラーが起きやすくなります。
こう書くと「他にもあるのでは?」と言われると思います。
たしかに、ダフりの原因は、確かにまだまだあります。
挙げ出すとキリがなくなってしまうので、代表的な3つの原因を紹介させていただきました。
短期的に速攻でダフリを直すコツ!
そして、読者の皆さんが知りたいことは「どうやったら直るの?」「何を意識したらいいの?」だと思います。
具体的に紹介していきましょう。
1.グリップを短く握る
とてもシンプルではありますが、レッスンでお客様に試してもらうと一番効果的な方法です。
こう言うと「どれくらい短く握る?」と思う方もいると思います。
握る長さについては人それぞれ違います。
2センチだけ短く握ったり、指先がシャフトに掛かるくらい短く握ったりなど、いろいろな長さでテストをして、自分に一番フィットした長さを練習から導き出してみてください。
2.ボールを右へセットする
具体的には中央より右へボールをセットしましょう。
ストロークの最下点よりも右へ置くことでダフりを予防することができます。
3.クラブヘッドを浮かせてアドレスする
クラブヘッドを浮かせることで物理的にダフりを予防することができます。
4.空中を素振りする
地面から30センチくらい上の空中を素振りすると、スイングが通常よりフラット軌道になりダフりにくくなります。
さらに体がダウンスイング時に沈んでしまう悪い動作を抑制する効果もあります。
本質的にダフりを直す練習方法
これまでに紹介したことは短期的にダフりをなくすことができる方法です。
長期的にダフりをなくすためには本質的なフォームを改善する必要があります。
そのための練習方法を紹介します。
1.両足を揃えての素振り
軸が左右にブレなくなりダフりがなくなります。
2.前傾角度を変えないトレーニング
前傾角度が安定することによりストローク中の上下動がなくなるので、ダフりを予防することができます。
3.ダウンスイングを骨盤から切り返す
具体的には「骨盤→胴体→肩→腕→クラブ」の順番でダウンスイングをします。
4.地面を軽くタッチできる素振りを繰り返し行う
ボールをクリーンにとらえるには地面を軽くタッチする素振りが効果的です。
5~10ミリ程度の微妙なアジャストを整えることができます。
脱力をしてダフりを抑制する
実はアプローチを苦手にしている中級者ゴルファーは脱力により、アプローチショットのダフリを改善することができるケースが多くあります。
具体的には下記の3つです。
1.筋弛緩法
筋弛緩法とは、一見すると難しそうに見えますが、力を入れてから抜くだけなので、ゴルフのキャリアに関係なく誰でもできてしまう脱力方法なのです。
2.口を開けてボールを打つ
この方法は、昔タイガー・ウッズが行っていたのでご存知の方も多いと思います。
実は口に力が入ってしまうと、その力みが肩に伝わり、腕、手に伝わってしまうのです。
3.畑岡奈沙選手のプレショットルーティーン
畑岡選手はボールを打つ前に跳躍をします。
跳躍しながら肩を上下運動させて上腕を脱力させるのです。
よく高校野球で、投球前にピッチャーがマウンドで行う動作と一緒です。
とてもシンプルですが、とても効果があります。
ダフらないクラブフィッティング
最後はクラブフィッティングでダフりを予防する方法です。
これも代表的な3つを紹介します。
1.総重量を軽くする
実は重いクラブと軽いクラブでは、重いクラブのほうがダフりやすいデータがあります。
プロゴルファーでもアプローチでダフりのミスを嫌う選手は総重量の軽いウェッジを使っています。
意外かもしれませんが、クラブを軽くするだけでダフりを止めることができるのです。
2.グリップを太くする(グリッププレッシャーの抑制)
グリップを太くすると、グリッププレッシャー(力み)を抑制でき、手首の弛みを予防できるという2つのメリットがあります。
3.カウンターバランス
カウンターバランスとはグリップ側の重量を増やすチューニング方法です。
これにより「クラブの振りやすさ」「ダウンスイングの手元の浮き上がりを改善」できます。
今回は以上です。
ではHave a nice golf!