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プロゴルファー

もーりー

タイガー・ウッズの魅力は「ドライバーが下手なところ」にあり!?

皆さんゴルフを楽しんでいますか?

こんにちは、ライターのもーりーです。

先日開催されたアメリPGAツアーのアーノルド・パーマー招待は、最終日に-8のビッグスコアを出したローリー・マキロイが、逆転で劇的な勝利を収めました。

でもこの大会の主役は? と聞かれると、それは間違いなくタイガー・ウッズです。

どうしてタイガー・ウッズはこんなにもファンを魅了し、熱狂させるのでしょうか。

空前のタイガーフィーバー

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先日開催されたアメリPGAツアーのアーノルド・パーマー招待は、最終日にー8のビッグスコアを出したローリー・マキロイが、逆転で劇的な勝利を収めました。

その前週のバルスパー選手権でも、最終日にビッグスコアを出したポール・ケイシーが久しぶりの勝利を挙げました。

二人ともかなりのビッグネームですし、劇的な勝利だったにも関わらず、主役にはなれませんでした。

この2試合ともに主役の座を射止めていたのは、間違いなくタイガー・ウッズです。

確かにタイガーは、バルスパー選手権では1打差の2位、アーノルド・パーマー招待も最後は失速しましたが、一時は首位に肉薄する奮闘ぶりでしたが、優勝したわけではありません。

もっと言えば、復活したとはいえ、40代を迎え選手としてのピークは明らかに過ぎています。

しかしファンはタイガーのラウンドに集まり、そのプレーのひとつひとつに狂喜乱舞します。

その盛り上がりたるや、優勝したマキロイやケイシーが少し気の毒になるくらいです。

今シーズンのアメリカPGAツアーは例年以上に盛り上がりを見せているように感じますが、それは間違いなく、タイガーの復活によるところが大きいです。

まさに空前のタイガーフィーバーです!

タイガーの魅力はドライバーにあり!?

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では、どうしてタイガー・ウッズはこんなにもファンを魅了し、熱狂させるのでしょうか。

その理由を紐解くカギはドライバーにあるようです。

ここのところよく目にするタイガー復活に関する記事で、興味深い内容のものが2つありました。

ひとつは「タイガーの魅力はドライバーが曲がることさ」。

もうひとつは「タイガーの良いところはドライバーが上手くないところさ。ピンチと思われた2打目からスーパーショットを繰りだすだろう。あれがたまんないんだ」。

確かにタイガーはお世辞にもドライバーが上手ではありません(アメリカPGAの超ハイレベルのなかでは、ということですが)。

そういえばタイガーは全盛期の頃からドライバーは右に左に曲がっていましたね。

しかし、ドライバーで曲げて、とてもグリーンに乗せられないと思われる状況から、異次元のアイアンショットでグリーンに乗せたり、超絶スーパーパットで見事にカップインさせるたりするわけです。

確かにタイガーが見せてきた数々のスーパーショットは、裏を返せばミスショットでのピンチから生み出された、とも言えます。

もしタイガーがドライバーを曲げない選手だったら、数々のミラクルも起きなかったかもしれないし、これほどファンを熱狂させることもなかったかもしれませんね。

ファンは常に「ミラクル」を期待している

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私が思うに、ファンというのは常に「ミラクル」を期待しています。

そしてその前にピンチ、すなわち逆境をはね返すという御膳立てが加わると、その「ミラクル」は最高潮に達します。

タイガーの場合は、ドライバーを曲げてしまうことで逆境という御膳立てができてしまうので、「ミラクル」がさらに際立つわけです!(ただ、常にドライバーを曲げながらもあれだけ勝ち続けられるって、タイガー以外にほとんど真似できない芸当ですが)

いっぽうでタイガーよりも下の世代、今のツアーの主力選手たちを見ていると、確かに圧倒的な飛距離が出ますし、技術も物すごいです。

ただ、ボールは曲がらないし、オートマチックな感じで、顔を隠したら誰がプレーしているのかわからないみたいな(笑)。

個性が埋没しているような気がするんですね。

短いミドルホールのティーショットで皆がフェアウェイウッドかユーティリティを握るところを、タイガーだけアイアンの超低空飛行、いわゆるスティンガーショットでフェアウェイウッド並みの距離を稼ぎます。

そりゃファンの注目はタイガーに注がれるってもんです。

今の若い世代からも、タイガーのような逆境をはね返してミラクルを起こせるカリスマが出ない限りは、ゴルフ界のタイガーフィーバーが終わることは当分なさそうですね。

それでは、また!