ゴルフスイング
Luke
「シャフトが長いほうが飛ぶ」って本当?
こんにちは、ライターのLuke(ルーク)です。
ゴルフ上達のツボは、『自分のタイミングでボールを打つ』ことだと思うのですが、なぜかそれを邪魔をするような考え方がゴルフ界には、3つあります。
今回はその中の1つ、“クラブの長さが長いほうが飛ぶ”という考え方についての問題点を説明します。
クラブが長過ぎるからタイミングが合わない!
結論から言うと、残念ながら現在のゴルフクラブは、ドライバーを筆頭にウッド系のクラブのシャフトが長過ぎます。
せっかくクラブやシャフトが進化しているのに、クラブが長過ぎるので多くの問題点が起きてしまい、ゴルフが難しくなっています。
たとえばプロゴルファーのように、長過ぎるクラブでも使いこなせるなら、クラブメーカーの狙い通りの飛距離性能を実現できるかもしれませんが、そんな人はごくわずか。
長くなればなるほどにタイミングが合わなくなり、ミート率も低下。
たとえ芯に当たったとしても、フェース面の向きがズレやすいので、結局は精度も飛距離も落ちることになります。
そこでその問題点を、スイングで補おうとするので、ゴルフが難しくなってしまうのです。
しかし最初から短いクラブを使っていれば、スイングの問題点は減少するので、確実にゴルフはもっと簡単になります。
道具を使うスポーツの鉄則としては、最低限の長さは必要ですが、余計な長さは邪魔になるだけで、必ずプレーが難しくなります。
まずは短めのクラブで完璧なインパクトができるように目指し、そこから徐々に長くしていくことが正しい手順なのに、ゴルフ界は順番を間違えています。
クラブが長いほうが飛ぶって本当ですか!?
「ゴルフクラブは、長いほうがヘッドスピードが上がって飛距離が伸びる」
この考え方には大きな落とし穴が、いくつもあることを理解しましょう。
その代表的な落とし穴とは、次の4点です。
1.長くなるほどタイミングが合わなくなり、インパクトの精度が落ちる
→たとえヘッドスピードが上がったとしても、ジャストミートできなければ意味がありませんね。
2.空気抵抗が大きくなり、ヘッドスピードが落ちる
→無風で空気が乾燥しているゴルフショップの店内と違って、実際のコースでは風が吹いていたり、空気が重かったりするので、クラブが長くなるほど空気抵抗が大きくなり、理論通りのヘッドスピードは実現しません。
3.クラブが長いほど扱いづらい
→クラブが長くなるほど、バックスイングからダウンスイングで切り返す時のクラブコントロールが難しくなり、スイング軌道が乱れます。
4.ヘッドスピードよりも運動エネルギーのほうが重要!
→クラブが長くなるにしたがって重量が軽くなっていきますが、ボールを遠くに飛ばすために必要な運動エネルギーが低下している可能性があります。
このように、クラブが長くなることで起きる問題点は多くあるのに、メリットはヘッドスピードが上がることしか思いつきません。
はたして、これでいいのでしょうか?
飛距離アップに本当に必要なものは運動エネルギーだった!
飛距離アップのためには、決して見落としてはいけないのが、運動エネルギーの大きさです。
最近のクラブは長くするために、非常に軽量になってきています。
しかしボールを飛ばすために必要な運動エネルギーについて考えれば、ヘッドスピードだけでなく、クラブ重量も非常に重要。
ヘッドスピードを上げるために、長く軽くしてしまったことで、結果的には運動エネルギーが減少しているケースが出ているのです。
運動エネルギーが少ないのに、長くて軽いクラブでは、ゴルフが難しくなるだけで、飛距離に対してもまったくメリットはありません。
そこで発想を変えられるなら、例えば短くて重いクラブにすれば、長くて軽いクラブと運動エネルギーが変わらないケースも、それどころか逆に上回るケースも出てきます。
そしてそのほうが振りやすくてタイミングも合うので、結果的には飛距離アップにつながりますよ。
運動エネルギーで飛ばす、というドライバーの選び方と作り方を、僕のブログで紹介しているので、興味のある方はご覧ください。
真実に気付き始めているプロゴルファー
リッキー・ファウラー選手は、ドライバーの精度を上げるために43.5インチという短尺ドライバーに変更したところ、飛距離は落ちずに精度が確実に上がったそうです。
2018年国内ツアーの賞金王の今平周吾選手は、短めの44.75インチのドライバーをさらに1インチ以上も短く持っていますが、小柄なのに飛んで曲がらないドライバーショットを見せています。
現在のゴルフ界は、長尺ドライバーで飛ばす選手ばかりがクローズアップされていますが、時代は確実に短尺ドライバーに向かい始めています。
もし同じ飛距離なら、クラブは短いほうが絶対に簡単です。この考え方で上達を目指しませんか?