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https://www.pgatour.com/news/2018/07/09/fedex-cup-update-na-makes-big-move.html

プロゴルファー

こせきよういち

ケビン・ナ、祝ツアー2勝目!~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#80

先週の米ツアー競技「ア・ミリタリー・トリビュート at ザ・グリーンブライアー」は、2位フィニッシュ通算7回の“善戦男”、ケビン・ナが7年ぶりのツアー2勝目を圧勝で飾りました。

ケビン・ナについては、ここでも何度か取り上げましたが、まだまだ紹介していない話題があります。

今回はそれをまとめて紹介しましょう。

1ホール16打の大たたき

ケビン・ナは豊富なエピソードの持ち主ですが、なかでも有名なのは1ホール16打の大たたきでしょう。

2011年の「バレロ・テキサスオープン」初日のこと。

前半最後の9番パー4で、ナのティーショットは大きく右にそれ、低木が密集する林の中へ入ってしまいます。

ストロークはとても無理だったので、アンプレヤブルとしてティーショットを打ち直し。

ところが、打ち直しの第3打も同じく大きく右へ。

でも、今度はアンプレヤブルにはせず、そこから脱出を試みたのですが……。

その後の悪戦苦闘ぶりは、上の動画でお楽しみください。

結局このホールを14オン・1パット・1ペナルティ(木を直撃したボールが跳ね返り、自分に当たったため)の計16打としたのです。

ちなみに米ツアーの1ホールの最多ストロークは23。

トミー・アマ―が1927年の「ショーニーオープン」という大会の17番パー5で記録したものです。

ところで、不名誉な大たたきをしたナですが、翌年の同大会の月曜日、舞台となった9番ホールにチェインソーを手に現れると、さんざん苦しめられた林の中の枝を数本、切り落とすというパフォーマンスを演じています(テレビ番組の企画。下記の記事参照)。

このユーモアのセンスが彼の人気の理由なのでしょう。

ツアーきってのスロープレー

ケビン・ナといえば、何と言ってもスロープレーで有名です。

なかでも、悪評を呼んだのが上掲の動画。

2012年のプレーヤーズ選手権最終日、最終組でプレーするケビンですが、準メジャーと呼ばれる大きなトーナメントの優勝争いの緊張感でしょうか、スムーズなテークバックが出来ずに、ワッグルの繰り返しです。

さすがにこれには多方面からブーイングが起きました。

最近はこれほど酷い時間のかけ方はしませんが、それでも「スロープレー」は彼の代名詞。

今季開幕戦、10月の「セーフウェイオープン」のプロアマでは、スタートティーで生バンドによる選手紹介が行われたのですが、彼についてはスローなテンポで……(下掲の動画をご覧ください)。

そんなケビンですが、2年前のツアー最終戦「ツアー選手権」では、最終日に同伴競技者がおらず、ひとりでラウンドすることになりました。

「スロープレー」の汚名を返上しようとしたのか、自らの話題作りのためか、反対に「スピードゴルフ」に挑戦。

なんと、1時間59分! しかもパープレーの70でラウンドする、見事なファストプレーを見せたのでした(この話は、下記リンク先にある#39でもう少し詳しく触れています)。

キャディのケニー・ハームズとの名コンビ

ケビン・ナのプレーが遅い理由のひとつに、キャディのケニー・ハームズの存在があります。

最近でこそ余り目に付きませんが、以前はグリーン上でラインを読む際は、必ずハームズにも読んでもらい意見を擦り合わせていました。

どんなに短いパットも、ハームズにも読んでもらうのです。

ときにはハームズが腰を落とし、自分はその後ろからハームズの頭越しに読む姿さえ見られました。

ところで、今年5月の「フォートワース招待」初日。彼らの最終9番パー4で、二人が熱く口論する姿がありました。

ラフからグリーンを狙う第2打の攻め方で意見が食い違ったためです。

最終的にはナが自分の考えを通したのですが、結果は失敗。

それでも、幸いボールは池にもバンカーにもつかまらず、ラフからのちょっと難しいアプローチが残りました。

ところが、そこから彼らしいスーパーショット!

ケニーとの口論で渋い顔をしていたナの表情が一気にゆるみます。

「意外性」「ドラマチック」=ケビン・ナのもうひとつの代名詞であり、人気の理由だと思います。