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http://www.golf.com/extra-spin/2017/09/05/watch-phil-mickelsons-has-hilarious-interaction-young-fan

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こせきよういち

ギャラリーとの交流でも魅せるミケルソン ~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み #38

米ツアーの年間王者を決めるプレーオフシリーズ(全4戦)の第2戦=デル・テクノロジーズ選手権で、心がちょっと“ほっこり”するエピソードがありました。

主役はフィル・ミケルソン。

プレーの好不調に関係なく、いつも笑顔でファンサービスに応じ、ラウンド中もギャラリーを楽しませてくれるフィルが、プレー中に小さな少年との間で交わした会話が世界的な評判になりました。

「ライリー、いつでも僕のキャディーができるよ」

このエピソードは、デル・テクノロジーズ選手権のプロアマ戦でのこと。

ミケルソンのボールはフェアウェイ左サイド、ギャラリーロープに近いラフのなかでした。

ファンとの交流を大切にするフィルは、前のグリーンが空くのを待つ間、近くで観戦する少年=ライリー君に言葉をかけました。

「君ならここからグリーンを狙う? それとも、レイアップ?」

するとライリー君は、取りようでは「無遠慮」とも「皮肉」とも受け取られることを無邪気に返したのです。

「3番ウッドで260ヤード飛ばせるなら、たぶん狙いますね」

これには周囲の大人たちが大笑い。

そして、フィルはライリー君のアドバイス通り3番ウッドでグリーンを狙うと、いい結果だったのでしょう。

去り際にライリー君のほうを振り向き、

「ライリー、いつでも僕のキャディができるよ」と言ったのでした。

ファンならご存じでしょう。

フィルは今夏、長年の相棒だった「ボーンズ」ことジム・マッケイとのキャディ契約を解消。

現在は弟のティムにバッグを担いでもらっていますが、これは一時的な処置で、フィルは新しいキャディを探していると言われています。

そうした背景があるので、この会話はよりユーモラスなのです。

それにしても、憧れのトッププロが自分にアドバイスを求め、そしてそれを実行してくれたのですから、ライリー君にはとても誇らしい、一生の思い出になったことでしょう。

トッププロとファンの素敵な交流シーンです。

「彼がノーチャンスと言うからさ」

フィルとギャラリーとの交流。

次は、2014年マスターズの練習ラウンドでのことです。

フィルのギャンブル(ベット、ニギリ)好きは有名で、練習ラウンドでは必ずと言っていいほど、一緒に回るプレーヤーと“ニギリ”をしています。

この日のフィルは、リッキー・ファウラー、ダスティン・ジョンソン、ジェイソン・ダフナーとのラウンドでした。

6番パー3で、フィルはティショットをグリーンオーバーさせてしまいました。

ボールのもとに歩み寄ると、近くに座って観戦していたギャラリー(マスターズでは「パトロン」と呼称)のひとりがフィルに声をかけました。

「こう言い放ったんだ。『これをグリーンに乗せて、パーをセーブするのはノーチャンスだ。(悪態気味に)%&◆#●$▽@●~*!』って」(フィル)

でも、フィルにとってはそれほど難しいライではありませんでした。

そこで彼はそのギャラリーに対し、パーセーブができるかどうかで1ドルのベットを提案したのです。

そして放ったアプローチは、見事にピン下2メートル余りの上りのストレートラインに着けたのですが、次のパットをミス。

結果、そのギャラリーに1ドルを支払うことに。

ところが、間の悪いことに、そのときフィルは現金の持ち合わせがありませんでした。

そのためにダフナーのキャディからお金を借りることになったのでした。

ショートパットのミスで何度も涙をのんできたフィル。こんなとこでも……。

「あそこからバーディを取れると思ったんだけど」

同じ2014年の8月、プレーオフシリーズ初戦のザ・バークレイズの3日目。

フィルはスコアが振るわず、いわゆるセカンドカット(予選通過者が79人以上いる場合に実施される、第3ラウンドのあとの予選落ち)となるポジションにいることが分かると、18番ホールのラフ、林のなかから第2打を打つ前に、ギャラリーのひとりにベットを持ち掛けたのでした。

「それは、わずか20ドルの、4対1のベットだよ。僕がバーディを奪ったら5ドルもらえ、パーなら分け、ボギーなら僕が(20ドル)支払う」(フィル)

ところが、フィルはそのタフな第2打を放つと、思ったショットではなかったのでしょう、ボールの行方を見届けることなくギャラリーに歩み寄り、キャッシュを差し出したのでした。

日本ではギャラリーとの現金のやり取りはもちろんできませんが、サインボールを掛けてのベットなんかで楽しませてくれるトッププロが現れないものでしょうか。