ゴルフコース・練習場
PAR RUSH 01
神奈川県「相模原GC・東コース」“隠れ名門コース”を紹介するシリーズ第22回
今回の隠れ名門コースを紹介するシリーズは、神奈川県の「相模原ゴルフクラブ」です。
このコースの開場は1957年(昭和32年)で、すでに開場から60年を越す神奈川県でも有名な超名門コースです!
今回は実際にラウンドした、相模原GC・東コースをご紹介します。
相模原GCは、株式会社化されたゴルフクラブの第1号で、その後預託金制度が始まり、株式+預託金制度のコースとしても第1号となりました。
コースの設計者は「小寺酉二」。昭和9年の日本アマ選手権の決勝で赤星四郎に惜敗した人物です。
小寺酉二は、1グリーンにこだわり巨大グリーンで設計をしましたが、その後2グリーン化の波に押され、相模原GC・東コースも昭和38年にベントと高麗の2グリーンに改造されています。
※小寺酉二設計コース…相模原GC・東コース、軽井沢GC、狭山GC、嵐山CCなど
目次
派手な造りではなく、落ち着いたたたずまいのクラブハウスを入る…
クラブハウスは平成2年に新しく建て替えられました。
入口を入ると、奥に向かって開放感溢れる造りで、36ホールを有するゴルフコースのクラブハウスに相応しいです。
メンバーのHD(ハンディキャップ)掲示の中に、前巨人軍の原監督の名前を発見!
原さんのHDは「1」でした。
クラチャンも取ったことがあり、トップアマだと言われていますよね!
相模原GC・東コースの難しさは?
樹齢を重ねた豊富な樹木できっちりとセパレートされたホールが続き、A・Bグリーンでやや異なるものの距離があり、狙いをしっかりと定めてプレーしないと歯が立たない難しい造りです。
今回は、Bグリーン使用でパー72のラウンドでした。
えっ! だってパーは決まっているんでしょう? 72のラウンドってどういうことですか?
……それは、東コースにはパー72とパー74があるからです!
アウトの3番とインの18番がパー72の時はパー4、パー74の時はパー5になるのです。
ティーグランドが2箇所あると思ってもらえればいいと思います。その日のコース指定で決まるようです。
Bグリーンのレギュラーティーなら、全長は6150ヤードです。
短いなぁと思いますよね!
このように名門コースで短いということは、各ホールが距離ではなく技術を求められるということで、コースのフェアウェイは狭いホールが多く、短いホールはグリーンをガードバンカーがガッチリガードしていて侮れません!
さらにグリーンがとても難しく短いパットでも気が抜けず、グリーンに尾根があるため間違って打つと「あれ!」と、どんどん切れていきます。
速さが加われば大変なことになる訳です。
今回はインから回りましたので、まずはインコースからご紹介します…
インコースは、ほぼ真っ直ぐな388ヤードのミドルホールからスタートします。
それほど長いとは感じませんが、グリーン周りのバンカーがプレッシャーをかけています。
インコースでは、HD2の12番ロングホール(パー5)が名物ホールで、Aグリーンではレギュラーティーでも600yを越し、Bグリーンでは少し短くなりますが561ヤードでストレートなホールです。
しかも、グリーンの手前に少しアップダウンがあり、キャリーで乗せないといけない厳しいホールです。
笑い話で、3打目をどんなクラブで打ったかが話題になるという話があります。
次にHDからはHD4の14番のミドル(パー4)、HD6の18番ミドルが難しいです。
両ホール共に365ヤード程度ですが、18番のミドルの方が難しいと思います。
やや左ドッグレッグで、フェアウェイの左右にバンカーがあり、グリーン手前のバンカーはバックリと口を開けているように威圧感があり、グリーンの右に申し訳なさそうにある花道は気休めにもなりません!
さらに、グリーンもアンジュレーションがあり、難しいです。
一方、アウトコースの特徴は…
アウトコースは、途中からやや右へドッグレッグする373ヤードのミドルホールから始まります。
このホールは右へ行ってしまうとややスタイミー(木や林などの障害物が邪魔になること)になります。
アウトはイン以上にパットがスコアを左右するグリーンが難しいホールが続きます。
尾根が走っているグリーンが多く、パットの読みに苦しみます!
HD3の2番ロングは200ヤード付近から左にドッグレッグしてティーショットのクラブ選択がポイントかもしれません。
グリーンの左手前に池があるので、ピンポイントに確実に運んで行くことが必要です。
HD1の6番は381ヤードのミドルホールでやや右にドッグレッグしていきます。
グリーン手前と左にバンカーがあり、長いクラブでのショットにプレッシャーがかかります。
9番の521ヤードのロングもHD5で、やや左へドッグレッグするホールです。
グリーン左手前のバンカーが大きく、花道は右の手前にわずかにあるだけで、キャリーで乗せるショットが必要です。
練習場も広々としていて、開放感あふれる造りです…
日本オープンなどを開催していることもあり、練習場はしっかりしています。
打席の間隔も広く、ゆったりと練習することができます。
アプローチ練習場もスタート前には、ぜひ練習したい…
アプローチ/バンカー練習場は、アプローチとバンカーがそれぞれ独立していて、アプローチ練習場はドライビングレンジ脇(西コースに近い場所)と東コースアウトスタート付近と2箇所あるのも驚きでした。