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ゴルフスイング

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黄金世代・プラチナ世代の活躍を見て、ジュニアの教本から得た6つの気づき

黄金世代(1998年度生まれ)どころかプラチナ世代(2000年度生まれ)の女子が活躍するゴルフ界。

彼女たちはどんなことを学んできたのだろう、ということでジュニアゴルファーの教本を読み直してみると、上達のヒントがありました。

20歳以下の女子ゴルファーの活躍

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一昨年の日本女子オープン。畑岡奈紗さんが連覇しましたが、3位(ローアマ)に入った小倉彩愛(さえ)さんも素晴らしいです。

畑岡さんは黄金世代、小倉さんはプラチナ世代と呼ばれる、同い年で活躍する多くの女子ゴルファーたちをそれぞれ代表する存在です。

タイトル写真の安田祐香さんも、今年のオーガスタナショナル女子アマチュアで3位というプレーぶりでした。

ユウカ・サソウ(笹生優花)さんも18歳(フィリピン国籍)※正確にいうと、2001年生まれなのでプラチナ世代の1つ下です。

今年6月に開催された宮里藍サントリーレディスオープンで、最終日63というビッグスコアを出し7位タイ、ドライビングディスタンスも一番だったようです(4日間平均264.25ヤード)。

同年代のいい意味でのライバル心が、より一層のレベルアップにつながっているのでしょうか。

PGA(日本プロゴルフ協会)監修の教本も

そこで、若い世代のゴルファーの活躍には秘密があるはず、きっといいコーチがいたりいいシステムがあるのだと思い、身近なところでジュニアゴルファーの教本を読んでみました。

教本に書いてあることは、やはり基本。この基本をしっかりと身につけるために練習したゴルファーが成長したはずです。

確認してみた書籍は3冊。

『PGA ジュニア基本 ゴルフ教本(学習研究社、日本プロゴルフ協会・監修)』

『小学生のゴルフ プロが教える レベルアップのコツ(メイツ出版、井上透・著)』

『我が子をプロ・ゴルファーにする方法(日東書院本社、後明正潤・著)』

この3冊から、基本で学ぶべき記載があったのでピックアップしました。

まずは、『PGA~ゴルフ教本』から。

この教本は2010年の発行。その後の改訂はされていないようです。基本はいつでも変わらない(?)ので、これでいいのでしょうか。

ここに書いてあった<見直すべき基本ポイントその1>は、“アドレス時の腕とクラブがなす角度は、どんなクラブでも120度”ということです。

これは、井上透プロの『小学生のゴルフ』にも記載がありました。

レッスンプロによっては90度を推奨していますが、無理のない角度ということでは120度になるのでしょう。

短いクラブになるほど前傾は深くなりますが、アベレージゴルファーが陥りがちなのが、アドレス時に短いクラブほど手首の角度が強くなる(90度に近づく)ことです。

いつも同じアドレスを取り同じスイングをすることが、同じ結果に結びつくわけですから、“同じ番手であろうが違う番手であろうが角度は120度”と決めておけば、同じ結果を導きやすくなります。

<見直すべき基本ポイントその2>は、“スイングプレーンにそってバックスイングした時の9時の位置でも手首の角度は120度”ということです。

スイングプレーンとは、皆さんご存知のように、首あたりとクラブヘッド(ボールの位置)を結んだラインを半径として、スイング時にクラブヘッドがなぞってできる平面です。

このスイングプレーンを時計に見立てて、ゴルファーを正面から見たときに、首の位置を針の中心とし、ボールの位置を6時、その反対側を12時に設定します。

9時にあたるのは、いわばハーフスイングの時の位置になります。

バックスイングのどの時点でコックをするのがいいのかは、永遠のテーマと言えますが、筆者は、“気持ち良くインパクトを迎えるための準備として、ある時点でコックし始める”と考えています。

