ゴルフコース・練習場
PAR RUSH 01
日本一の高さのバンカーがある!「ゴルフ5カントリーオークビレッヂ」前編〈施設・コース①〉“コース紹介・新シリーズ”第8回
今回ご紹介するコースは、2017年JLPGAツアー「ゴルフ5レディス」の舞台となった、「ゴルフ5カントリーオークビレッヂ」です。
トーナメント中継で、日本一高いバンカーから脱出できずに、苦しんでいた女子プロがいたのを覚えている方も多いと思います。
なお、このトーナメントでは、ウェイティングから出場したO.サタヤが、最終日−8の猛チャージでトータル−12とし、逆転優勝しました。
ウェイティング出場からの優勝は、ツアー史上初の快挙でした!
それでは、この難しいコースを2回に分けてご紹介します。その第1回目は、施設とコース編①です。
目次
まず、このコースの誕生をご紹介します!
コース開場は、1994年です。当初、大手菓子メーカーの東ハトが「オークビレッヂゴルフクラブ」として開場しました。
その後の民事再生法申請で、2015年にゴルフショップを運営する(株)アルペンに経営が交代して、名称も「ゴルフ5カントリーオークビレッヂ」に改称されました。
コース設計は、世界的に評価の高いデズモンド・ミュアヘッドで、英国のアーサー伝説をモチーフとする、造形美と戦略性を兼ね備えたコースになっています。
クラブハウスはバブル期の造りでビックリ!
一般道から立派な門を入って、きれいに手入れされた芝が両側にある誘導路を上っていくと、とてもバブリーなクラブハウスが見えてきます。
さすが、バブル期に建てられたクラブハウスだなぁと思いながら入ると、中の造りもとてもバブリーです。
フロントは小ぶりですが、ゴルフ5が運営しているコースなので、ショップがとても充実していて、良い品物が揃っていました。
ロッカールームはいくつかに仕切られていて、ゆったりとしており、ロッカーも大きめです。
また、驚いたのは、洗面所の入口が自動ドアだったことです。これは、今まで経験したことがないと思いました。少し、やり過ぎではと思わせる内装でした。
レストランも少しだけご紹介しましょう!
クラブハウスに入り、フロント前を通って正面がレストランです。
大きなガラス窓からは、インの18番が正面に、左にアウト9番のグリーンがそれぞれ見えます。
テーブルの数はそれほど多くはなく、このクラブハウスにしては、こじんまりとしています。
朝は、バイキングが食べ放題で提供されています。
練習場はしっかりと整備されて、さすがトーナメント開催コースだと!
ドライビングレンジは、プロトーナメントを開催したコースらしく、距離は250ヤードあり、打った球筋は十分に把握できます。
コースのドライビングレンジには珍しく、一部打席は屋根が付いています。
また、クラブハウスからドライビングレンジに行く途中にアプローチ練習場があり、そのグリーンもしっかりと手入れされていました。
さらに、クラブハウス前にある練習グリーンには、大きな段差が付いていました。本番のグリーンも、このような大きな段差が付いていると予感させるものでした。
コース概要をご紹介!
レギュラーティーの全長は6128ヤードと、距離的には決して長くはありません。
しかし、全18ホールの中で、13ホールが池やクリークなど水が絡んでいて、スコアを崩しやすい造りとなっています。
そのため、ウッド・アイアン共に、正確なショットが必要です。
さらに、平均1000m2もあるワングリーンは、アンジュレーションもきつく、2段・3段のグリーンが多く、ホールアウトするまで気が抜けないコースセッティングです。
浮島やアイランドグリーンもあり、慎重に攻めることが必要ですが、思い切りの良さも必要で、メリハリのある細心かつ大胆なマネジメントが極めてタフなコースを攻略する鍵となっています。
とにかく、難しい! 逃げ場がないコースだと思います。
なお、各ホールがアーサー王伝説をモチーフにデザインされ、各ホール毎に、伝説にまつわるネーミングがあるのが特徴です!
アウトコースからスタートしましたが、一筋縄ではいかないホールが続出!
アウトコースは、レギュラーティーで3012ヤードと、距離的には難しさはないと思います。
しかし、アウトコースにも様々な形で池が絡んでいるホールが6つあり、トーナメントでは女子プロも、上がり3ホールにある池の餌食になっていました。
全体的に距離はありませんが、狙いが狭く、ティーショット・アイアンショットなどをピンポイントに打っていく必要があります。
トーナメントでプロも苦労したホールは、詳細に紹介しますが、アウトコースで名物となるホールは、5番・HD(ハンディキャップ)7の342ヤードのミドルホール(パー4)でしょう!
浮島のフェアウェイを狙えば距離は短くなります。しかし、ミスをすると池の餌食になります。
遠回りのフェアウェイは幅が狭いので、ここは当然浮島を狙うべきです。
浮島攻めが成功すれば、残りは100ヤード程度になります! さあ、皆さんも挑戦してください!
2017年のトーナメント「ゴルフ5レディース」女子プロが池に入れたホールをご紹介~アウトコース編!
☆−4の3位タイで終わった笠りつ子プロが、最終日の前半良いペースで来ていたのに、「8番で池に入れてそれがすべてだ」とコメントしました。
この8番(写真上段左右)は、やや打ち下ろしの浮島ではありませんが、手前と左右が池に囲まれたショートホールです。
レギュラーティーの距離は147ヤードでホールHDは17ですから、それほど難しいホールではないと思います。
しかし、グリーンが3段になっていて、ピン位置でのプレッシャーも加わりますので、さらに難しくなります。
手前のピンなら距離は短くなりますが、池のプレッシャーは半端ではなくなるでしょう!
☆−3の5位タイで終わった表純子プロが「悔やまれます!」と語ったのは、9番で池に入れたこと。
9番(写真下段左右)ミドルホールは、レギュラーティーでは345ヤードですが、ホールHDは5です。ティーショットはやや打ち上げで、2打目では少しだけ左にあるグリーンを狙います。
このグリーンも、グリーンの後ろ以外は池に囲まれています。そして、このグリーンも左右に斜めに強い段差があり、ピン位置によっては、乗っても3パット以上があるとても難しいグリーンになっています。
スコアを稼げるロングホールが、HD的にはとても難しい!
アウトコースのロングホール(パー5)は3番と6番ですが、ホールHDは3と1で、とても難しいホールになっています。
HD3の3番は、レギュラーティーから529ヤードと距離もたっぷりとあり、途中からフェアウェイが左傾斜で打ち上げとなり、グリーンの左側に池があります。
ここは、特にショットの正確性が問われます! もちろん、グリーンのアンジュレーションはきついです。
HD1の6番は、レギュラーティーから488ヤードと短く感じますが、2打目からグリーンまでずっと上りで、実質距離は510ヤード程度はあるでしょう!
グリーンは、きつい3段グリーンなうえに、左右にもアンジュレーションがあり、ここもとても難しいグリーンです。
次回は、後半のインコースをご紹介しましょう! お楽しみに。