ゴルフクラブ
Gridge編集部
テーラーメイド新製品発表会で“ツイストフェース”の全貌が明らかに!
1月16日、都内施設でテーラーメイドの新製品発表会が行われました。
テーラーメイドといえば、初めてのメタルウッドや可変ウェイト、可変ホーゼルなど、ゴルフ業界に常にイノベーションを与えてきた会社。
そんな同社が今回、「今後10年、100年とキーテクノロジーとなる」(同社社長)と豪語するのが、今回発表されたドライバー「M3」、「M4」に搭載された「ツイストフェース」だ。
今年のPGA初戦、現在世界ランキング1位のダスティン・ジョンソンが世界中の度肝を抜いた「430ヤードのパー4を10センチに着けるスーパーショット」を生み出した、ツイストフェースとは?
ツイストフェースって何?
読んで字のごとく、フェースがねじれているのがツイストフェースです。
通常のドライバーには、バルジとロールという丸みがフェース面についていて、トウ側で打った時は右に飛び出して真ん中に戻る球、ヒール側で打った時は左に飛び出して真ん中に戻る球になります(これをギア効果と呼びます)。
しかし、同社によると、これはマシンが打った時に成立する話だそう。
実際、人間がボールを打った時には、トウ側で打つと低い打ち出しで大きなフックになり、ヒール側で打つと高い飛び出しで大きなスライスになるといいます。
この、人間が打った時に曲がりすぎたり、弾道が高くなったり低くなったりするのを補正するのがツイストフェースなのです。
具体的には、トウ側で打つ時にはフェースアングルが開き、ロフトが増える方向に、ヒール側で打つ時にはフェースアングルが閉じて、ロフトが減る方向に補正されるそうです。
たしかに、トウ側で当たった時はフェースが被って低いフック、ヒール側に当たった時はフェースが開いて高いスライスになるときが多い気がしますよね。
人間が打った場合のドライバーの打点は、ヒール側の低い部分方向からトウ側の高い部分にかけて分布しているとのことなので、このツイストフェースを搭載したドライバーで打てば、人間がミスしやすいヒール側の低い場所やトウ側の高い場所で打っても最小限の曲がり幅で済むというわけです。
もちろん、真ん中ならナイスショットです。
トウ側で打った場合は、フェース角を開きロフトを増やし、ヒール側で打った時にはフェース角を閉じロフトを減らすように作用するのがツイストフェースだ。
ツイストフェースの効果により、トウやヒールで打ったときの曲がりすぎが抑制されます。
左のイラストが、通常のロール・バルジのドライバーをマシンが打ったときの弾道、右のイラストがそのドライバーを人間が打ったときの弾道。
真ん中が、人間がツイストフェースを搭載したドライバーを打ったときの弾道になります。
実際は、肉眼で判別できるほどねじれてはいません(写真はM3 460)。
もうひとつの新技術「ハンマーヘッド」
通常、フェースの反発は中心が一番高くて、中心から離れるにつれて反発が落ちていきます。
今回採用されたハンマーヘッドテクノロジーは、ソールのフェース寄りの溝「ハンマースロット」内部に、トウ側とヒール側に2本の硬いリブを搭載し、インパクト時のエネルギーロスを削減するというもの。
その結果、フェース全体の反発も高くなり、スイートエリア周辺の反発の落ち込みも少なく、スイートエリアが前作(2017年M2)比で67%広くなったそうです。
M3、M4ともフルラインアップ!
M3シリーズは、440ccと460ccのドライバー2機種、フェアウェイウッド、レスキュー(ユーティリティ)、アイアンのラインアップ。
ドライバーには、Y字のウェイトトラックが施され、11グラムのウェイト2個を移動させることで、自由に弾道を調整できます。
フェアウェイウッドとレスキューにはトウヒール方向に動くスライディングウェイトを搭載し、つかまりを調整できます。
M4シリーズは、ドライバー、フェアウェイウッド、レスキュー、アイアンのラインアップ。
M4ドライバーは、ソール後端に41グラムものウェイトパッドを搭載、フェアウェイウッドとレスキューには大型のスプリット・ウェイトパッドを搭載し、それぞれ慣用性を最大限に高めています。
M3ドライバー、フェアウェイウッド、レスキューとM4ドライバーは、可変ホーゼルでロフト角・ライ角の調整が可能となっています。
また、それぞれのアイアンには、新技術「リブコア」を搭載。
アイアンのスコアライン外側に縦に入ったフェーススロットの外側のフェース裏側に搭載した2本のリブが、スコアライン上の反発をアップ。
余計な振動を制御する効果により、打感と打音も向上しています。
それぞれ4番から8番までに、フェーススロットとリブコアが搭載されています。
Yトラックによる弾道調整のイメージです。
アイアンで採用されているリブコアのイメージです。