ゴルフスイング
Nick Jagger
わずかにオーバーする距離感で打てば、カップインの確率が上がる!
カップインさせるためには、2つの要素をピッタリ合わせる必要があります。
2つの要素とは、もちろん方向と距離感です。
英語圏では、この2つをパッティングの「2D」と呼びます。
方向は「Direction」、距離感は「Distance」ですからね。
方向性と距離感、どっちが重要?
ところで、この2つのDはどちらがより重要度が高いと思いますか?
即答で正解を思い浮かべたゴルファーは、きっとパット名人でしょう。
正解は距離感です。
方向、つまりパッティングのラインというのは、どのくらいの強さで打つかによって変わるものです。
同じ2メートルのフックラインでも、カップをオーバーする距離感で打つ人と、カップにちょうど届くジャストタッチの距離感で打つ人とは、ラインが全然違います。
プロはショートパットでラインを消す
プロゴルファーがよく勝負のかかった短いパットを、「強めにラインを消して打つ」といいます。
打ち出された直後、ボールの転がりに勢いがあるうちというのは、多少傾斜があっても真っすぐ転がります。
傾斜によって大きく方向を変えるのは、カップに近づいてボールの勢いが弱まったときです。
勝負を左右するような大事なパットの場面では、ジャストタッチの距離感は出しにくいのです。
また、そういう距離感のパットは、カップ近くの傾斜で予想外に曲がることもあります。
そこで、距離感を強めにして、真っすぐ転がる勢いのまま、曲がる前にカップに届かせるのです。
それが「ラインを消す」ということです。
カップをわずかにオーバーさせる距離感で打つ
もちろん、どんなラインも強めに打てば、ラインを消せるというわけではありません。
5メートル以上もあるパットを、ラインが消えるほど強く打ってしまったら、カップインするどころか、勢い余ってグリーンの外に出てしまうでしょう。
ただ、どんなパットでも、カップをわずかにオーバーする距離感で打たないと、カップインの確率は低くなります。
カップ手前の傾斜で方向が変わってしまうと、カップに届かなくなってしまうからです。
以前、パットの名手の矢野東プロが「どんなパットも(外れても)45センチオーバーする距離感で打っている」と言っていました。
「ネバー・アップ・ネバー・イン(届かなければ入らない)」を実践しているのですね。