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ゴルフスイング

宮下芳雄@プロゴルファー

スライスを直す!スライスの原理からスイング、クラブまで解説

「スライスが長年直らない……。YouTubeを見てもスライスの悩みを解決できない」

そんなゴルファーのお悩みを解決します。

この記事を書いている私はゴルフ歴34年、プロテストに合格して19年、現在はJGMセベバレステロスGCに所属している宮下芳雄です。

【本記事の目次】
・スライスとは何?
・スライスしないグリップとは?
・スライスしないフェースの向き
・スライスをしないスイング軌道
・スライスしにくいヘッドデザイン
・シャフト選びでスライスを予防する
・スライスになってしまう物理的な原因

ではさっそくご覧ください!

スライスとは何?

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ずばり言います。

スライスとは、ボールを打った後、途中から右へカーブをしながら飛んでいく打球のことをいいます。

これは、スイング軌道がアウトサイドイン軌道になり、インパクト時にフェースが軌道に対してオープン(開いている)になってしまっているのが原因と言われています。

さらにスライスを深堀りしてみましょう!

じつはスライスを分解すると3つに分けることができます。

1.引っ掛けスライス

打球が一度左へ打ち出されてから右へ戻るようなスライスです。

フェースは目標に対して左を向いていることによりボールは左へ打ち出され、スイング軌道はアウトサイドインのため、右へ大きく曲がります。

2.プッシュスライス

打ち出しが右へ出て、さらにそこから右へ曲がってしまうスライスです。

これはスイング軌道がアウトサイドインで、さらにフェースの向きが軌道に対して大きく右を向いてしまっていることが原因です。

このスライスは目標から大きく離れてしまうミスのなので、大ケガになりやすくなります。

3.ストレートスライス

ボールは真っすぐ飛び出しますが、途中から右へカーブしてしまうスライスです。

フェースはスクエアで真っすぐボールに向かっているのですが、スイング軌道がアウトサイドイン軌道のため、右へ曲がってしまいます。

スライスしないグリップとは?

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スライスしないグリップとは、フェースの開きにくい握り方です。

具体的には「ストロンググリップ(フックグリップ)」がオススメです。

スイング軌道に対してフェースが開きにくい握り方が、スライスを予防するには大切なのです。

ではストロンググリップとはどんなイメージなのか説明しましょう。

グリップしたときに、自分から(上から)見て左手の拳が2~3つ見えたらストロンググリップに握れている証拠です。

そして右手は中指、薬指の爪が見えたらストロンググリップに握れている目安になります。

じつはこの握り方をすると、トップポジションで「左手の掌屈(左手首の関節を手のひらの方向に折り曲げること)」を作りやすくなります。

さらに、この掌屈はスイング中にフェースが開きにくくなります。

とくにゴルフ経験の少ないゴルフ初心者の人は必ずチェックしてみてくださいね!

スライスしないフェースの向き

ずばり言います。

軌道に対してフェースを開かないようにしましょう。

さらにインパクト周辺でフェースを開かないように意識しても間に合わないので、腰の高さでフェースの向きをチェックすることがオススメです。

スライスをしないスイング軌道

スライスをしないためには「インサイドイン軌道(丸く振る)」でスイングをしていきましょう。

スライスをしてしまう多くのゴルファーがアウトサイドイン軌道でスイングをして、結果的にスライスのミスをしてしまっているのです。

スライスさせないためには、バックスイングをインサイドへ引いて、ダウンスイングでは右脇を締めながらインサイドからクラブを振り下ろすことが大切です。

ポイントは左肩の開きを一呼吸遅くすることと、ダウンスイングを下半身(骨盤の回転)から行うことです。

スライスしにくいヘッドデザイン

スライスしにくいヘッドデザインを一気に紹介しましょう。

■重心距離が短い

重心距離とはシャフトの中心線からフェース面上の重心までの距離のことを言います。

この重心距離が短いとスイング中にフェースが返りやすくなり、スライスが出にくくなります。

■ライ角がアップライト

ライ角とはシャフトとクラブヘッドのソール部分(底の部分)とでできる角度のことです。

ライ角がアップライトだと、若干フェース面が左を向くので、フラットなクラブに比べてボールのつかまり具合いが強くなりスライスしにくくなります。

■重心深度が深い

重心深度とはヘッドの重心の位置がフェース面上からどのくらい離れているかを表す値です。

ちなみに重心深度が深いドライバーは重心角が大きく、フェースが返りやすくなりスライスが出にくくなります。

現在販売されているクラブの中では、プロギアのegg 5500 ドライバーが37度という重心角(国内で販売されているドライバーの中では最大級クラス)で、スライスしにくいドライバーと言えます。

シャフト選びでスライスを予防する

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スライスをしにくいシャフトは、ザックリ2つのことに気を付けたいですね。

1.軟らかいシャフト

2.先端にキックポイントがあるシャフト

一般的にシャフトが軟らかいと、インパクトでクラブヘッドが戻ってくる時間に間ができるため、結果としてクラブフェースが返りやすくなりスライスが出にくくなると言われています。

ふだん、Sシャフトを使っている人ならRシャフトを使うだけで、簡単にスライスを予防することができます。

キックポイントについては先調子(シャフトの先端部分がしなりやすい)のシャフトがスライスしにくいと言われています。

このように書くと「私は硬いシャフトのほうがスライスしない」「私には先端がしなるシャフトは合わない」と思う方もいると思います。

たしかにここに書いたことは一般的なことであって、すべての人には当てはまらないと思います。

しかし、8割を超える方が上に書いたことを実感できているデータがあるので、あまり思い込まずにダメもとで試してみても面白いと思っています。

スライスになってしまう物理的な原因

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ゴルフではボールを打つとバックスピンが掛かります。

このバックスピンの回転軸が右に傾くとスライスになってしまうのです。

ちなみにこの回転軸が傾くことをスピンアクシスと言います。

そして、こう書くと「スライスはサイドスピンが原因で曲がるんじゃないの?」と思う方も多いと思います。

しかし、トラックマン、フライトスコープなどの「レーダー弾道測定器」で、スライスなどのボールが曲がる原因が回転軸の傾きだったことが分かったのです。

「バックスピン」「サイドスピン」というと、回転軸が2つあるように感じますが、実際はボールは1軸で回転していますので、その傾きによりボールが曲がる方向が決まるのです。


今回は以上です。

これからの季節はラウンドをする機会が少なくなります。

このタイミングでぜひ練習場に通ってスライスを直しましょう。

ではまた次回です。