ゴルフクラブ
モハメドアリモト
《キャディーをして気付いた!》パター形状の違いでラインの読み方も変わる!?
今回もまた、キャディー目線でラウンド中に気付いたことをご紹介していこうと思っておりますが、ラウンド中一番個性が出るショットは、『ティーショット』と『パッティング』であると思います。
その個性の差とは、スイングスタイル・クラブ形状、そして持ち球の球筋に応じて、もちろん狙う場所やイメージする球筋の仮想ラインも変わるということです。
特にグリーン上でのパッティングは、傾斜や芝目に応じてラインの読み方はもちろん変わりますが、その読み方は“パター形状”に応じても変化させたほうがいい! というお話をさせていただきます。
ご興味のある方は、最後までお付き合いいただきますようよろしくお願いします。
始まり始まり……。
目次
その1、まずは形状によるアドレス時の球の位置による違い
まず始めに、パター形状の違いでアドレス時のボールを置く位置も変わる! ということです。
これを理解されていないと、パターヘッドを上手く操作することはできません。
パター形状の違いは“直進性の高いパター”であったり“操作性のいいパター”であったりと、ヘッドの軌道に大きく影響して来ます。
パター形状の違いとそれに合ったアドレス時のボール位置をわかっていると、思い通りのパッティングラインにボールを運びやすくなります。
例えば、大型ヘッドのパターは直進性が強くヘッドの開閉も少ないので『左足寄り』で球をヒットすると“真っすぐ”転がります。
また、いわゆるピンタイプでクランクネックのパターは『右足寄り』で球をヒットすると“球を運ぶような”イメージでヒットすることができます。
もし大型ヘッドで、極端に右足寄りで球をヒットした場合、球筋は『右』に出やすくなり、ピンタイプヘッドで、極端に左足寄りでヒットした場合は『左』に引っ掛けやすくなります。
その特性を判断する方法として、パターシャフト部分を人差し指で支えた際フェース部分が真上(天井)を向くパターは直進性の強いパター、45度くらい傾くパターはつかまりのいい(操作性のいい)パターと判断できますので、一度お試しくださいませ。
その2、大型ヘッドのパターはラインを薄目に読むのがコツ!
では、ヘッド形状の違いでグリーン上のカップライン(曲がり幅)はどれだけ異なるか? について説明します。
まず、大型ヘッドパター(写真のようなネオマレット形状)のラインを読むコツですが、グリーン上に余程の傾斜や芝目がキツい場所でない限り『薄め(曲がり幅を少なく)』に読むことです。
大型ヘッドのパターは上記でも説明しましたが、直進性がよく強めに転がります。
特に上り傾斜でのパッティングなどでは、しっかりめにボールをヒットするので、自然と転がりがよく曲がり幅の少ないボール軌道で転がります。
それに、しっかりヒットすることで、多少の曲がり幅であれば真っすぐにカップラインを読むこともできます。
また、下り傾斜のラインでも同じように、ラインを大きめに曲がり幅を読んでしまうと、そのまま勢いよくカップを真っすぐに通過……なんてよくあることですので要注意です。
僕はキャディーの立場でラインを読む際、どんな形状のパターを使っているか? にも注目しております。
その際、大型ヘッドのパターをご使用の方には上記の理由から『カップ外さず真っすぐで……』と、これを基本事項としてお伝えするようにしております。
その3、ピンタイプや小型ヘッドパターは大きめにラインを読むのがコツ!
次に、根強い人気のピンタイプパターやブレードタイプのような、大型のネオマレットパターに比べ比較的小さめで操作性のいいパターでのラインを読むコツについてお話しします。
これらのパターの特徴は、ストローク中ヘッドが開閉しやすく、ネオマレット等のパターとは違い、ヘッドがストローク中『イントゥイン』の軌道(自分を中心に弧)を描きやすいということです。
ということは、アイアンのようにフェイスに乗せて『球を運ぶ』ようなイメージが上手く合うと思います。
ですので、球筋も大型マレット等とは違い、曲がり幅も大きめになります。
大型マレットのラインが直線的なのに対して、ピンタイプ等のブレードタイプは曲線的なラインをイメージすると操作しやすいと思います。
特に下りのライン等の繊細なタッチを必要とする場面では、少し大きめ(膨らまし気味)でラインを取ったほうが、カップインの確率が高いようです。
マレットのように薄めに読んで行くとカップ手前当たりから切れたり……とこれもよく見る場面です。
『カップ1、2個分外してください』というようなアドバイスは、特にこれらのタイプのパターをご使用の方によくお伝えするアドバイスでもありますね。
その4、結論! パター選びは自分のイメージするラインに転がるモノを選ぶべし!
今回は、パター形状に応じてラインの読み方が変わるというお話をして来ました。
なぜそのようなお話をしたかといいますと、初心者の方やアベレージゴルファー方々のパッティングを拝見していると、傾斜やラインを読んでいる方はいらっしゃいますが、パッティングラインをイメージしてストロークされている方は少ないんだなぁーと感じたからです。
せっかく、ラインを読んでいても実際に転がるラインがイメージできていないので、予想外の転がり方をしたり、切れ方をしてしまう……。
さらに傾斜や芝目のキツいラインでは特に曲がりやすく、カップインは運任せ……なんて場面をよく見かけます。
ご自分のパターでラインの曲がり幅や転がり幅を予想できないと、余計に入る確率が悪くなるのは、当然ですよね!
パターは適当ではやはり入りません。
ですので、ご自分のラインイメージと実際の転がりがリンクするパターを選ぶことがパット数を減らす近道だと思います。
球の置く位置・ストロークの幅・インパクトの強さ等すべてを考慮して、最高のイメージが出るパターを選んでください。
パッティングに悩みがある方には特におススメしたい内容です。
お試しあれ。
その5、今回のまとめ
いかがでしたか?
日頃、皆さんのキャディーをしていると、店舗での接客や自分のラウンドでは気付かないことを発見することがたくさんあります。
今回ご紹介した内容も、お客様が実際のラウンドで、しかもプレッシャーがかかる場面やグリーンのアンジュレーションが難しい場面で、『仮想パットライン』と『実際に転がるであろうライン』がズレているために、カップインできず……という実際に見たお客様のミスパットを元にご紹介することができた内容です。
やはりパット数はスコアに直結するとよく聞きますが、これは正にその通りで、この“1打”をシッカリ攻略することがゴルフ上達のカギともいえるようです!
それには、まず『クラブ(パター)特性と自分のパッテイングスタイルの同調』が重要なようです。
ぜひご参考くださいませ!
それでは、コレからも今回のようにキャディーの目線だから気付くことを随時紹介させていただきますので、次回もご期待くださいませ。
それでは、今回も最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。
〜最高の1打とその次のステップのために〜
押忍