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もーりー

女子ツアーのシード選手がプロテストを受験!?~LPGA会員と単年登録者【前編】~

皆さんゴルフを楽しんでいますか?

こんにちは、ライターのもーりーです。

7月24日(火)~27日(金)にLPGA(日本女子プロゴルフ協会)による最終プロテストが開催されました。

一次予選から数えると、300人超のエントリーの中から約20名しか合格できないという狭き門です。

そしてこの約20名の合格者は晴れてLPGA会員としてツアープロの道を歩むことになります。

そんな今年の合格者のなかに三ヶ島かな選手の名前がありました。

あれれ?

三ヶ島選手といったら昨年の賞金ランキング50位以内の資格で、今年はシード選手としてツアーで活躍中です。

プロツアーのシード選手がプロテストを受験…。

これってどういうこと?

※2018年現在。この記事における制度などは変更される可能性もあります。

プロテストとは『LPGA会員』資格を得るためのテスト

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三ヶ島選手はプロテストに合格していない状態でツアーシード選手でした(2018年7月にプロテスト合格しました)。

プロテストを合格していないのにプロゴルファー? それもシード選手?

そんな馬鹿な、と思うかもしれませんが、その通りなのです。

どういうことかと言いますと、今回開催された『プロテスト』は、プロゴルファーになるためのテストではなく、『LPGA会員』の資格を持ったプロゴルファーになるためのテスト。

ですからツアーに参戦している女子プロゴルファーには、LPGA会員の資格を持ったプロとそうでないプロとが存在します(三ヶ島選手は後者になるわけですね)。

ちなみに極端なことを言えば、(試合に出られるかは別問題ですが)アマチュア女子ゴルファーが「今日からプロゴルファーです!」と宣言してしまえば、プロゴルファーになれるというわけです。

複雑怪奇な理由は“QT”にあり

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どうして三ヶ島選手のようにLPGA会員ではないツアーシード選手がいるのかというと、それはQT(クオリファイングトーナメント)という制度にあります。

年間30試合以上ある女子ツアーの大会では、それぞれ100名前後の選手が出場しますが、当然誰もが出場できるわけではありません。

出場資格としては、

①前年の賞金ランキング50位以内のシード選手(50名)
②大会主催者の推薦(若干名)
③予選会の上位者(若干名)

などがあり、その他の約50名ほどはQTのランキング順に上位から参加資格が割り当てられます(シード選手が出場を見送り、出場枠が空いた場合も同様です)。

シード権を持たない選手たちで争われるQTは、毎年シーズンオフ(11月後半)に4日間行われるファイナルトーナメントの順位で最初のランキングが決まります。

ここを上位で通過できれば、翌年のツアーへの参加資格を得られるのです。

そしてこのQTはLPGA会員(プロテスト合格者)ではなくても受けることができます。

反対に、LPGA会員だとしても、QTを通過できなければ、ツアーの試合には出られないのです。

このようにツアーの試合に出て賞金を獲得するには、プロテストの合格ではなく、QTを受けて結果を出す必要があるのです。

三ヶ島選手の場合は、QTで上位に入りツアーに参戦、そして実績を積み上げて、LPGA会員になる前にシード選手になったというわけですね。

こういったパターンは日本人選手では稀ですが、イ・ボミ選手をはじめとする外国人選手のほとんどは、プロテストを受けることはせずにQTを受けてから日本ツアーに参戦するという流れですね。

ちなみに彼女たちのようにLPGA会員の資格を持たずにツアーに参戦する場合は、『TPD(トーナメント・プレーヤーズ・ディビジョン)単年登録者』として申請をしなければ試合には出場できません。

LPGA会員にはさまざまな特典がある

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それならプロテストを受けてLPGA会員にならなくても、ずっと単年登録者で良さそうなものですよね。

しかし世の中そんなに甘くはありません。

LPGA会員には単年登録者に比べていろいろな特典があります。

まずLPGA会員は入会金こそ60万円ほど必要になりますが、その後は毎年7万円ほどの年会費を払えば会員資格を維持できます。

いっぽう単年登録者は毎年登録の度に登録料(50万円)を支払わなければなりません。

また単年登録者はQTのエントリーなどでもLPGA会員の倍のエントリー料を支払う必要がありますし、LPGA会員のように福利厚生や各種優待制度の恩恵を受けることもできません(お金や待遇面でかなり差があるんですね)。

従ってプロを目指す日本人ゴルファーのほとんどは、最初にプロテスト合格を勝ちとってからツアーに参戦していくという手順を踏むのです。

(【後編】に続く)