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るん
妄想がくれたたからもの~私がゴルフにはまったデイとスピースのエピソード
はじめまして! Gridgeライターのるんです。
今回が初めての投稿となりますので、まずは自己紹介を兼ねて、私とゴルフを引き寄せた運命の出会いからお話させていただければと思います。
2015年マスターズとのひょんな出会い
なにげなくテレビをつけたら目に飛び込んできたゴルフ中継。今までなら特に目を止めることもなく、すぐにチャンネルを切り替えていたはずのゴルフ中継。
しかし、そのとき私の目を釘付けにしたのは……。
舞台はちょうどサンデーバックナイン。世界のトップ選手が繰り広げる息の詰まるようなスーパーショットのオンパレード。アーメンコーナーで巻き起こる数々のドラマ。選手と選手を見守るパトロンが織り成す一体感。そしていつまでも心地よく耳に残るオーガスタのメロディー。
選手もルールも知らない、ゴルフとは一切無縁だったはずの私の心は、このときすでに完全に奪われていたのかもしれない。
2015年マスターズと言えば、ジョーダン・スピースが最少スコアタイで優勝を飾った大会であり、記憶に残っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
たまたま目にしたテレビ中継が、その後私の人生に多大な影響を与えることになるとは、そのときの私にはまったく想像もできませんでした。
しかし、今思えば、この日がすべての始まりでした。
出会いとは不思議なもの。私はついに出会ってしまったのです。そして、この出会いから私がゴルフの虜(とりこ)になるまでに時間はかかりませんでした。
出会いからもうすぐ4年、その間にゴルフに関わるたくさんの出来事がありましたが、その中で特に大きなきっかけとなった2つのエピソードをご紹介させていただきます。
捨てられた一本の魔法の杖
マスターズに魅せられてからというもの、頭の中は四六時中ゴルフだらけ。
気になった選手をとにかく追いかける日々。生い立ちや練習法など選手にまつわる情報を読みあさっていくうちに、ふと、「私もボールが打ってみたい!」と思い立ったように向かった先は近所の打ちっ放し。
勝手もわからないまま、迷い込んだ猫のように練習場内をうろうろしていると、ゴミ箱に一本の古いサンドウェッジが捨てられているのを発見。
スタッフの方に断り、はじめてのゴルフクラブを手にする。誠に身勝手にもその時私の脳裏に浮かんだのは、幼少期のジェイソン・デイ 。
「この一本が私の人生を大きく変えることになるかもしれない」と妄想劇場の幕開けとなる。
以下、ジェイソン・デイのエピソードです。
貧しい家庭に生まれた3歳のジェイソンは、近所のゴミ捨て場から1本の3番アイアンを拾う。
自分の背丈よりも長いそのクラブで打つ姿、暇さえあれば庭でクラブを振る姿を見た父親が、「彼はいつかゴルフのチャンピオンになる」と確信。
経済的に苦しい中で父親は、質屋でゴルフクラブのフルセットを購入、ジュニアメンバーに入れ、ゴルフができる環境を与える。ジェイソンは家族の犠牲の上でゴルフができていると常に家族に感謝しながら練習に励む。
しかし、ジェイソンが12歳の時、父親が突然倒れ、余命数ヶ月と知らされる。家計の負担になると思ったジェイソンはゴルフをぱたりと辞めてしまう。
目標を失いかけたジェイソンだったが、母親は亡き父に代わり子供の夢の実現のため、家を抵当に入れてなんとかゴルフで有名な高校へ入学させる。
そこで周囲との生活レベルの違いに苦しみ、一時は不良の道に進みかけたジェイソンだったが、自分のためにすべてを犠牲にして支えてくれた家族のため、再び懸命に練習に励む。
そして真の優しさと強さを兼ね備えた一流のプロゴルファーとしてのし上がる。
運命のゴルフイベント
とある女性誌を読んでいると、女性限定ゴルフコンペの募集を見つける。当時、コンペどころかラウンドすら未経験。
