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GEW女子部
脱おやじスポーツ宣言【インタビュー】鹿沼グループ 荒川磨理さん
社員約180名鹿沼グループは『「また来たい」と思ってもらえるゴルフ場を目指して』をビジョンに掲げ、鹿沼CC、鹿沼72 CC、富士御殿場GC、栃木ヶ丘GCの計4コースを経営している。
今回は、グループ内のゴルフ場と横断的に関わっている、本部の荒川磨理さんを直撃。育児休暇後の奮闘や若手を育てていく中での想いをインタビューしました!
育休からの復帰第一号!若手から憧れられる先輩になりたい
―いきなりですが、ゴルフ場にも育休制度があるんですね(驚)
「ゴルフ場ではほとんどの女性が出産を機に辞めてしまうので、社員として復帰したのは、わたしが第一号だと思います。
当時、ゴルフ場って朝早くて、土日も出勤だから、子育てしながら働くのは難しいと言われていました。
わたしは接客業が楽しいと感じていたので、ゴルフ場に戻りたかったのですが、社長の配慮もあり、本部で復職したんです」
―荒川さんのあとに続く女性が何人かいるわけですね?
「はい。お陰さまで、会社の仕組みも改善されて、戻りたいと思える会社になってきたと思います。
今はゴルフ場で働いていた人が同じゴルフ場に復帰することもありますよ。
わたしが入社した当時は週1日しか休みがありませんでしたが、4週8休制になり、年間休日が105日となったので、子育てをしながらでも、ゴルフ場で働きやすくなってきました」
―復職当初、戸惑いはありませんでしたか?
「最初は辞めたかったです(苦笑)。
休む前はチーフだったのですが、一般社員として復帰したので、周りの対応が全然違ったんですよ。
唯一の女性ということもあってか、言葉の端々に見下されてる感があったり、話しかけても無視されたり‥‥」
育休からの復帰第一号!若手から憧れられる先輩になりたい
―特にゴルフ場って古い体質が残っていそう‥‥。
「お茶は女が汲むもんだとかね。
お客さまでも、ゴルフ場で電話に出たら、『女じゃダメだ、男を出せ』って怒られたり。
その時は周りに人がいなくて、ボイスチェンジャーが欲しかった(笑)」
―どうやって乗り切った?
「売店のスタッフに対応してもらって事なきを得たのですが、わたしの方が対応の知識があるのに、女だからという理由で取り合ってもらえなかったのが悔しくて、今でも覚えています。
それから、本部は年配で定年待ちの役職がついている人だらけだったので、完全に下っ端扱いでしたね。
当時、復帰して半年働くとお祝い金が出たので、それまでは頑張ろうって割り切って、なんとか乗り越えました」
―今は楽しめていますか?
「当時の人たちはもう定年を迎えていますし、経営企画室と兼務にしてもらったので、関わる人も増え、楽しく働いています。
最近は20代の若手が4割ぐらいいますから、新しい風が入ってきていると思います」
―安心しました。
若者とともに
―では、現在はどのようなお仕事をされているのでしょうか。
「『ごるふぁみふぇすた』等イベントの運営や、覆面調査の結果分析など多岐にわたります。最近は『若プロ』の事務局をしています」
―『若プロ』って?
「若手社員プロジェクトの略で2014年に、当時30歳以下の正社員の人たちに声をかけ、手を挙げてくれたメンバーで活動しています。
あと10年、15年先を考えたときに、鹿沼グループの中心になっていくメンバーだと思うので、このプロジェクトを通じて成長して欲しいという想いもあり、立ち上げました」
―具体的には、どんな活動をするのでしょうか。
「社内の笑顔を増やすにはどうすればいいか、チームで議論してもらい、実際に動いてもらうところまでやりました。
具体的には、今まで行ったことのない部署で働いたり、ゴルフ場対抗のクイズ大会を企画したり。夏にはバドミントン大会を実施予定です」
―その中で、荒川さんの役割は?
「わたしは事務局なので、サポーター的な役割です。
上司とのスケジュール調整や進行管理、アドバイスをしながら関わっています」
―若手社員とのコミュニケーションはスムーズに進みますか?
「もどかしさはありますよ。ほうれんそう(報告・連絡・相談)がなかったり、つい『最近の若い子は』って台詞を言っちゃう(笑)。
多分わたしたちも言われていたんでしょうけど、同世代だと、何かお願いした時に+αが返ってくるけど、若い子のほとんどが、お願いしたものだけしか返ってこない。
先読みする力は経験によって培われるのかなって思います」
―リードしていくのは大変そうですが‥‥。
「最近は、自分の仕事をするのは当たり前で、若い子を育てるのが仕事だと思っています。
それに、若い子たちと触れ合えるのはすごくイイ事だと思うんです。
今では『若プロ』のメンバーが、いろんな相談をしにきてくれるんです。
一番嬉しかったのは、結婚することを直接連絡してきてくれたことですね」
―成長する姿を見るのも嬉しい?
「はい。最初は面識のなかったメンバーが、プロジェクトを通じて仲良くなっていき、仲間や信頼関係が生まれていったのは本当に嬉しかったです。
今後のことを考えると、横のつながりってすごく大事だと思うので。
みんなそれぞれに成長していて、わたし自身も『若プロ』を通じて成長できたと思います」
―では最後に、荒川さんが目指す姿を教えてください。
「若い子たちから、笑顔がステキとか、こういう先輩になりたいと憧れられる存在になりたいです。
それから、今7歳の娘が母親の姿を見て、かっこいいと思ってくれるようなお母さんになりたい」
【今回のインタビュー】
鹿沼グループ 本部チーフ 荒川磨理さん
栃木県栃木市出身。水泳インストラクター経験後、栃木ヶ丘ゴルフ倶楽部に勤務。
総務経理を約10 年勤め、出産、育児休暇を経て、2009 年、職場に復帰。
その際に本部へ異動し、会員部で会員の入退会管理等を行う。
現在は経営企画室と兼務で、「ごるふぁみふぇすた」等、社内外のイベント運営等にも携わっている。