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カラダにやさしくゴルフも簡単!クラブ5本セッティング

ゴルフ歴20年ともなれば、ゴルフ肘に悩むゴルファーが一定数いることでしょう。腰痛もしかり。

私もついに我慢できない痛みに襲われました。

ゴルフを辞めるという選択肢もありましたが、軽くて柔らかいシャフトで誤魔化しながらもゴルフしたいっ!

……ということで、レディースクラブを含むたった5本で『お試しラウンド』をしてみたところ、頭脳プレーを強いられるせいか、スコアはまとまるし、たった5本でもゴルフになるのが妙に楽しい!

そこで、ちゃんと選んでみました。

誰もが予備軍! 腰痛&肘痛対策のクラブ5本セッティングです。

打感の良いドライバーなら肘に響かない

ドライバーは都内を駆けずり回って、試打を重ねました。

肘のために柔らかく、腰のために軽いシャフトへとスペックダウンさせ、身体にやさしい打感を求めて数十モデルを打ち比べてみたところ、『BALDO 420』と『RODDIO 385』が候補に残りました。

ところが違う日に別の工房でBALDOを打ってみると、思ったほど柔らかく感じません。

打感は音で変わるともいわれますので、試打室の違い、音響の違いが出たのかもしれません。

結果、合格したのは『RODDIO 385S』(コンパクトドライバー・ミッドバック)でした。

重厚ながら肘に響かない打感は、“ミスヒットしなければ”まったく痛みを感じません。ティーアップしているのでダフる心配もなく、結構、思い切り打てます。

これまでシャフトは『バシレウス・レジーロ2』のXを使っていましたが、Sにすることで切り返しの痛みも減りました。

球を拾いやすくて軽い打感のユーティリティを選択

肘痛持ちにとって、地面から打つクラブは危険です。

無理をしたくないので軽く打ってポーンと飛んでくれるユーティリティクラブを求めていました。

ダウンブロー厳禁ですから、払い打ちしやすいウッド形状ながら、ラフからの抜けも良さそうな小さめのヘッド、弾きが強くて球離れの速いフェース、求める要素同士がケンカしてしまい、現役モデルではなかなか見つかりません。

そもそもバッグには14本入れられるので、クラブそれぞれの役割が細分化しています。

5本しか選ばないという制限の中では、あれもこれもと1本のクラブに求め過ぎかもしれません。

しかし、オークションサイトで見つけた14年も前のキャロウェイ『HEAVENWOOD』が、すべてのニーズを満たしてくれました。

肉薄でホーゼルもなく、低重心だからトップもしにくい(最も肘によくないのがトップするミス)。

『ATTAS』のフェアウェイウッド用シャフト(SR)を挿して柔らかめに仕上げました。最高です。

インパクトを点で感じる、吸い付かない打感がいい

肘痛にはアイアンが最も危険なクラブです。ダウンブローなんてとんでもない、トップボールも打ちたくない、一番「ビシッ」と打ちたいクラブなのに、それが許されません。

キャビティタイプでワイドソールを選べばよいのかと思っていましたが、逆に打感が硬くなってしまうものが多く、クラフトマンに相談してみると「柔らかさを求めるなら軟鉄鍛造しかないのでは?」との答え。

しかし、軟鉄鍛造アイアンは打ち込まないと良いショットが生まれにくく、この場合は適さないのです。

見つけたのは、軟鉄鍛造にカップフェース、その上バックフェースに振動を吸収するエストラマーを装着している キャロウェイ『APEX CF16』でした。

これはインパクトが点にしか感じられず、軽妙そのものです。掌に残る感触のなんと繊細なこと。肘には何も伝わりません。

唯一、下目でヒットするとかなり響きます。走り過ぎるシャフトを選ぶと、ヘッドが返ってトップになりやすいので、その点だけ気をつけます。

シャフトは『RODDIO』の最軽量のものを2番手ずらしで柔らかくしてあります。

芝から、砂から、水から、どこからでも打てるウェッジ

花道、バンカー、ラフ、裸地、ウォーターハザード、100ヤード以内のすべてがこの1本にかかっています。

「フルショットでもバンカーショットでも、場合によってはロブショットっぽいこともできるウェッジを」とFUSO DREAMさんにお願いして、姫路の研磨職人・田淵正敏氏に特別な1本を削ってもらいました。

とても扱いやすそうなグラインドが施されています。

ヘッドだけで2万円しますが、1本だけの勝負ウェッジですからそこは惜しみません。

刻印オーダーも自由です。わかる人にはわかるゴルフ漫画、『風の大地』に登場するキャディの名前、“リリィ”を刻んでもらいました。

5本セッティング、遊びのゴルフの象徴です。

ウェッジのヘッドは重いので、シャフトをかなり軽くしないとテイクバック始動時、肘に違和感が走ります。

打ち込まざるを得ない状況も多いので、カーボンシャフトにしたほうが絶対に良いと思います。

これには粘りの出るボロンを使用した『バシレウスBiZ』を挿しています。

『BUCHIウェッジ』は、「カシュッ」という乾いた音とともに柔らかな感触が伝わってきます。

肘にやさしい打感でオススメです。

総重量とバランスを徹底的に打ち比べて選んだパター

腰痛がひどいとシャフトの長さにこだわる必要がありますが、私はまだそこまでではなく、33インチでも構えることができます。

ショルダー・ストロークではないので、重いヘッドだとテイクバックで肘に痛みが走ることがあります。最近は重いパターばかりなので、古いモデルを手に入れました。

テイクバックで痛みがなく、かといって打ち急いだり、軌道がブレたりしないギリギリの重量感、シャフトの長さやグリップにも気を使って調整して、これしかない! というほどスムーズにストロークができるパターに仕上がりました。

ある日、『BENOCK』の奥田社長にアドバイスを受ける機会があったのですが、「距離感だけに集中できること、それがよいパターの条件です」と言われました。

ロングパットも、ショートパットも、方向性に不安のあるパターは、いますぐやめたほうがいい・・・らしいです。

あれほど鍛えているプロと、同じクラブで大丈夫?

身体も大きい、手も大きい、力もあるしバネもある、そんなプロたちにとって、ゴルフクラブはどれほど軽く、柔らかく感じているのでしょう。

日夜努力し鍛えまくっているプロと、「明日からダイエット」が合言葉の自分とでは、使うクラブは違って当然です。

肘痛や腰痛があろうがなかろうが、カラダにやさしいクラブを選ぶことは、長くゴルフを楽しむには大事なこと。

最近は軽いボールも発売されていて、低ヘッドスピードのゴルファーが使うと飛距離が伸びるそうですね。

いきなりセッティングを変えるのは抵抗があると思いますが、今はオークションなどで安価に1本だけ手に入れることもできる時代です。

試しに、軽くて柔らかいクラブを使ってみたら、ゴルフが変わるかもしれないですよ!