プロゴルファー
もーりー
有終の美を飾れなくても4日間の主役は間違いなくシブコでした!【全米女子オープン】
皆さんゴルフを楽しんでいますか?
こんにちは、ライターのもーりーです。
今年のJLPGAのツアー日程が終了したこともあってか、多くの日本人選手が出場したアメリカLPGAツアーの『全米女子オープン』(アメリカ・テキサス州、チャンピオンズGC サイプレスクリークコース 6731ヤード パー71、チャンピオンズGC ジャックラビットコース 6558ヤード パー71)。
この4日間(正確には5日間)のサバイバルマッチで最も輝いたのは、間違いなく“シブコ”こと渋野日向子選手だったと思います、ハイ。
タフなコンディションの前に実力者たちが次々に予選落ち
皆さんご承知のとおり、2020年は新型コロナウイルスに翻弄され続けた1年となりました。
その影響で12月開催となったのがアメリカLPGAツアーの『全米女子オープン』でした。
12月という真冬の開催、そしてメジャー大会らしいタフなセッティングが選手たちに襲いかかるサバイバルマッチとなりました。
ほとんどのミドルホール(パー4)が400ヤード超という、まさに男子ツアー並みの距離設定、砲台グリーンを少しでも外せば、ボールは短く刈り込まれたグリーン周りを転がり、たちまちハザード(池)に吸い込まれるという状況の中、初日から大きくスコアを崩す選手が続出しました。
そんな海外メジャーの洗礼をもろに浴びたのが原英莉花と古江彩佳の両選手でした。
2020年の国内メジャーで2勝の原選手、ツアールーキーながら今シーズン3勝を挙げた古江選手。
まさに2020年のLPGAを牽引した2人でしたが、そんな彼女たちでも海外メジャーの壁は想像以上に高かったようで、ともに予選落ちという結果になりました。
日本とアメリカでは芝質やコースメンテナンス状況がまったく違うので、海外経験があまりない2人には厳しい環境だったのかもしれません。
2人には今回の悔しい結果を糧として、ひと回りもふた回りも大きくなったところでまたリベンジしてほしいですね。
予選を首位で通過したのは我らがスマイリングシンデレラこと渋野日向子選手
実力派の日本人選手たちが苦戦する一方で初日から躍動したのが、我らがスマイリングシンデレラ!
そう、渋野日向子選手です。
初日、2日目ともにアンダーパーで回った渋野選手は、予選2日を終えて7アンダーの単独首位に躍り出ます。
今シーズンのはじめは予選落ちが続くなど、スイング改造や2年目のジンクスを心配された渋野選手でしたが、2020年の締めくくりとなるこのビッグトーナメントで完全復活!
昨年の輝きを取り戻した感がありますね。
素人の私から見ても、迷いのない、形よりも元々のポテンシャルや本能のままにスイングができているように感じました。
そして何よりオフシーズンから取り組んでいた、上げて止めるアプローチを有効に使いこなせるようになっていました。
今大会のグリーン周りはピッチエンドランのアプローチだけでは対処できない場面が多々ありましたので、アプローチの引き出しを増やしたのは正解だったようですね。
そして決勝ラウンド初日はショートパットでの取りこぼしなどから3つスコアを落とすも、首位をがっちりキープしたままホールアウト。
これは昨年に続いての海外メジャー制覇もあるぞ! と多くのゴルフファンが期待したに違いありません。
無念の最終日……それでも大会の主役は“シブコ”でした!
そして渋野選手が首位で迎えた最終日でしたが……。なんとこの日は雷雨で早々に延期が決定。
勝負は翌日(月曜日)に持ち越されました。
そしてこの1日プレーが空いたのは渋野選手にとっては痛手でしたね。
初日から首位を争う位置にいて緊張感もマックスだったはずですから、そのまま最終日のプレーに突入したほうが集中力を持続できたはずですよね。
そんな天候のいたずらに加えて、最終日は3日目からティーイングエリアの位置が大きく変更されたこともあり、距離感を合わせるのに苦労した渋野選手は最終日も3つスコアを落としてトータル1アンダー。
最終的に4位でのフィニッシュとなりました。
いやー、海外メジャー2勝目まであと一歩でしたね。
3日間のスコアが良くても1日のプレー次第で優勝できないわけですから、プロゴルフツアーは厳しい戦いなんですね。
そして優勝したのは韓国のキム・アリム選手。
最終日に5打差をひっくり返しての逆転優勝でした。
ちなみにキム選手は韓国ツアー優勝経験はあるものの、海外ツアー経験はほとんどない中での海外メジャー制覇。
昨年の渋野選手同様のシンデレラガールとなりました。
ここのところ女子ゴルフ界を席巻する韓国勢からまた新たなスターが誕生しましたが、それでも今大会で一番輝いた選手は渋野選手だったんじゃないかなと思うのは私だけでしょうか。
まさに勝負に勝って試合に負けたといえる4日間だったと思いますし、今後アメリカ女子ツアーでも十分に戦っていけることが証明されたと思います。
2021年は、日本ツアーを戦いつつ推薦出場でアメリカの試合にも参戦する予定という渋野選手、間違いなく大活躍してくれそうな予感です♪
といったところで今回はこのへんで。
それでは、また!