ゴルフスイング
オリオット
飛距離アップの参考に!ハンマー投げとゴルフの共通点は?
ハンマー投げの金属球は、体の首根っこ辺りを中心にして、円運動に近い動きをしています。
クラブヘッドの軌道も、インパクト前後で体の首根っこ辺りを中心にした円運動に近い動きをしていると考えられます。
したがって、どちらの場合も、円運動で加わる力関係を理解すれば、飛距離アップへのヒントが見えてきそうです。
目次
インパクト前後でクラブヘッドには強い遠心力(向心力)が働いています
円運動をしている金属球には円の中心から外に向かう遠心力と、その反力として円の中心に向かう向心力が働いています。
遠心力と向心力は働く方向が逆なだけで、力の大きさは同じです。
金属球の速度がアップすればするほど、遠心力(向心力)は大きくなります。
この関係をクラブヘッドに当てはめると、クラブヘッドにはシャフトから離れようとする遠心力とその反力としての向心力がシャフトに発生します。
インパクト前後で“ヘッドに重みを感じる”という言い方をする場合がありますが、これはヘッドにかかる遠心力をシャフトが支えているために感じるものと考えることができます。
そして、ヘッドスピードが上がれば上がるほど、ヘッドの重みを感じられるようになります。
クラブヘッドに加わる遠心力(向心力)を体感してみましょう
話だけでは分かりにくいと思いますので、実際にクラブヘッドにかかる遠心力(向心力)を体感する方法を紹介します。
まず、ドアのある部屋でドアを閉め、そのノブをクラブのグリップに見立てて握ります。
そうして、そのノブを斜め上方向に引っ張ります。
ドアは閉まっているので、ノブを引っ張っても体もドアも動きませんが、体全体に反力を感じることができると思います。
この反力がスイングした時のクラブヘッドの遠心力であり向心力です。
クラブヘッドのスピードがアップすればするほど、この反力は大きくなります。
ドアノブを引っ張る力を徐々に大きくしていくと、足・腰・腕・肩・上体など体全体に反力を感じるようになります。
この反力が大きくなればなるほど、ヘッドスピードが上がった状態と同じになり、インパクト前後で“クラブヘッドの重みを感じる”感覚と同じになります。
実際にやるときには、あまりノブを強く引っ張り過ぎて、ドアを壊さないように注意してください(笑)。
円軌道中心(スイング支点)のブレを少なくしてヘッドスピードを上げよう
いかがでしょうか? 遠心力と向心力を体感することができたでしょうか?
ノブを引っ張ている途中に体を動かすと反力が弱くなります。これは遠心力が落ちてヘッドスピードが落ちた状態と同じです。
実際のスイングでは、体を動かさないでノブを引っ張っると強い反力を感じたように、インパクト前後で体がブレないようにすることが肝要です。
これは、よく言われる“左にカベを作る”と同じ意味なのかもしれません。
そうすれば、ダウンスイングで加速したクラブヘッドは、インパクト前後でクラブヘッドに強い遠心力(向心力)が加わりヘッドスピードがアップします。
飛距離アップのための参考にしてみてください。