プロゴルファー
こせきよういち
追悼コービー・ブライアント~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#157
今週の日曜日(1月26日)、「NBA(北米プロバスケットボールリーグ)」というより、アメリカスポーツ界のレジェンド、コービー・ブライアントがヘリコプターの墜落事故により不慮の死を遂げました。
あらゆるスポーツ競技のスーパースターからも一目置かれ、尊敬されていたコービー。その突然で早過ぎる死には、ゴルフ界からも悲痛な声が多数挙がっていました。
多くのトッププロが哀悼のメッセージ
冒頭の画像は97年、コービーが所属するロサンゼルス・レイカーズの当時のホーム「ザ・グレート・ウェスタン・フォーラム(通称:ザ・フォーラム)」で撮影されたもの。もちろん右がコービーで、左がタイガー・ウッズです。
97年は、21歳のタイガー・ウッズがマスターズを初制覇した、プロ転向2年目のシーズン。
一方、78年8月生まれのコービーもプロ入り2シーズン目、19歳の年です。
このように20年以上の親交があったタイガーは、コービーの突然の訃報に、「誰もがショックだろう。僕も信じられないほど悲しく、心が痛む。人の命はとてもはかない。与えられた時はいつ失われるか分からない。だから、その時その時を大事にしなければ」と、沈痛な表情でインタビューに応えていました。
ネット上には、他にも大勢のトッププロが哀悼のメッセージをシェアしています。
「世界中の皆さんとともにレジェンドと(一緒に亡くなった)彼の愛娘=ギアナ、そして同乗者の悲劇的な死を悼む。ただただ心を砕かれる思いだ。この悲しみと喪失感は言葉にならない」(フィル・ミケルソン)
「偉大な存在になれと勇気づけてくれるあなたの思い出を大切に生きていきたい」(トニー・フィナウ)
ジャスティン・トーマスはタフなショットに「コービー!」
Justin Thomas before a chip-out during the 2018 Players Championship - "Kobe!" pic.twitter.com/dcZJtE14NL
— Golf Monthly (@GolfMonthly) January 27, 2020
ツイッターには、ジャスティン・トーマスのこの動画がシェアされています。
98年の「ザ・プレーヤーズ選手権」の練習ラウンドで撮られたものですが、木々の狭い隙間を打ち抜かなければならないタフなショットの前に、トーマスはひと声「コービー!」。
勝負に際しては、どんな困難にも屈しない。そして、勝負強いコービーの姿勢をならってことなのでしょう。
このトーマスの一打も、無事成功したようです。
次は、練習ラウンドではなく、本戦で口にしてもらいたいものです。
ブルックス・ケプカはスマホ画面の壁紙に
Kobe Bryant was my HERO growing up. Even to this day he was an inspiration to the way I approached things. I woke up every day and saw this quote every time I opened my phone. His mentality motivated me not only in hard times but throughout my whole life. RIP, Kobe. pic.twitter.com/VtoYenQaYt
— Brooks Koepka (@BKoepka) January 26, 2020
ブルックス・ケプカは昨年のプレジデンツカップなど、これまで何度か、大事な試合を故障で欠場することがありました。
そのためでしょう。彼はコービーの死に対し、コービーの著書『マンバ・メンタリティ』(マンバはコービーのニックネーム)にあった言葉をスマホの壁紙に貼ってあることを明かし、そして、「毎朝、そしてスマホに目をやるたびに、コービーのこの言葉に目を通している。彼のメンタリティは、ハードな時だけでなく、日々、自分を突き動かしてくれる。コービー、安らかに」とツイートしています。
その言葉とは、ケガの手術を前に不安や後悔の思いに震えているであろうチームメイトにコービーが贈ったもので、以下のような内容です。
「術後のリハビリは長く辛いものになるだろうけど、回復の道のりの一つ一つに小さな目標を立て、それをクリアするごとに達成感を見出すこと。そうした取り組みはチームに戻ってからも役に立ち、新しい視点が得られるはずだ。そして、立ち、歩き、走れるごとに、その動き一つ一つを大切にすれば、これまで以上にハードなトレーニングもこなせるようになるだろう。手術というあなたの旅が実り多きものになりますように!」
競技種目の垣根を超え、多くのアスリートに憧憬され、尊敬されるコービー・ブライアントの逝去を、改めて悼みます。