ライフスタイル
野村タケオ
ゴルフマン【第54話】寸止めパット
木曜日のお楽しみ、ゴルフマンの第54話です。
あとひと転がりで入るパットって悔しいですよね〜。
目次
【第54話】寸止めパット
ドライバーがぶっ飛べば気持ちが良いし、アイアンがビターっ寄ったりしたらこれまた最高に気持ちいい。
しかしですよ、その後のパットが入らなければなんにもならんのですよ。
よく言われてることですが、ゴルフってのは250ヤードのドライバーショットも、たった30センチのパットも同じ一打なわけです。
ティショットはフェアウェイど真ん中、セカンドショットもしっかりとグリーンオン、でも3パットでボギーなんてよくある話ですよね。
しかしパットって本番ではなぜあんなに難しいのでしょうか?
家の練習マットとか、朝の練習場とかでは1メートルちょいの真っ直ぐのパットなんてポコポコ入るのに、それがいざラウンドとなると、とたんに入らなくなるじゃないっすか。
真っ直ぐ打てばいいだけのパットなのに、それができなくなる・・・。
それを外したって命を取られるわけでも、多額の罰金を取られるわけでもないのに「入れなきゃ」とか「入れたい」って思った途端に手の動きとかがおかしくなっちゃうんですよね。
練習マットの時のようにな〜んも考えずにパコッと打てば入ると思うんだけど、それができないんだよな〜。
パンチが入っちゃって大オーバーしたり、引っ掛けたり、手が縮こまってショートしたり・・・それがバーディパットとか、大事なパーパットとかになればなるほど、ちゃんと打てなくなっちゃう。
カップをのぞいて止まった「あと数ミリで入るのに〜」なんてパットの時には「風吹いてくれ〜」とか「フンコロガシが来て転がしてくれ〜」とか思っちゃうのですが、ルール上の時間ギリギリまで待っても、今までの経験上入ることはほとんどないっすね。
当然フンコロガシも来てくれません(笑)。
僕たちアマチュアは遊びでゴルフをやってるわけだから、ボールがギリギリで止まっちゃても人生に大きな影響はないわけですが、プロゴルファーとなるとそうはいかない。
1メートルのパットでも、それを外すと1000万くらいがパーになっちゃうことだってあるし、そのパットに予選突破やシード権がかかってることだってある。
予選に落ちれば収入はゼロだし(っていうか赤字だし)、シード権を落としたりしたら来年の仕事場がなくなっちゃうことだってある。
その1メートルに本当に人生がかかっちゃってる事があるわけですよ。
そりゃイップスにもなるよね〜って思います。
僕がもしそんなパットばっか打ってたら、確実にイップスになると思うし、ゴルフ自体楽しめなくなっちゃうかもしれない。
いや〜プロゴルファーって大変な仕事だな〜って思います。
1メートルのパット外しても「曲がるんか〜い」とか言ってられるアマチュアで良かったな〜。