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10年以上のブランクを経て、ゴルフに再チャレンジするということ(50)
「発見その2~ブランコの支点を支える立ち方があった!~」の続きです。
よく言う「今日は調子が悪い」「今日は調子が良い」ですが、これの正体は“アドレス”なんですね。
アドレスが悪いがために、スイング中にアジャストしないと当たらない。
そして悪いアドレスからアジャストして球に当てるので、様々なミスショットになる。
しかし「良い立ち方」が分かっても、あるキモを押さえないと、結局はまた“今日は調子が~”になってしまうのです。
毎日打つからこそ気付けた、この良い立ち方のキモ。
それには遥か昔に出会っていたのですが、今ようやくすごい一言だったと分かったのでした。
50話の節目にふさわしい(笑)、超~すごい気づきをシェアします!
松山選手の連続写真です。
アドレスの手元が低いですね~。
腕が体側からスッと真下に伸びています。シャフトプレーン(アドレス時のシャフトの傾き)が股関節のあたりを通っています。
前回49話、ダンベル女性の写真の姿とダブりますよね。
そしてテークバックの写真です。
前傾した背筋の傾きにほぼ直角に、身体を回していますね。ちょうど8時の位置です。
私はこれに気がつくまで、胸に腕を乗せ、“肩とボールを結んだライン”にスイングプレーンをイメージしてブランコを揺らしていたように思います。
やってみていただくと分かると思うのですが、猫背で、腕を胸に乗せた状態でアドレスして、クラブを小さく左右に振ってみてください。
どうなりましたか?
フェイスを軌道に直角のまま振ろうとすると、肩やひじがジャマじゃなかったですか?
肩やひじがジャマしないように振るには、頭を振るような感じでフェイスを開閉させるしかなくないですか?
ブランコの支点を固定したまま振るには、頭を起こして胸を張り、腕を体の脇から生やすようにして手元を低く構える!
そうすれば、後はブランコを揺らすように振るだけで、フェイスは軌道に直角のままシャフトプレーンに沿って振れるんです! 頭も当然揺れません!
このアドレスのキモは!
冒頭の連続写真もそうなのですが、この写真を背筋が垂直になるように傾けて見ていただけますか?
シャフトが水平になりましたよね?
と言う事は、“真っ直ぐ立って、おへその前でグリップするとシャフトは水平になる”って事ですよね?
ここで仮にボールがおへその高さにあると仮定すると、“まっすぐ立って、シャフトが水平になるようにおへその前でグリップし、そのまま水平に身体を左右に回せばいい”と言う事ですよね?
その体制を崩さないまま、お尻を突き出すように股関節から前傾すれば、冒頭の松山選手のアドレスになります。
そうすれば、あとは身体を左右に回すだけ!
一応細かく手順です。
1.背筋を伸ばして直立し、腕を体側に付けて“気をつけ”の姿勢を取る。
2.腕を少しだけ前に出し、おへその前でグリップする。
3.そのままの姿勢で、クラブヘッド地面につくまで前傾する。
ちょっとここでイメージしてみてください。
直立して構えた時のクラブヘッドの所にボールがあると想像します。
グリップはおへそのところです。シャフトは水平です。
そのボールに対して、“まっすぐ正対している感じ”を感じられますか?
これを前傾している状態でも感じられることが大事です。
これが垂直に立ってアドレスした時と身体とクラブの関係が変わっていない証拠になります。
写真で表現すると。
こんな感じです。胸がボールに正対していますね。
そしてそれはパターでも同じ。
パターも基本は同じなんですね。
このナゾが解けた!
昔々その昔、順番に日本オープンを取り合っていた青木プロ・尾崎プロ・中島プロのAONに、倉本プロを加えてAONKとかビッグ4とか呼ばれていた時代がありました。
ゴルフをやり始めた当時、その倉本プロと坂田プロの対談記事が載っていて、その中に気になるというか理解のできないフレーズがあって、この1冊をず~っと保管してあったのですよね。
その気になる記述は、写真の赤線の部分です。
「30過ぎて始めてハンディ10になるにはどうしたらいいか」と問う坂田プロに倉本プロが答えています。
「練習と言っても、素振りですね。それも、1日に5分でいい。クラブを持って、自分のおへその高さにものを置いて、それをパーンと打つ練習。それでいいんです。それで両腕の感覚をつかめば」(週刊ゴルフダイジェスト/昭和62年12月9日号増刊より抜粋)
“はい?”
それはなぜなのか、なぜそれでいいのかとの疑問が渦巻きましたが、それについては触れられることなく対談記事は終了しています。
記事のサブタイトルが「坂田信弘が迫る 不思議ゴルファー倉本トーキング」ですから、ある意味不思議さが伝わればそれで良かったのだと思いますが、始めたばかりの私には頭から離れないフレーズとしてずっと残っていました。
でも、今はその意味が分かります。
「直立して、おへその高さに物を置いて打つ」
これを意訳すれば、
「正しく立つことは難しい。立ち方、構え方が悪くてミスになっているのに、きっとアマチュアの皆さんは振り方、打ち方が悪いのだと思って間違った工夫をしてしまいます。そうして迷路に迷い込み、上達の道を自ら閉ざしてしまいます。ですので、まずは正しく構えやすい直立姿勢でへその高さに置いた物を打ってください。その時の腕や身体の動かし方は考えず自然の動きに任せておけば大丈夫です。これが上手く打てるようになったら、そのまま今度は地面にあるボールに正対するまで前傾してください。これが正しいアドレスであり、正しいゴルフスイングなのです」
そう、私は約500日の自宅練習でこの時倉本プロが言わんとしたことに自力で到達したのですが、“なんだ、ここに書いてあったじゃん!”です^^;
大昔から、ゴルフのキモを読んでいたのですね~。
でも、その意味を理解できませんでした。
いや、理解できるまで実践していませんでした。
あの時から素直にこれを実践していたら、きっとすぐに上手くなっていたでしょうね。
まだ20代の若き肉体で……。
くう~っ。残念!
追伸
あ、そうそう。
去年の秋のラウンド時、ショートホール(パー3)でとんでもなく先っぽに当たるひどいショットを打ったのですが、その時足下を見るとこのように惨状が繰り広げられていました。
● ←ティ
( )←ターフ跡
私のようにお腹の出ている方は、猫背で構えるといろいろなお肉の上に腕が乗ってしまって、結果、ものすごくボールから離れたアドレスになってしまいます。
感覚としては、“お肉を両腕で挟み込む”感じです。
お肉は練習器具です!笑(ボールをひじで挟んで練習する器具がありましたよね!?)
ちなみに現在の私は103キロですので、各自の肥満度に応じて調整してくださいませ!笑