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10年以上のブランクを経て、ゴルフに再チャレンジするということ(60)

“「球の先でフルパワー・フルスピード」これだけ考えて振ればいい。あとは自然に、すべて整う”

突然振ってきたその言葉の、具体的な生かし方が見えて以来、毎日パターだけを練習した。

ずっとやってきた、スポンジボールでの練習は封印。

早く練習場で試したかったが、仕事も忙しい時期になり家練で精一杯。

毎日ほんの3~10発程度。

ショットに通じる正しいアドレスと、3:7で振る感覚を出せたら即終了。

そんな練習に意味はあるのか?

なぜずっと続けてきたスポンジボールでの練習を封印したのか?

いろいろあってしばらく書けなかったので…ちょっとここまでを振り返りつつ。

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ゴルフに復帰してから約1年半もの間、毎日欠かさず練習して来たこのスポンジボールでの自宅練習。

最初はまともに当たらず、やがて右に左にトップにダフり、おまけにシャンク…。

やがてアドレスの大切さに気がつき、シンプルなスイングイメージも手に入れ、ちょっとのことで大きく曲がるこのスポンジボールが目標に集まるようになってきた。

でも野外の練習場で打つと、キューッと左に曲がるボールが出る。

あれこれ工夫して、練習場では絶好調! そしてコースに出る。

すると…全部が全部、左に大きく曲がる。

夏のラウンドでは、どフック一辺倒で後半のハーフを回ってみたが、あまりにも曲がり幅が大き過ぎて通用しないホールが出てくる。

“だめだ…。何かを変えよう”

そう思って挑戦し始めたL字パターでのパッティング練習が、スポンジボール練習の欠点を教えてくれた。

スポンジボールの功罪とは?

コースボールは、重さ約46グラム。

対するスポンジボールは、約1グラム。

スポンジボールはその軽さ故に前進力はないが、スピンは良く掛かる。

そのためクラブの軌道やフェイスの向きを、敏感に伝えてくれる。

“これが上手く打てたらコースでも上手く打てる!”と信じて練習してきた。

スポンジとコースボールで、曲がり方の表現力に関しては大きな違いを感じない。

腹立たしいほどに、スケールダウンした環境の中で良く曲がってくれる。

しかしL字パターで両方を転がしてみると、コースボールだけがすごく左右にブレる。

そして見つけた3:7のバランスでの振り。

これだけで左右のブレは3分の1に小さくなった。

今までは、バイブルに従ってバカ正直に振り子のように振り、ボールを加速状態で打ち抜いていなかった。

加速状態でボールをとらえれば、クラブの芯が大きくなったのと同じ効果がある。

スポンジを打っている時も、おそらく芯は外しまくっていたことだろうが、ボールの軽さ故にフェイス向きに影響を与えていなかった。

加速していない、いやむしろ減速気味でのインパクトでも、フェイスの向きに忠実に球は出て行った。

しかし、コースボールは46倍の重さがある。

芯を外せば、ボールの重さに負けてフェイスは簡単に開閉してしまう。

それでも、加速状態でボールに当たれば当たり負けの度合いも少なくなるが、減速状態でのインパクトでは大きく当たり負けしてしまう。

L字パターでコースボールを転がすと、この辺りの感覚がすごく分かる。

減速しながら当たると、真っすぐ転がるのは正にまぐれでしかない。

しかし加速状態で当たると、ネックと芯が協力して平行にボールを押していってくれるような感覚で、方向性は安定する。

この重さがないことの問題点を分かって練習していれば良かったのだが、見事にそこにはまり込んでいた訳だ。

そして3ヶ月ぶりに練習場へ。

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考えるのはこの2ポイント。

1.L字パターと同じようにアドレスする(スポンジ練習で発見したマイセオリー通り)
2.3:7のバランスで振る(バックスイング3、ダウンからフィニッシュまで7のバランス)

サンドウェッジで打ち始め、やがてフルショットへ(このところパターしかやってなかったが、3ヶ月振りでもちゃんと当たった。アドレスと振りのバランスを、ショットと同じにする意識で練習して来た成果♪)。

80ヤードのグリーンに届くように。

パターとは違って、久しぶりのフルスイングで3:7を表現するのは意外にしんどい。

でもようやく届いてきた(ゴルフは飛ばしじゃないと言われても、サンドウェッジで80ヤードは死守!笑)

8番、5番と番手を上げ、5Wを経ていよいよドライバーへ。

アイアンも5Wも、右に出て行った分左に戻ってくる、安心して見ていられるドロー。

そしてドライバーは、右に出たまま真っすぐに飛んで行く!

右に出てから右に曲がる、プッシュスライスも!

ゴルフを再開して約1年と9ヶ月。

ちゃんと飛距離の出る球で、ようやく右に曲がった!

これなら、球の位置やクラブの工夫で使える球になりそう。

正直何発かはどフックも出たがその訳はすぐに分かり、次の球は修正ができた。

左に曲がるのは、3:7の意識が薄れて振り子の様に振ってしまった時と、3:7の7をインパクトまでに使い果たして叩いてしまった時だ。

しかし、“よしよし! これから楽しみだな~”と思った矢先…。

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そんな矢先に…身体にいろいろと変調を生じてしまい、この練習場での球打ちから約2ヶ月…いまだにクラブを握れていません。

パターさえも…。

嗚呼…。

人生いろいろありますね。

50を過ぎてのゴルフ再開は、一難去ってまた一難。

でもきっとすべては良いことだと、感謝しながら…(ゆるゆると続く)。