このJGAのゴルフ教本では、9時の時点ではぎりぎりコックが始まっていない状態ということなのでしょう。

筆者はこれまでハーフスイングのショットでは、手首の角度を90度にしていました。教本を読んで、練習場で120度で打ってみました。

余計(?)なアンコックがないためか、球筋と球勢が少し安定した気がしました。それと力加減も一定に近づいた感じがしましたので、最近はこの角度にして練習を進めています。

『小学生のゴルフ』でも手首の角度を重視

次は、『小学生のゴルフ プロが教える レベルアップのコツ』から。

<見直すべき基本ポイントその3>は、“ピッチ&ランのアプローチショットでは、フルスイングより半歩ボールに近づく。手元が少し高くなり、腕とクラブでできる角度が150度になる”ということです。

スイングについては、“手首やヒジを使わずに、肩と胸を回してクラブを上げ下げする”とか“インパクトはアドレスとほぼ同じ形になるが、手がヘッドより前に出ている』という風に書いてあります。

ゴルフ用語を使うと、“アドレスでハンドファーストに構えて、それを崩さずにボディーターンでスイングする”、とこんな感じになるでしょうか(笑)。

『JGA教本』にしても『小学生のゴルフ』にしても、手首の角度が重要視されています。

普段練習する時なんかはふと疎かにしがちですが、やっぱり基本に立ち返ることも必要です。

<見直すべき基本ポイントその4>は、“バンカーショットでは、力いっぱい打とうと思わないで、体の動きを最小限にしてコックの力と動きでヘッドを走らせる”です。

コックの動きをつかむには、軽いスティックなどをムチのようにしならせて振るということも書いてありました。

このバンカーショットはガードバンカーでのものであると思われます。少し距離のあるバンカーショットはついつい力に頼りがちですが、戒めたいものです。

そこまでは思ってないですが。

最後は、『我が子をプロ・ゴルファーにする方法』から。著者の後明正潤さんは、坂田ジュニアゴルフ塾のヘッドコーチです。

坂田塾は有名なので、ご存知の方も多いでしょう。坂田塾からは、古閑美保さん、上田桃子プロ、笠りつ子プロなど、活躍している女子プロを多く輩出しています。

その教えをもとに書かれた指導書の決定版! とのことです。

この本では、ジュニアからプロになれる条件が4つあると書かれています。

〇ゴルフが大好きなこと
〇負けず嫌いであること
〇ゴルフがうまくなるために練習の虫になれること
〇うまいより強いゴルファーであること

プロになるだけでなく、勝つための素養と努力ができないとダメってことですね。

坂田理論はちょっと独自色がありつつ、体の特性を生かしたスイングなので、いったん身につけば安定したスイングが長続きするのだろうと思います。

この本は親に対して、指導する心構えや考え方なども書かれており、スイング論に強く焦点を当てているわけではありません。

敢えて参考になる記述をふたつ挙げてみます。

<見直すべき基本ポイントその5>は、“ハーフショットからのダウンスイングでは、クラブヘッドをトップに残したまま下半身で引き下ろす”。

<見直すべき基本ポイントその6>は、“ハーフウェイダウンでは、グリップが腰の高さまで下りてきていてもヘッドはまだグリップより高い位置にある”ことです。

この2つの教えは、アンコックを極力遅くして、インパクトで自然にパワーが伝わるようにスイングをするということです。

筆者もコーチから言われていますが、ハンドファーストでインパクトを迎えて、フォローをその形のままで取っていくには、コック、特に右手のコックをほどかないことが肝心です。
我が子をプロ・ゴルファーにする方法
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いつの日か栄光を!

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以上、3冊のジュニア教本から6つの基本をおさらいしましたが、いかがでしたでしょうか。

スイングが分からなくなった時は、基本に立ち戻ってじっくり検証してみると、意外と早く悩みが吹っ切れるかもしれませんよ。

そして、黄金世代やプラチナ世代の若いゴルファーにあやかって、いつの日か祝盃をあげたいものですね。