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Nick Jagger
ゴルファーが戦うべき相手「オールドマン・パー」とは?
マスターズの創始者として、最初のグランスラマーとしても知られるとしても球聖ボビー・ジョーンズ。
しかし、彼にはある時期まで弱点がありました。
それはマッチプレーが苦手なことでした。
どうしたらマッチプレーに勝てるのか?
1923年には全米オープンに初優勝したジョーンズでしたが、同じ年、マッチプレー方式で行われた全米アマでは2回戦で敗退してしまいました。
「どうすれば、マッチプレーに勝てるのか?」と、彼は考えました。
ふと思い出したのが、1913年にイングランドからアメリカに来たハリー・バードンという名ゴルファーのことでした。
バードンは、現在のゴルファーの大半がしているオーバーラッピング・グリップの考案者でもあります(オーバーラッピング・グリップは、「バードン・グリップ」とも呼ばれています)。
バードンは各ホールのパーを相手にしていた
まだ11歳だったジョーンズは、地元のアトランタで行われたエキシビションマッチで、バードン(写真)が72、72、73、71というスコアで優勝するのを見ていました。
ボビー少年にしてみれば、4日間を平均でパープレーでラウンドすることは、信じられないことでした。
ただ彼には、バードンが目の前のゴルファーを相手にプレーしているようには映らなかったのです。
そうです。バードンは各ホールのパーという数字を相手にプレーしているように見えたことを思い出したのです。
目指すべき相手はパーおじさん
ジョーンズは突然気がつきました。
マッチプレーでも、目の前の相手ではなく、コースのパーを相手に戦えばいいのだと。
こうして彼は、各ホールのパーを「オールドマン・パー(パーおじさん)」と名付けて、それを目指すべき相手としたのです。
ジョーンズがオールドマン・パーを相手にするようになってから、苦手だったマッチプレーの成績も好転し、全米アマでも24、25年と連覇、26年は2位、そして27、28年は再び連覇という快挙を成し遂げたのです。
100切り、90切りを目指す多くのゴルファーも、とりあえず「ボギーおじさん」を相手に戦ってみたらいかがでしょう。