ゴルフスイング
Nick Jagger
カップインを妨げる「ドーナツ現象」って知っていますか?
ラインに乗り、カップインを確信したのに、カップ際でボールが思わぬ方向に切れることがあります。
ライン読みもストロークもボールのスピードも完璧だったのに、カップ周りでボールが予測不能な動きをしたら、それは「ドーナツ現象」が原因の可能性が大なのです。
カップ周りが数ミリ盛り上がっているから入らない
ラインを読むうえで覚えておきたいことのひとつに、カップ周りのドーナツ現象があります。
4人でラウンドした場合、キャディーさんも含めると1組平均で約500個の足跡がグリーンにつくといわれています。
スタート時間の遅い組ほどこの影響を多く受け、午後ともなれば、すべての組が影響されます。
その影響とは、カップ周りが沈むことです。
ほとんどのゴルファーは、カップから20~30センチ離れたところを踏んでボールを拾い上げます。
拾い方は皆一緒なので、そこに集中的に重量がかかります。
1組500個としても、30~40組ともなれば相当なものです。
大半の足跡がカップ周りに集中しますから、カップを取り巻くように周囲が2~3ミリ沈みます。
見方を変えると、カップ周りが数ミリ盛り上がる形になります。
これがドーナツ現象と呼ばれるものです。
外れても仕方がないと割り切ること
プロのトーナメントでは、早い時間帯にスタートした組にビッグスコアが出ることがしばしばありますが、それはまだドーナツ現象が起きていないためでもあります。
だから、遅い時間にスタートするプレーヤーは、カップ周りで外れることに関しては、あまり気にしません。
ちなみに、1ピンのストレートなラインの距離からスティンプメーター(ボールを転がす滑り台のようなもの)でボールを転がした場合にカップインする確率は、カップ周りがきれいな状態で75パーセント、ドーナツ現象と思われる場所で50パーセントほどになるというデータがあるそうです。
それだけドーナツ現象やスパイクマークの影響は大きいということです。
ボールがカップ周りで予測不能な動きをしたら、ドーナツ現象と考えていいでしょう。
プロと同様に、外れたら仕方がないと割り切って、次のホールに引きずらないようにしましょう。
風の影響も侮れない
ショットほどではないにしても、風もパッティングでのボールの転がりに影響します。
平らでもアゲインストなら上り、フォローなら下りのイメージで打つ必要があります。
上りのアゲインストだと、途中でボールが止まることありますし、下りのフォローならさらに速くなります。
もっとも、そよ風程度なら考えなくてもいいでしょう。
風は上空で吹いても地上はそれほど強くありません。
ズボンがパタパタするくらいになったら、気を付ける感じでいいでしょう。
ラインが読めているのに、ボールが左右にブレるというなら、その日のクセを生かすことも必要です。
例えば、引っ掛けることが多い日なら、狙い目を少し右に設定したり、ライン読みが薄いと思ったら、厚めに読んでみたりという具合です。
自分のコンディションに合わせて、狙い目やイメージをアジャストさせるのも、読み方のバリエーションのひとつなのです。