18ホールストロークプレー、新ペリア方式……すべてが初めて耳にする言葉たち。
わからな過ぎたことで、逆に恐れることも躊躇することもなかったのかもしれない。
当たればラウンドができる! そんなお気楽モードで無謀にも応募。そして運良く当選してしまう。
コンペ当日、行ってみたはいいものの、受付からその後の流れも一切わからない私。
マスター室がわからず集合場所にもたどり着けずに放送で呼び出される始末(当時の関係者の皆様、大変ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした)。
そんな中で迎えたイベントホール。150ヤードパー3。藤田光里プロとニアピン対決!(緊張のため前後のことはまったく記憶にありません)
キャディさんに渡されるがまま、ほとんど打ったこともないぴかぴかの5番ウッドを手に恐る恐るティーグラウンドへ。
考える余裕もないまま無我夢中で打ったボールは、転がりながらも奇跡的にグリーンオン。安堵感と感動で胸がいっぱいの興奮状態の中、藤田プロが軽くアイアンで放ったボールは、高い弾道を描き見事にピンハイへ。
その目の前で見せられた華麗なショットに、またしても、とあるエピソードが頭をよぎる(度重なる妄想をお許しください)。
以下、先ほども登場したジョーダン・スピースのエピソードです。
スピースが衝撃的な2つの出来事に遭遇したのは、彼が7歳のときだった。
ダラスで開かれる米ツアーの大会、バイロン・ネルソン選手権の観戦に行ったスピース父子3人は、パー3の2番のグリーン奥の芝の上に座っていた。すると、フィル・ミケルソンのティショットがグリーンをオーバーしてスピースのすぐそばに飛んできた。
「ショットの邪魔になるなら息子たちをどかしましょうか?」と父親が尋ねると、ミケルソンはスピース少年に「じっとしていられるかい?」。スピースが「イエス」と答えると、ミケルソンは「それなら、そのまま座っていていいよ」と言い、スピースの至近距離から見事に寄せてパーセーブ。ミケルソンは再びスピースに近寄ってきて「じっとしていてくれて、ありがとう」と言ったそうだ。
「ジョーダンは、まるで雷に打たれたような顔をしていた」と父親が振り返ったこの出来事こそが、スピースをプロゴルファーへ、スタープレーヤーへ、世界一へと駆り立てる発端になった。
https://toyokeizai.net/articles/-/97688?page=2
妄想は幸せを運ぶ青い鳥
ジェイソン・デイや、ジョーダン・スピース、今回は取り上げてませんが、そのほかたくさんの選手のさまざまなエピソードに何度も心を打たれました。
そして、彼らがトーナメントで輝く度にそのエピソードを思い出しては涙し、同時にゴルフへの想いもどんどん深まっていったように思います。
このような勝手な妄想を含む経緯を経て、気づけば立派なゴルフバカへと成長することができました。
今では立ち止まればアドレスを取り、物を持てばスイングプレーンの確認、視聴番組はゴルフネットワークのみ。
そのため天気予報がわからず、素振り用を兼ねて折り畳み傘を持ち歩く日々。
周囲からは一体どこへ向かっているのかと心配される今日この頃ですが、心から好きと言える趣味を手に入れることができた今、私は人生で一番幸せです。
探そうとしてなかなか出会えないのが趣味。趣味がある生活って本当に楽しいです。
さて、待ちに待ったマスターズトーナメントが開幕しました。オーガスタナショナルにはマスターズ出場の切符を手にした世界のトップ選手が一堂に集結。そんな選手たちを待ちわびたように咲き乱れ、華やかに出迎えるアゼリアの花たち。
今年はどんなドラマが私たちを楽しませてくれるのでしょうか。パー3コンテストからテンションマックスの私ですが、皆さんのお役に立て、楽しんでいただけるような情報を随時発信していきたいと思います。
引き続きどうぞよろしくお願いします。