ギア猿
Gridge編集部
今月の『ギア猿』は「ドクターKの失敗させないクラブ選び」!
先月、華丸さんが放った衝撃の発言「SIMを買ったんですよ」を受け、鹿又さんが企画を持ち込みました。
鹿又さん曰く、「私もQPさんも、クラブの評価をメディアでしたりなど、一応周囲からはある程度の信頼を受けているはずなのに、華丸さんからクラブの相談を1回も受けたことがない!」と、何やら少しご立腹の様子。
さらに、「(華丸さんのように)実際にラウンドに行った帰りに衝動的にクラブを買う人が多い」と鹿又さん。
そこで、「たとえ衝動的に買っても失敗させたくないのが我々」という鹿又さん、持ち込んだ企画は「ドクターKの失敗させないクラブ選び」。“K”はもちろん“鹿又”のKです。
さらに今月は有村智恵プロによるリフティング解説もあります。
早速見てみましょう!
目次
目的を持ってクラブを選ぼう!
ドライバーへの2大欲求は、「飛び」と「安定」です。
特にアマチュアの場合、ドライバーの成否がスコアを大きく左右します。
しかし、ゴルフに行ってOBばかり打つと曲がらないドライバーが欲しくなるし、フェアウェイに行っても仲間に置いて行かれると、飛距離も欲しくなります。
つまり、この2大欲求の間で行ったり来たりするのです。
なので、たとえ衝動的にドライバーを買う時でも「飛ばしたい」のか「安定させたいのか」、目的をはっきりさせてから買うようにしましょう!
「両方満たしたものが欲しい」と思うかもしれませんが、そういったクラブは中途半端になりやすいので、どちらかに特化したクラブを選んだほうがいい、とはQPさんの言。
自分のクラブスペックを把握せよ!
クラブを買い替える時は「生涯コレ!」っていう気持ちで買い替えるという華丸さん。でも結果的には買い替えているという……。
QPさんは、自分の好きなスペック(重さや長さ、クラブバランス、ロフトなど)をスラスラ言えるのに対して、「測ったことすらない。でも一般のアマチュアなんてそんなもんでしょう」と、華丸さん。
そんな華丸さんに対して鹿又さんは「メーカーのホームページは情報の宝庫! 買い替える時は事前に必ず確認してほしい」と言います。
クラブ重量でタイプを知るべし!
鹿又さんによると、ドライバーは「プロ上級者モデル」「アベレージゴルファーモデル」「エンジョイゴルファーモデル」の3種類に分類されるとのこと。
これをどう見分けるのかというと、クラブの重量で見分けるのです。
プロ上級者モデルは約310グラム、アベレージゴルファーモデルは約300グラム、エンジョイゴルファーモデルは約280~290グラムです。
たとえば、エンジョイゴルファー向けの代表と言えば「ゼクシオ11」で、重さは約280グラムですが、「ゼクシオ」シリーズから新しく派生した「ゼクシオX」は約299グラムと、アベレージゴルファーモデルとなっています。
このような情報はそれぞれのクラブのホームページにしっかりと掲載されているので、まずは現在使っているクラブの重さや自分が振りやすいと思うクラブの重さを把握したうえで、どのクラブが自分に合うか調べてみるといいでしょう。
これまで自分のクラブに無頓着だった華丸さんも少し興味が湧いてきた模様です。
力がなくなってきたら軽いクラブにする?
そんな訳で今月は、お便りコーナーでも「クラブ選び」が続きます。
最初の質問は55歳の男性から。「力がなくなってきたら軽いクラブセッティングにすべきでしょうか?」というお悩みです。
この質問に対して“ドクターK”鹿又さんの回答はというと……「軽いクラブにしたからと言って必ずしもヘッドスピードが上がるわけではない」と。
QPさんも補足して「軽いクラブはシャフトがしなり過ぎて、逆に芯に当てにくくなることも」と言います。
華丸さんも「まずは今自分が使っているクラブの重さを知ることですね」と、だいぶ“わかってきた”ようです。
「軽いクラブにしてヘッドスピードが上がる人と上がらない人がいます。これは、実際にショップや練習場で試打してみればわかります。軽くしてヘッドスピードが上がらなければ、軽くする意味はありません。そういう人は逆に少し重くしたほうが飛びの3要素(初速・打ち出し角・スピン量)が揃う可能性があります」と鹿又さん。
安定したドライバーを買うにはどのスペックに注目したらいい?
次の質問は「安定したドライバーを探したい。どのようなスペックに注目をしたらいい?」というもの。
この質問に対して、注目するのは「飛びの3要素」のひとつ、スピン量です。
では、スピン量が多いのと少ないの、安定するのはどっち?
華丸さんは自信満々に答えて間違っていましたが、実は、スピン量が多いドライバーのほうが曲がりにくいのです。
スピン量と初速はトレードオフの関係になっていて、スクエアにインパクトした場合、スピン量が増えるとそのエネルギーが取られる分初速は減少し、逆にスピン量が減ると、そこで使われなかったエネルギーが初速に変換されるのです。
一般的にスピン量が少ないドライバーは初速が速く、「飛ぶドライバー」とされていますが、スピンが少ないということは、それだけフェースとボールが接している時間が短くなるので、ボールは右に滑って行きやすくなり、それを嫌がってフェースが被って入るといわゆるチーピンになってしまうのです。
なので、安定を求める人は打ち出し角高め、スピン量多めを目安にクラブを選ぶといいでしょう。
華丸さんが購入したというSIMは、スピン量少なめで打ち出し角低めという特徴で、兄弟モデルのSIM MAXのほうがスピン量が多めで打ち出し角高めとのこと。
はたして、華丸さんはSIMで良かったのでしょうか……。
店員さんは何をほめているの?
最後のお便りは「ゴルフを始めて10年で10本以上ドライバーを変えています。なぜならゴルフショップで試打をするといい感じだったからです。店員さんにも『いい!』とほめられるのですが、店員さんはいったい何をほめているのでしょうか」という、何だかクレームにも似た内容のもの。
鹿又さんは、「試打した時に上手く打つように自分を変えてしまって、結果ナイスショットが出たら店員さんも『いい』と言わざるを得なくなります。でも、自分を変えてしまったら、コースではダメですよね」と。
QPさんも「ツアーでも、プロが新しいクラブを試す時は1球目だ、と言います。それでいい球が出るのが相性のいいクラブです」と補足。
さらに、「みなさんデータを取りながら試打をすると、最高の一発が出たクラブを選びたがります。しかし、コースで結果が出るのは最高と最低の差が小さいクラブです」と鹿又さん。
「なんでおれがSIMを買う前に教えてくれなかったんだ!」と、今回の企画に文句を言う(?)華丸さんでした。
有村智恵直伝! ボールリフティングのコツとは?
なんと、先月の華丸さんのリフティングの様子を見たという有村智恵プロが番組宛に動画を送ってきたくれました!
それによると、華丸さんのリフティングではひじの位置が高過ぎて手首を使わざるを得なくなり、そのせいでフェース面の向きが変わってしまっているとのこと。
なので、ひじの位置を低くして、ひじを柔らかく使ったほうがいい、というのがプロからの貴重なアドバイス。
これを受けて早速華丸さんがリフティングにチャレンジ! ……したのですがはたしてその結果は!?
今月の放送予定は下記のゴルフネットワーク内『ギア猿』公式サイトまで!