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チャン・キムが年内最終戦を制してメジャー2勝目!賞金王争いは来年へ【ゴルフ日本シリーズJTカップ】
皆さんゴルフを楽しんでいますか?
こんにちは、ライターのもーりーです。
新型コロナウイルスの影響で異例ずくめの年となった2020年。
プロゴルフ界においてその影響を一番受けてしまったのが国内男子ツアーかもしれません。
今年の国内開催試合はわずかに5試合(1月のSMBCシンガポールオープンは含まず)にとどまりました。
それでもこのわずか5試合の開催にこぎつけてくれた主催者や関係者に感謝しながら試合に臨んだ選手たちは熱いプレーを魅せてくれました。
四つ巴の大混戦を制したチャン・キムがメジャー2勝目!
2020年度の男子ツアー最終戦となった『ゴルフ日本シリーズJTカップ』(12月3~6日、東京よみうりカントリークラブ 7023ヤード パー70)。
毎年の恒例イベントですが、今年はいろいろありましたので、本当に開催されただけでもうれしい限りです。
2020年の国内男子ツアーは開催4試合とも20代の選手が優勝し、世代交代の波を感じる結果となっていましたが、2020年の締めくくりとなった今大会はベテラン、中堅による熾烈な争いとなりました。
最終日のサンデーバックナインで四つ巴の優勝争いを演じたのは岩田寛、谷原秀人、チャン・キム、大槻智春の4選手。
大槻選手は昨年のツアー初優勝以来、コンスタントに安定したプレーを披露。
岩田、谷原、チャンの3選手は言わずもがなの名プレーヤーたちです。
そんな4人のスコアは、ペアリングの組は違えど(岩田、谷原は最終組で同じペアリング)、17番ホールを終えてトータル8アンダー。
勝負の行方は東京よみうりの名物ホールである18番パー3の攻防となりました。
この18番は国内ツアー屈指の難易度を誇るショートホールで、グリーン手前に切られたカップの左サイドはノーチャンス、カップより上につけてしまえば残り1メートルのパットでも5回に1回カップインできれば御の字というくらいのアンジュレーションになっています。
そしてこの白熱の戦いを制したのがチャン・キム選手でした。
岩田、谷原、大槻選手はカップ左からのアプローチやパット、そして短いパーパットを外してボギーとしたのに対して、チャン選手だけはカップ手前からのアプローチからパーパットをしっかり決めてパーを死守。
この日一番パットのタッチが合っていなかったチャン選手だけが、最後の最後に難しいパットを決めるといのも勝負の綾というやつですね。
韓国系アメリカ人のチャン選手はこれで昨年の日本オープン以来となるメジャー2勝目。
世界でも十分に通用する飛距離を持つスケールの大きい選手ですから、近い将来はアメリカPGAツアーを主戦場にしていくかもしれませんね。
チャン選手、メジャー2勝目おめでとうございます。
ところで今大会は18番ホールで決着がついた感がありますが、私は勝負のカギとなったのはその前の17番ロングホール(パー5)だったのではないかと思います。
この17番は距離が短いため、ほとんどの選手が2オン可能なんですね。
どの選手もバーディーを計算できる中で、実は岩田、谷原、大槻の3選手はパー、チャン選手だけがここでバーディーを取って首位の3人に並んだのです。
バーディーを取れるホールで取りこぼして難しいホールで攻めざるを得なかった3人とバーディーをしっかり取って難しいホールに向かうことができたチャン選手。
この違いが勝敗を分けたのではないでしょうか……。
国内女子ツアーは英莉花サマが完全優勝で2020年を締めくくる♪
いっぽう国内女子ツアーは11月26~29日の『LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ』(宮崎カントリークラブ)で2020年の日程をすべて終えました。
この2020年最終戦で躍動したのが原英莉花選手。
初日からトップに立つと、最終日まで1度も首位を明け渡さない完全優勝。
秋の日本女子オープンに次ぐメジャー連勝となりました。
173センチの高身長から繰り出される豪快なショットに加えて、今年はパットを中心に勝負所でのミスヒットが本当に少なくなりました。
この勝負所での安定感が続くようなら2021年もツアーの中心選手として勝利を積み重ねそうですね。
そして2位に入ったのは古江彩佳選手。
ツアールーキーながら今シーズンは全選手最多となる3勝を挙げました。
プレーオフなどの競った展開も良し、首位のまま逃げ切る展開も良しと、ルーキーとは思えない抜群の安定感です。
あのキレのあるショットと安定感抜群のパットやアプローチを見る限り、私の中では賞金女王の大本命に推しますし、来年の活躍が最も楽しみな選手の一人ですね♪
賞金王、賞金女王ともに来年に持ち込み
さて男女ともに2020年国内ツアーの最終戦を終えましたが賞金王や賞金女王の名前が出てきませんよね。
実は2020年は試合数が大幅に減ったため、男女ツアーともに2020年と2021年のツアーを統合することになったのです。
ですので賞金王と賞金女王が決まるのは2021年の最終戦後ということになります。
選手たちにとっては長丁場となりますし、春先までのオフの過ごし方で明暗が色濃く別れそうです。
2020年は苦難が続きましたが、選手の皆さんにはそんな逆境を跳ね返して頑張ってほしいですし、そして来年の2021年ツアーは全試合開催、そしてギャラリー観戦が可能になることを願いたいですね。
と、そんなことを思いながら今回はこのへんで。
それでは、また!