ライフスタイル
アビ
状況別コースマネジメント ティーショット編
ゴルフの醍醐味の1つが“会心の”ドライバーショットであることは否定しません。
しかし、いつどこで来るのかわからない、「今日イチショット」を目指して、毎回ドライバーをフルショットし続けるのはやめにして、ティーショットの段階からスコアにこだわったゴルフをしてみませんか?
ゴルフはミスのスポーツ
ゴルフはミスするスポーツです。
そのミスを最小限に食い止めることがスコアをまとめるコツです。
では、バッグに入っている14本のクラブの中で、最もミスの度合いが大きいものはなんでしょう。
答えは、間違いなく最も飛距離の出るドライバーです。
完璧なショットを続けられるのであれば必要ないのかもしれませんが、ある程度ミスをする前提で、ミスするとしたらどっち(手前? 奥? 左? 右?)かなど、事前にある程度想定をしながら進めていく必要があります。
ティーショットを打つ前にグリーンから逆算してみよう
たいていのゴルフ練習場には、距離表示の看板がありますし、その距離に向かって練習をしていることだと思います。
実際のコースでもその距離を使わない手はありません。
1ヤードでも遠くへ飛ばしたいと思うのはわからなくもありませんが、スコアのことを考えると、自分が得意な距離(いつも練習している距離)をあえて残すほうが、確実です。
あなたの平均飛距離がドライバーだと240ヤード、当たれば250ヤードで、スプーンだと220ヤード飛ぶとします。
また50~60ヤードのちょっとした加減が必要なアプローチはちょっと苦手で、ウェッジでフルショットできる80ヤード以上のほうが得意だと認識しているとします。
仮に300ヤード前後の短いミドルホール(パー4)を迎えて、ティーショットで迷うことなくドライバーを持つのは、良いスコアを出すことにとって得策かどうか。
ちょっと考えれば答えは出てるのに、これができないゴルファーって多いですよね。
これは、パー5の2打目にも同じことが言えます。
ティーショットが上手くいってボールがフェアウェイにあるからと言って、スプーン(3番ウッド)で少しでもグリーンに近付けよう、あわよくば2オンを目指そう、というのも否定はしませんが、得意距離を残すという選択肢は常に残しておくべき攻め方ですね。
OB・池を避けよう
アベレージゴルファーだと、ティーショットでの最大の目的は、OBや池を避けることになるかもしれません。
左サイドはOBで、右サイドはセーフというホールがあるとします。
この場合、「左には打たないぞ」と思ってティーショットを打とうとしますが、この考え方はやめたほうが良いと思っています。
なぜなら、人間の脳は意識した方向に向かう傾向にあるので、左を打たないという意識そのものが左を気にしてしまうことにつながるのです。
そのため、普段はスライスしか出ないのに、いきなりフックボールが出てしまってOBへ一直線……という結果になってしまうでしょう。
「左に打たない」ではなく、「右サイドに打つ」こう考えるだけで、ティーショットの成功率は確実に上がります。
ドライバーを持たないことも勇気
「どうせミスするならドライバーで……」
この考え方もわからなくはありません。
しかし、ドライバーとフェアウェイウッド・アイアンでは、ミスの種類がまったく違います。
ドライバーのミスは基本的に挽回不可能なミス(OB)になってしまいますが、フェアウェイウッドやアイアンのミスは、左右に大きく曲げたとしてもOBゾーンまで行かないこともありますし、チョロしてしまっても2打目が打てる場所にあります。
ティーショットでドライバーを持たないのは、逃げでも、守りでもありません。
むしろ、自分の得意距離から逆算した「攻め」です。
同伴者の目も気になるかもしれませんが、ドライバーを持たない勇気を持つことが、ベストスコア更新の近道になるかもしれません。